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ニューモデル 2019.6.14

エントリーグレードに試乗 アルピーヌA110ピュア 幸福度はトップクラス

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もくじ

どんなクルマ?
ー 素性が優れているほどわかる純粋な仕様の良さ
ー 装備の面での差は大きくはない
どんな感じ?
ー 良質なサスペンションと軽量なボディの融合
ー 高速道路での長距離運転も安楽
「買い」か?
ー エントリーグレードでも変わらない幸福度
スペック
ー アルピーヌA110ピュアのスペック

    試乗 ポルシェ718ケイマンT 高コスパ評価 排気音「イマイチ」

どんなクルマ?

素性が優れているほどわかる純粋な仕様の良さ

復活したフレンチ・スポーツカー、アルピーヌA110の中でも素のグレードとなるのが「ピュア」。しかし、ベースグレードだからといって、侮るなかれ。サラブレッドのような優れたパフォーマンスを本来備えているモデルの場合、最も純粋な仕様こそ甘美な仕上がりを得ていることを、ご存知の読者も多いだろう。素性の良いポルシェ911などはその好例だ。

その法則は、アルピーヌA110にも当てはまる。1991年のA610以来となるアルピーヌ製のスポーツカーだが、そのレシピを見るだけでも既にその完成度は期待できるものだった。96%がアルミニウム製となる軽量なボディ構造やミドシップ・レイアウト、ダブルウィッシュボーンなどを備え、登場と同時に比較的手頃な価格帯のスポーツカー・セグメントに強烈なインパクトを与えた。

クルマを子細に評価するロードテストにおいても、BMW M2やポルシェ718ケイマンGTなどを差し置いて、アルピーヌA110は満点の結果を残している。2019年、全く新しく生まれ変わったトヨタGRスープラに期待がかかるところだが、初試乗の段階での印象は、満点を獲得するには難しいものだった。ちなみに、BMW製のハードウエアを内に秘めたスープラのロードテストも間もなく行う予定なので、ご期待いただきたい。

装備の面での差は大きくはない

さて、ピュアと上級版のリネージとの違いは、大きくはない。一見すると、ほとんど表層のトリムレベルに留まるといってもいいだろう。しかし、より高級感を備えたグランドツアラーとして焦点を絞ったリネージとの距離感は、実際は近いものでもないけれど。一方で、恐らくアルピーヌはA110のハードコア仕様も準備しているはず。

他のグレードとの最も大きな相違点は、17インチホイールの選択。リネージが履く18インチホイールよりも小径で軽量なものだ。リネージの乗り心地も悪くはなかったが、17インチ化によりバネ下重量が軽くなるから、ボディコントロール性の向上が期待できる。扁平率がワンサイズ高いタイヤを履いたとしても、デメリットは生じないだろう。

また、一体構造のザベルト社製スポーツシートが付いてくる。キルティング加工されたレザー張りで、深いサイドサポートが付いているから重そうに見えるが、その重量はわずか13.1kg。発売当初の限定グレード、プルミエール・エディションにも装備されていたもののようだ。

しかしプルミエールと異なり、ピュアにはブレンボ社製のブレーキやアクティブ・スポーツエグゾーストが備わっていない。ピュアにもオプションとして追加は可能ではあるものの、936ポンド(13万円)と1380ポンド(20万円)という価格が付いている。

走りの純粋性はいかほどのものだろうか。

どんな感じ?

良質なサスペンションと軽量なボディの融合

ピュアを運転した第一印象は、他のA110のグレードと大差はない。前述の通り、クルマの構成自体にも大きな違いはないから、当然かもしれない。

しかも今回の試乗車には、オプションとなる18インチのホイールが履かされていた。17インチホイールを履いたことによる、路面との柔軟性やボディコントロール性の変化、タイヤの肉厚が増すことによるターンイン時の軟化については、残念ながら答えを出すことはできなかった。

とはいえ、柔らかめのレートを持つスプリングと良く動くサスペンション、軽量なボディとの融合による、他に例を見ないほどのドライビング体験は、しっかり保たれている。ドライバーが思わず夢中になるような、クルマからにじみ出る濃厚なコミュニケーション性や、調整代の大きいコントロール性はそのままだ。

コーナリング時の切り返しなどでリアタイヤに掛かる荷重移動は、718ケイマンより大きく感じられる。一方で、ミシュランのグリップ限界がどこまで迫っているのかは、はっきり感じ取ることができる。A110の反応は、ドライバーに操る自信を与えてくれるものだと思う。

高速道路での長距離運転も安楽

素早く滑らかで、無理を感じさせない自然な振る舞いが、アルピーヌに最適な運転スタイルを自ずと引き出してくれる。そしてそのクルマとの対話すべてが、好ましい。

ふたり乗りのキャビンは、ヘッドルームやレッグルームの空間は充分に確保されている。ボディと同色に塗られたアクセントが効いたドアの内張りや、トグルスイッチ、部分的に用いられたアルカンターラやカーボンファイバーが、インテリアの雰囲気を高めている。しかし、ふと目をそらすと、安っぽいプラスティック製のパーツもそこかしこに使われている。シフトパドルの質感も、高級感には乏しい。上級グレードのA110と比較すると、スパルタンな雰囲気は穏やかになっている。

背もたれは固定式だが、長距離運転でも十分快適に過ごすことができるはず。少し特徴が欲しい場合は、ブラウンのレザーや、つや消しのかわりに艶のある黒いカーボン製の化粧パネルも選択は可能。とはいえ本質的にA110の静寂性は驚くほどで、高速道路での長距離走行も極めて安楽にこなせる。

生産台数の少なさや、構成する技術的な要素を考えると、A110のベースグレードが掲げる5万ポンド(725万円)という価格は充分にお値打ちだといえる。ただ確かに、A110ほどの説得力はないとはいえ、ポルシェ718ケイマンのエントリー・グレードが、A110ピュアよりも安いことも、忘れないでおきたい。

「買い」か?

エントリーグレードでも変わらない幸福度

ピュアはあくまでも公道向けのグレードだが、純粋にスポーツカーらしい生き生きとした走りを楽しみたいのなら、間違いなくベストチョイスの1台だと思う。サーキットに焦点を当てたA110をご希望の場合なら、もうしばらく待つ必要があるようだ。

A110にどんなオプションを選ぶべきかは、個人的な好みで問題ないだろう。スポーツ・エグゾーストを装備していなくても、排気音は充分に特徴がありクルマの本気を感じさせてくれる。大径のブレーキやホイールも、必要というわけではない。まったく素のままで、A110の車重は1100kgをわずかに切る。カーボンファイバー製のモノコックを用いず、ターボを搭載し、ツインクラッチATを採用しているにも関わらず、驚くほど軽量だといえる。

わたしの好みとしては、ブレンボ社製のブレーキにはチェックを入れておきたい。しかし、エアコンやブルートゥース接続機能、USBポートやナビゲーションシステムなどは、ピュアにも標準装備されている。走るためだけの機能だけが残されたクルマとは異なる。パーキングセンサーは備わらないが、目くじらを立てるほどではない。

アルピーヌA110という唯一無二のクルマが与えてくれる喜びは極めて大きい。エントリーグレードのピュアであっても、その幸福度に違いはない。サラブレッドの素の良さを強く実感だ。

アルピーヌA110ピュアのスペック

■価格 4万6905ポンド(680万円)
■全長×全幅×全高 4205✕1800✕1250mm
■最高速度 249km/h
0-100km/h加速 4.5秒
■燃費 16.3km/ℓ
■CO2排出量 138g/km (WLTP)
■乾燥重量 1098kg
■パワートレイン 直列4気筒1798ccターボ
■使用燃料 ガソリン
■最高出力 252ps/6000rpm
■最大トルク 32.9kg-m/2000rpm
■ギアボックス 7速デュアルクラッチ・オートマティック

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(AUTOCAR JAPAN リチャード・レーン)

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