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英国試乗 マツダ3(日本名アクセラ)正常進化を確認 もう少しパワーが欲しい

掲載 更新
英国試乗 マツダ3(日本名アクセラ)正常進化を確認 もう少しパワーが欲しい

もくじ

どんなクルマ?
ー 走りを楽しめるファミリーハッチ

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どんな感じ?
ー キャビンの洗練度が向上
ー 乗り心地と動力性能に不満

「買い」か?
ー 新エンジンに期待

スペック
ー マツダ3 2.0スカイアクティブ-G GTスポーツ・テックのスペック

どんなクルマ?

走りを楽しめるファミリーハッチ

フォード・フォーカスやフォルクスワーゲン・ゴルフのファンは、他のモデルを見る良い機会だろう。先代マツダ3はファミリーハッチ市場の中でもよりシャープでダイナミックな方向性を持ち、走りの楽しさの点でフォーカスに張り合うことのできるモデルであった。

クイックなステアリング、バランスのとれたシャシー、正確なハンドリング、見事なマニュアル・ギアボックス、活発なガソリンエンジンなどの組み合わせが、われわれの心を掴んだのだ。

4代目となるこのモデルは英国に上陸したばかりだが、すでにその評判は上々だ。ルックスについていえば、3はこのクラスで最も格好良い部類に入るのではないか。そしてキャビンも先代から大きく向上し、クラストップレベルの質感を獲得している。エントリーグレードのSE-Lで2万595ポンド(289万円)からという価格もリーズナブルだ。

現時点では、116psのディーゼルと122psのガソリンエンジンのみが用意されている。今回の試乗車は後者を搭載し、そのグレードは最上位のGTスポーツ・テックだ。市販車としては初となる、スカイアクティブ-Xと呼ばれる圧縮点火エンジンも今年中に追加される。2.0ℓユニットは6速MTを介して前輪を駆動するが、最近では珍しく過給機を搭載していないことから21.7kg-mのトルクを感じられるのは4000rpmを超えてからだ。

サスペンションはフロントにマクファーソン・ストラット式が奢られるが、リアには依然としてトーションビーム式が採用されている。ゴルフやフォーカスはマルチリンク式である。

どんな感じ?

キャビンの洗練度が向上

運転してみた第一印象は非常に良い。キャビンのデザインにも日本式ミニマリズムが表れている。複数の水平面で構成されるダッシュボードはクリーンかつ整った印象だ。配置されるボタンは空調に関するものくらいだろう。

最近では大型タッチスクリーンを採用するメーカーが多い中で、マツダがその流行に乗っていないのは称賛に値する。ダッシュに搭載される8.8インチのインフォテインメント・スクリーンはソフトウェアやグラフィックのアップデートが加えられた。

インフォテインメント・システムの操作はタッチではなくダイヤル式コントローラーによって行うものだ。マツダは運転中に操作した場合、無意識にステアリングを誤操作してしまう可能性からタッチパネルを採用しないとの方針を示している。

洗練されたキャビンのデザインに加え、特にこのGTスポーツ・テックの内装に使われた素材は非常に上級志向であり、この価格帯から想像する以上の高級感がある。レザーのシート表皮や、クローム製パーツなどの質感はフォード・フォーカスを大きく上回り、ゴルフとも肩を並べている。後席のスペースがやや狭いことを除けば、マツダは非常に良い仕事をしている。

乗り心地と動力性能に不満

ほとんどの部分において、非常に良くできた小型ハッチといえる。ステアリングは軽くてダイレクト感があり、高いアジリティが感じられる。フロントのグリップは良好で、ボディは徐々にロールするもののコーナリング特性は驚くほど繊細かつ正確である。すくなくとも、最新のフォーカスと対等に渡り合えるだろう。

ただし、リアにトーションビーム式が採用されたことにより、その乗り心地にはフォーカスやゴルフにはない妥協が感じられた。ターマックでも荒れた路面ではボディの動揺が気になる。このような場面では、2台のライバルが明らかに上を行っている。

2.0ℓエンジンもやや不満が残る。フォードのエコブーストのようなキャラクター性がないだけでなく、パワー不足も気になった。ピークトルクの発生回転数が高いことはそれほど大きな問題ではないが、その4000rpmに達してもそれほどのトルクを感じられないのである。

ターボを採用しなかったのはマツダのこだわりなのだろう。MTの操作が好きなひとには良いことだが、常に適切なギアを選択することが求められる。とはいえ、キャビンでは不快なエンジン音は隔絶され、マイルドハイブリッド技術により燃費も良好だ。

「買い」か?

新エンジンに期待

今回マツダ3に試乗して気になった点はエンジンのパンチ不足や、小さな段差などでの乗り心地くらいだろう。その点を除けば、非常に好印象を受けたクルマであった。特にギアボックスの出来は素晴らしく、ドライビングポジションも文句ない。キャビンは魅力的で、積極的なハンドリングも楽しめる。

せわしない乗り心地は無視できるレベルだが、エンジンパワーの不足についてはフォルクスワーゲンやフォードが良くできているだけに看過しかねる部分だ。しかし、今年登場するスカイアクティブ-Xは180ps級になるといわれており、状況は変わってくるだろう。

マツダ3 2.0スカイアクティブ-G GTスポーツ・テックのスペック

■価格 2万5495ポンド(357万円)
■全長×全幅×全高 ー
■最高速度 196km/h
■0-100km/h加速 10.4秒
■燃費 15.9km/ℓ
■CO2排出量 ー
■乾燥重量 1439kg
■パワートレイン 直列4気筒1998cc
■使用燃料 ガソリン
■最高出力 122ps/6000rpm
■最大トルク 21.7kg-m/4000rpm
■ギアボックス 6速MT

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