エンジン搭載位置にまで拘った究極のエンジンスワップ術!
鋳鉄ブロックの3S-GTならハイチューンにも対応できる!
「RE雨宮スーパーG(FD3S)」2000年代最強最速のチューンドロータリーを振り返る
S15シルビアでは、これまでにもRB26DETTや2JZ-GTEを換装してきた実績があるC&Y。いずれも魔改造スワップには違いないが、2L直4から大排気量の直6への換装という意味では、王道のチューニングといえる。
これに対して異色なのが、2L直4のSR20から2L直4の3S-GTへと換装されたこのS15だ。理由はエンジン強度にある。この車両がもともとはゼロヨン仕様でパワーを追求していたことから、チューニングベースとしてアルミブロックのSR20では耐久面に難があると判断し、強度のある鋳鉄ブロックの3S-GTを選んだというわけだ。
とはいえ、SW20に搭載されている3S-GTは横置きエンジンだ。縦置きとして使うためには、エキマニやサージタンク、補機類に至る全てのパートをワンオフで製作する必要があったそうだ。そんな苦労を経て、メンバーを大きく加工した上で3S-GTを限界まで低く後方にマウントした。
組み合わされるミッションは、強度アップとクロス化を図るためにHKSのS15用Hパターン5速ドグを搭載。エンジン搭載位置が変わっているため、プロペラシャフトは加工が必要となった。
搭載されたエンジンは、本体内部にHKSの鍛造ピストンやH断面コンロッド、JUNのクランクなどを組み込んだ結果、ブースト2キロ時に650psもの出力を常用することに成功。ミニサーキット仕様として活躍する現在は450psほどに抑えているが、ストレートの長いサーキットならタービンを変えてパワー勝負も対応できるというスタイルだ。
クーリングチューンも抜かりはなく、インタークーラーは狭いスペースにも収められるようにトラストの小型コアを使い、サイドタンクはワンオフ。オリジナルVマウントシステムを構築し、耐久レースにも対応できるだけの冷却性能を確保する。
高出力を安定発揮させるためのサスチューニングも徹底。車高調は重量やパワーに合わせてオーダーしたエナペタルベースのオリジナルスペックをおごり、調整幅の拡大とフルピロ化のためアーム類は調整式ピロタイプに交換。開口部とストラットタワー部を中心としたスポット増しも施した。
一方、パワーウインドウやビーム類の撤去、ガラスからアクリルへの変更といった軽量化によって、車重は1200kgまでシェイプアップ。ホイールスピンを打ち消し、プッシュアンダーを抑え込むために前後50mmのワイドフェンダーを装着した上で、フロントに265/35-18、リヤに295/30-18というワイドのSタイヤ(ヴェンタスTD)を装着している。
このように、ドラッグ仕様からミニサーキット仕様として華麗に転身し、美浜サーキットでは一時期FR最速レコードを保持したほどの駿足ぶりを発揮している。
●取材協力:C&Yスポーツ TEL:0561-38-8325
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