現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 【速報インプレッション】 新型トヨタRAV4は絶妙なキャラクター! サイズはCR-VやCX-5と近いけれど、ひと味もふた味も違っていた

ここから本文です

【速報インプレッション】 新型トヨタRAV4は絶妙なキャラクター! サイズはCR-VやCX-5と近いけれど、ひと味もふた味も違っていた

掲載 更新
【速報インプレッション】 新型トヨタRAV4は絶妙なキャラクター! サイズはCR-VやCX-5と近いけれど、ひと味もふた味も違っていた

RAV4が日本に帰ってきた! 五代目となる新型トヨタRAV4が、いよいよ日本でも発売となった。ホンダCR-VやマツダCX-5という強力なライバルがひしめくクラスだが、そこはトヨタである。ハイブリッドはもちろん、3種類もの4WDシステムを用意し、満を持してのモデルチェンジと相成ったのだ。早速、その試乗レポートをお送りしよう。 REPORT●石井昌道(ISHII Masamichi)PHOTO●平野 陽(HIRANO Akio)

RAV4の「4」は4WDの「4」?

〈スズキ・スペーシア〉スーツケースがモチーフの魅せる大空間【ひと目でわかる軽自動車の魅力】

 クロスオーバーSUVの先駆けとして1994年に初代がデビューしたRAV4。SUVながら豊富なカラーコーディネイトを誇る洒落者で、TVコマーシャルに木村拓哉さんを採用したこともあって女性ユーザーの人気も高かったが、代を重ねるごとに大型化されて日本の事情に合わなくなっていき、四代目ではついに日本市場から撤退していった。そのかわりに国内専用として小型化したハリアーとコンパクトなC-HRが投入されていたが、SUV人気が本格化したことを受けて五代目にして日本市場へ復帰させることになったという。

 ボディサイズは全長が4600-4610mm、全幅が1855mm、そして全高が1685-1690mm。昨年、同じように国内復帰したホンダCR-Vと同等で日本でも大人気のマツダCX-5とも近い。SUVが一大ジャンルとして定着した現在では、RAV4もそれなりに受け入れられる余地があるわけだ。

 興味深いのは「RAV4の4は4WDの4」とばかりに、4WDシステムを3種類も用意していること。ハイブリッド車はリヤにモーターを追加した「E-FOUR」、ガソリン車は一般的なオンデマンドタイプである「ダイレクトトルクコントロール4WD」、そして新開発の「ダイナミックトルクベクタリングAWD」が採用される。

 エンジン車はダイナミックフォースと呼ばれる新世代ユニットの2.0L自然吸気を採用。車両重量に対して少々アンダーパワーな感もあるのだが、走らせてみればそれほど心配することはなかった。
 
 今どきの直噴ターボなどに比べれば低回転域のトルクが細いので、比較的に回転が高めのところでの走行が多くなるが、ダイナミックフォース・エンジンのレスポンスの良さが印象を良くしている。平地での40~60km/h程度の巡航ならば2000rpm以下でも過不足なく走り、登りにさしかかったり、それなりの加速を求めたりしても3000rpm台に上げれば望んだだけのトルクが遅れなく湧き出てくる。

 これまた新世代のダイレクトCVTの恩恵で、CVTの悪癖が払拭されているのもドライバビリティの向上に役立っている。有段ギアを使う発進時には文字通りにダイレクトな感覚があり、加速時もエンジン回転が極端に先行することなく、ドライバーのイメージと合うからだ。

 ハイブリッド車はダイナミックフォースの2.5Lと組み合わせ、さらにモーターのアシストが加わるので動力性能に余裕がある。その余裕と制御の進化でこちらの電気式CVTもダイレクト感が大いに向上していて走りを楽しめるようになったのがうれしい。低燃費だからというよりも、エンジン車よりトルクが充実していて走りの楽しさもあるから選びたいハイブリッドとなっているのだ。

三種類もの4WDシステムはそれぞれに持ち味がある

 TNGA-Kプラットフォームによるシャシー性能は、高いレベルでバランスの取れたものだった。乗り心地にゴツゴツとしたことろがないのに、操縦安定性も十分。ステアリングの感触やシートの座り心地、操作系なども良好でどこにも違和感がない。これは褒め言葉なのだが、なんにも意識せずに普通に走らせられるクルマに仕上がっているのだ。

 注目の4WDシステムは雪上テストコースとダートでも試している。リヤ左右それぞれにカップリングを持つことでトルクベクタリング効果を生み出す新システムは、雪上でもアンダーステア知らずでグイグイとコーナリングスピードを上げていける。上手に操ればあり得ないほどのスピードでコーナーをクリアできるのだ。それは誰でもが体感できるぐらいでわかりやすいのだが、低ミュー路では曲がりすぎるのが不安を招くことになるかもしれない。ただし、オンロードではちょうどいい塩梅でスポーティ。今後は様々なトヨタ車に搭載されるはずなので、ホットハッチなどで採用したら最高に面白いハンドリングマシンになるはずだ。

 前後の中間にカップリングを持つ「ダイレクトトルクコントロール4WD」は、わかりやすく素直な操縦性で低ミュー路でも安心感があった。コーナリングスピードを上げていくと自然な感覚でアンダーステアが強まっていき、リヤを滑らせたときにも勝手知ったる動きなのでコントローラブル。オンロードのワインディングでも秀逸なTNGA-Kプラットフォームのおかげで、それなりに爽快でハンドリングになっている。

 E-FOURはリヤのモーター出力が大きいので前後トルク配分を最大で20:80にできるのが特徴(エンジン車は両システムとも50:50が最大)。低ミュー路での定常的な旋回ではリヤら押していくプッシングアンダーステアになり、わざと振り回すとFWD的な動きも誘発できて想像するよりも面白かった。三者三様でそれぞれに良さがある4WDはどれを選択するべきかが悩ましい。

 今どきのクロスオーバーSUVは都会的なモデルが多いところへ、ラフロードも似合うタフなイメージを持つRAV4は、案外といい立ち位置にいるのかもしれない。マツダのようなモード系デザインよりも、ちょっと無骨なほうが好ましいという人も少なくないからだ。現状のラインアップでもそれなりに満足度が高いが、これでもう少し常用域のトルクが充実したモデルがあればなおいい。ダイナミックフォースの2.0Lターボあたりなら理想的だろう。

トヨタRAV4 アドベンチャー
全長×全幅×全高:4610×1865×1690mm ホイールベース:2690mm 車両重量:1630kg エンジン形式:直列4気筒DOHC 総排気量:1986cc ボア×ストローク:80.5×97.6mm 最高出力:126kW(171ps)/6600rpm 最大トルク:207Nm/4800rpm 駆動方式:F・AWD(フロントエンジン・オールホイールドライブ) トランスミッション:CVT フロントサスペンション形式:マクファーソンストラット リヤサスペンション形式:ダブルウイッシュボーン 乗車定員:5名 タイヤサイズ:235/55R19

こんな記事も読まれています

カブト、新グラフィックモデル『KAMUI-3 RIDGE』を追加。2024年4月から発売
カブト、新グラフィックモデル『KAMUI-3 RIDGE』を追加。2024年4月から発売
AUTOSPORT web
ニッサン・フォーミュラE、伝統のモナコへ。連続する好成績に「チームの士気は高い」と監督も期待
ニッサン・フォーミュラE、伝統のモナコへ。連続する好成績に「チームの士気は高い」と監督も期待
AUTOSPORT web
変なあだ名のクルマと言わないで! あだ名は[愛されキャラ]の証なんです
変なあだ名のクルマと言わないで! あだ名は[愛されキャラ]の証なんです
ベストカーWeb
メルセデスの「SL」の始祖は「300SL」だった。ル・マン24時間でも優勝したアイコンはなぜ生まれ、どのように発展したのでしょうか?
メルセデスの「SL」の始祖は「300SL」だった。ル・マン24時間でも優勝したアイコンはなぜ生まれ、どのように発展したのでしょうか?
Auto Messe Web
「4EVER Untamed」のキャッチを掲げた第6世代の新型トヨタ・4ランナーが米国デビュー
「4EVER Untamed」のキャッチを掲げた第6世代の新型トヨタ・4ランナーが米国デビュー
カー・アンド・ドライバー
フォルクスワーゲン「ポロGTI」誕生25周年!記念モデルを227台限定で発売
フォルクスワーゲン「ポロGTI」誕生25周年!記念モデルを227台限定で発売
グーネット
ヒョンデ 新型高性能EV「アイオニック5N」発売!50台限定の特別仕様⾞も設定
ヒョンデ 新型高性能EV「アイオニック5N」発売!50台限定の特別仕様⾞も設定
グーネット
日産 コネクテッドサービス「ニッサンコネクト」が進化!アプリから操作できる機能が倍増
日産 コネクテッドサービス「ニッサンコネクト」が進化!アプリから操作できる機能が倍増
グーネット
メルセデス・ベンツ 「GLCクーペ」PHEVモデル登場!電気モーターのみで118キロ走行可
メルセデス・ベンツ 「GLCクーペ」PHEVモデル登場!電気モーターのみで118キロ走行可
グーネット
マツダ、新型電動車セダン「MAZDA EZ-6」とSUVコンセプト「MAZDA 創 ARATA」を北京モーターショーで初公開
マツダ、新型電動車セダン「MAZDA EZ-6」とSUVコンセプト「MAZDA 創 ARATA」を北京モーターショーで初公開
月刊自家用車WEB
加藤陽平TD、転倒後も「表彰台にはチャレンジできるなと思っていた」。新加入ダン・リンフットの印象も/EWCル・マン24時間
加藤陽平TD、転倒後も「表彰台にはチャレンジできるなと思っていた」。新加入ダン・リンフットの印象も/EWCル・マン24時間
AUTOSPORT web
ダッシュボードは大改善 フォルクスワーゲンID.5 GTXへ試乗 「7」と同モーターで339ps
ダッシュボードは大改善 フォルクスワーゲンID.5 GTXへ試乗 「7」と同モーターで339ps
AUTOCAR JAPAN
「ミウラ」「カウンタック」「ストラトス」はガンディーニの作でした! オートモビルカウンシル2024で「追悼展示」が急遽開催
「ミウラ」「カウンタック」「ストラトス」はガンディーニの作でした! オートモビルカウンシル2024で「追悼展示」が急遽開催
Auto Messe Web
クルマの買取もグーネットアプリにおまかせ!相場価格がわかる新サービス、3つの便利なポイント
クルマの買取もグーネットアプリにおまかせ!相場価格がわかる新サービス、3つの便利なポイント
グーネット
「お金なさすぎて家賃払えなくて…」大阪出身“売れっ子芸人”が高級SUV「Gクラス」を納車! 東京で“人生初”の車購入「盛山さんがベンツ購入って感慨深い」「夢あるなー」と反響
「お金なさすぎて家賃払えなくて…」大阪出身“売れっ子芸人”が高級SUV「Gクラス」を納車! 東京で“人生初”の車購入「盛山さんがベンツ購入って感慨深い」「夢あるなー」と反響
くるまのニュース
キドニー・グリルからキンクまで 「BMWらしいデザイン」とは何か 8つの特徴を紹介
キドニー・グリルからキンクまで 「BMWらしいデザイン」とは何か 8つの特徴を紹介
AUTOCAR JAPAN
マツダ、北京モーターショーで新型電動車2機種を初披露。2024年中に1車種を発売
マツダ、北京モーターショーで新型電動車2機種を初披露。2024年中に1車種を発売
driver@web
3/4サイズの「セブン」は50ccの原付きカー! ワンオフで製作してナンバー取得済み。左足アクセル仕様の理由とは【マイクロカー図鑑】
3/4サイズの「セブン」は50ccの原付きカー! ワンオフで製作してナンバー取得済み。左足アクセル仕様の理由とは【マイクロカー図鑑】
Auto Messe Web

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

168.0251.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

58.9590.0万円

中古車を検索
RAV4 Jの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

168.0251.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

58.9590.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村