現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 試乗 トヨタGRスープラ 海外の意見、及第点だがフィールは要改善

ここから本文です
ニューモデル 2019.5.16

試乗 トヨタGRスープラ 海外の意見、及第点だがフィールは要改善

  • みんカラ つぶやく
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

もくじ

どんなクルマ?
ー Z4とは異なる味付け

    『トヨタGRスープラ』すべての画像をみる

どんな感じ?
ー どんな速度でも乗りやすい
ー シャシーセッティングに不満

「買い」か?
ー 今後の進化に期待

スペック
ー トヨタGRスープラ3.0Lプロのスペック

どんなクルマ?

Z4とは異なる味付け

トヨタ・スープラは存在自体が特異的だ。トヨタ単独ではなく、BMW Z4との共同で開発されたモデルだ。ポルシェ・ケイマンに対抗できるクルマを作りたいトヨタと、より商業主義的かつ多用途なGTを作りたいBMWの間で妥協があったのではないかと心配するかもしれない。しかし、プラットフォーム、パワートレイン、ホイールベースなどの基本的な事項の他は独立したプロジェクトとして仕立てられているのだ。

多田哲也チーフエンジニアはZ4を一度しか運転したことがなく、サスペンション、ステアリング、電子制御デフなどのセッティングがどう違っているかを知らないという。「もしスープラを他のクルマと比較するのであれば、ケイマンと比べてみてください」と彼は語った。

340psを発揮するBMW製直列6気筒ツインスクロールターボに火を入れる前から、非常に興味深いクルマだ。トヨタのガズー・レーシング部門が独自に開発した初めての車であり、それゆえトヨタGRスープラと名付けられていることも覚えておこう。見た目はカッコ良く、BMWとトヨタの混血ともいえるインテリアも良くまとまっている。BMWの明快なiドライブに文句をつけるひとは多くはないだろうが、BMWのスイッチ類はやや不釣り合いに思えた。

ケイマンのライバルと聞いて思い浮かぶ、マニュアルもしくはデュアルクラッチ・ギアボックスのふたつは残念ながら用意されていない。その代わり、ZF製の汎用型「8HP51」が搭載され、マルチリンク式リアアクスルを通じて後輪を駆動する。ドライビングポジションは素晴らしく、グラスハウスは小さいものの2ドアクーペとしては周囲の視界も良好だ。

どんな感じ?

どんな速度でも乗りやすい

共同開発による最大のメリットは、速度域にかかわらず非常に乗りやすく仕上がっていることかもしれない。17年ぶりにスープラの名を冠するクルマには重要ではないと感じるかもしれないが、現実世界ではそうはいかないのだ。車内の収納スペースが非常に少ないことを除けば、日常使いにも困らないだろう。パーシャル・スロットルではエンジンもギアボックスもスムーズであった。荷室が広いのも好印象だ。

しかし、みなさんが知りたいのは走りだろう。第一印象は良い。やや良すぎるかもしれない。まず気づくのはその乗り心地だ。ケイマンやアルピーヌの乗り心地の良さには慣れているが、駆動軸の上にエンジンが乗っているクルマでは実現し得ない領域にある。良い意味で柔らかく、道の上をすべるように走ってくれる。

6気筒エンジンも素晴らしい。BMW Mの手が入ったものではないが、718ケイマンに搭載されるどのエンジンよりもサウンド、パワーデリバリーともにはるかに優れている。ターボラグは感じられず、パワーバンドも広く3速と4速だけで大抵のシチュエーションに対応できそうだ。

ステアリングはクイックだが、良くある中立付近の応答性をあげてスポーティさを演出するようなものではない。太いミシュラン製タイヤによる横方向のグリップは驚くべきもので、縦方向のトラクションも素晴らしい。コーナーの進入も脱出も非常に容易だ。

このクルマはすべてが良くできている。しかし、問題があるとすればそこだ。確かに良い点は多数あるのだが、真に素晴らしいとまではいえないのも事実なのだ。規模は小さいながらもレベルの高いこのクラスにおいては、そこが問題になってくる。

シャシーセッティングに不満

トヨタのエンジニアがなんというにせよ、この8速ATはこのクルマに合っていない。確かに速いが、DCTほどのキレがない。そしてシフトダウンはやや遅い。トヨタは車重を理由にDCTを諦めたと説明するが、ケイマンやA110などのより軽量なクルマにも搭載されている。しかし、本当の意味でスープラに欠けているのはシャシーのセッティングだ。

まず第一に、サスペンションの柔らかさである。標準のアダプティブダンパーはボディの上下動を抑えてくれるはずだが、限界域では完全に抑え込めていない。常にクルマは安定してはいるが、それもミドエンジンのライバルに及ばない。ドライの路面ではアンダーステア傾向はなく、現れるのはオーバーステアのみだ。この点は良いが、ライバルほどスロットルによる姿勢制御が容易ではない。

第二に、ステアリングは操作性は良いのだが、路面情報がほとんど伝わってこないのだ。そして最後にブレーキペダルのフィールが悪く、サーキットでの全開走行を連続で行うのは難しいだろう。

とはいえ、これらの問題はさほど大きなことではない。最も残念なのは、これだけ素晴らしいデザインを与えられているにもかかわらず、あと一歩及ばない部分が見受けられることだ。これ以上のパワーは必要ないが、BMWがすでにこのエンジンに使っている6速MTを搭載するだけでどれだけ印象が良くなることか。そしてわたしは硬すぎるサスが嫌いだが、少し乗り心地を犠牲にしてでももう少しだけ粘るようにしても良いのではないか。さらに、より大径のブレーキが望まれる。

「買い」か?

今後の進化に期待

トヨタは、スープラはまだ序章に過ぎないと話している。日本ではすでに発売されている4気筒モデルも欧州に導入されるほか、多田さんはさらにハイパフォーマンスな仕様の開発に取り組んでいるようだ。

彼の今後の仕事に期待することにしよう。わたしにとって、「スープラ」とは特別な名前であり、本当に特別なクルマにのみ使って欲しいと考えている。トヨタのいう通り確かに性能面でBMWとの間に妥協はないようだが、そのフィーリングには妥協が見られた。まだまだ「今後も進化は続く」といったところだろうか。

トヨタGRスープラ3.0Lプロのスペック

■価格 5万4000ポンド(760万円)
■全長×全幅×全高 ー
■最高速度 250km/h
■0-100km/h加速 4.3秒
■燃費 12.2km/ℓ
■CO2排出量 ーm
■乾燥重量 1500kg
■パワートレイン 直列6気筒2998ccターボ
■使用燃料 ガソリン
■最高出力 340ps/5000-6500rpm
■最大トルク 50.9kg-m/1600-4500rpm
■ギアボックス 8速AT

  • みんカラ つぶやく
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

(AUTOCAR JAPAN 編集部)

コメントの使い方

みんなのコメント

ログインしてコメントを書く

(株)カービュー関連サービス

メールマガジン メールマガジン

愛車無料一括査定

あなたの愛車今いくら?

車の種類を選択
事故車 商用車
お住まいの郵便番号を入力
-
※郵便番号がわからない方はこちら

※(株)カービューのページへ移動します