現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 【試乗】弱点克服! 日産リーフe+は航続距離の延長よりも「音を上げない」バッテリーに真価アリ

ここから本文です

【試乗】弱点克服! 日産リーフe+は航続距離の延長よりも「音を上げない」バッテリーに真価アリ

掲載 更新
【試乗】弱点克服! 日産リーフe+は航続距離の延長よりも「音を上げない」バッテリーに真価アリ

 リーフはバッテリーのオーバーヒートに課題があった

 先日追加された大容量電池を搭載したリーフe+ながら、2019年の電気自動車購入補助金が未だ確定していないため(金額は40万円)、登録は伸び悩んでいる状況。電池搭載量増やせば当然ながら車両価格も高くなるため、海外では航続距離の長い電気自動車を一段と優遇する補助金を出すケース多い。日本も航続距離による補助金の調整を考えるべきだと思う。

【今さら聞けない】エコカー減税って何?

 閑話休題。リーフe+である。現行リーフの大きな弱点になっているのが電池のオーバーヒート。暑かった2018年の夏は、けっこう厳しい状況になってしまった。たとえば満充電状態からスタートし200km走り、バッテリー残量20%くらいになった時点で急速充電したとしよう。するとバッテリー温度が上昇し、出力制限ギリギリに。

 リーフの電池、冷却をまったく行っていないため、温度上がるや極めて冷えにくい。そればかりか炎天下、60度近くになる路面の直上にある電池は、冷えるどころかジワジワ温度上昇。こうなると次の急速充電は大いに厳しくなってしまう。わかりやすく書くと、温度上昇により急速充電の速度が普通充電と大差ないくらいまで遅くなる。

「30分急速充電してもほとんど入らない」。といった状況が多発。日産も自社のWebで長距離を走るときの充電方法を啓蒙することになってしまった。ちなみに電池温度を上げないようにするには、電池残量が半分くらいになったらこまめに充電するしかない。電池残量少ないときに急速充電すると、最初に大きな電量入ってくるため温度上昇するのだった。

 いずれにしろ実用性からすれば自ら「問題あります」と公言しちゃっているようなもの。そんなこんなで「現行リーフより50%も大きな容量持つのに今までどおり冷却をまったく行っていないリーフe+は大丈夫なのか?」という話になっていく。するとどうよ! リーフe+の試乗会を袖ケ浦サーキットで行うという。冬場だから大丈夫という判断か?

 冬場とはいえ15ラップ連続全開走行でも温度は問題なし!

 ちなみに袖ケ浦サーキットを現行モデルより電池温度上がりにくい先代リーフで何度も電気自動車レースに出たけれど、アクセル全開で最大10ラップ走ったら温度警告出て出力制限モードに入ってしまう。私は先代リーフを駆り電気自動車レースだけでなく全日本ラリーも出たため(ガソリン車と同じクラスで優勝してます!)少し詳しい。

 袖ケ浦サーキットで確認したかったのは「リーフe+が何ラップでギブアップするか」です。コースインするや、レースと同じく全開! 最初の3ラップで厳しい状況になるかと思いきや、電池温度上がっていない? あらら? さらに攻めると少しづつ上がっていくものの、現行はもちろん先代でもアウトになる10ラップじゃまだ余裕。

 15ラップし電池温度表示はやっと半分以上になった。この調子だと全開走行で20ラップしてもセーブモードに入らないかもしれません。しかもハンドリング良くて速い! 現行モデル標準仕様の車重1510kgに対し、160kg重い1670kgある。本来なら鈍重になって普通。けれどリーフe+はモーター出力も68馬力も上がり218馬力になった。

 加えてボディも「なんでこんな丈夫に作ったのか?」と思える初代の初期型リーフと同等の剛性を持つ。強いて言えば車高が5mm上がったことながら、電気自動車って重い電池を車体の下側に搭載しているため、多少車高上げたってまったく気にならない。かくして速くて楽しくて電池温度も上がりにくいという文句ない電気自動車に仕上がった。

 参考までに電池温度上がらない理由は、バッテリーの構造にある。62kWh化するにあたり、電池のセル数(本数と言っても良い)を1.5倍にした。結果、今まで2つのセルで充電と放電していたところを、3つのセルにしてます。これで温度上昇が大きく減った。リーフe+に乗り、電気自動車の新しい可能性を感じた次第。

こんな記事も読まれています

Juju、フォーミュラEの物流を担当するDHLのアンバサダーに就任「いつかDHLのカラーでレースに」/2024 Tokyo E-Prix
Juju、フォーミュラEの物流を担当するDHLのアンバサダーに就任「いつかDHLのカラーでレースに」/2024 Tokyo E-Prix
AUTOSPORT web
高齢者にやさしい「お花見タクシー」、国際自動車が予約開始
高齢者にやさしい「お花見タクシー」、国際自動車が予約開始
レスポンス
自動車ディーラーの9割が集客に危機感、カーシェアに期待…エニカ調べ
自動車ディーラーの9割が集客に危機感、カーシェアに期待…エニカ調べ
レスポンス
レッドブルのF1日本GP盛り上げるふたつの企画! 特製ステッカーやキーホルダーがもらえる
レッドブルのF1日本GP盛り上げるふたつの企画! 特製ステッカーやキーホルダーがもらえる
motorsport.com 日本版
日産、フォーミュラEへの長期参戦継続を発表! 東京E-Prixを前に2030年までの契約締結“一番乗り”
日産、フォーミュラEへの長期参戦継続を発表! 東京E-Prixを前に2030年までの契約締結“一番乗り”
motorsport.com 日本版
SOMPO HD、取締役会議長に社外取締役の東和浩氏 取締役会の透明性高める
SOMPO HD、取締役会議長に社外取締役の東和浩氏 取締役会の透明性高める
日刊自動車新聞
ホンダ「新型最高級ミニバン」登場! 超豪華な「リアシート」がスゴい! 2年ぶり復活でめちゃ快適になった後席の特徴は?
ホンダ「新型最高級ミニバン」登場! 超豪華な「リアシート」がスゴい! 2年ぶり復活でめちゃ快適になった後席の特徴は?
くるまのニュース
希望価格は2億円超え!? 国産スーパーカーの最高峰 新品同様のレクサス「LFAニュルパッケージ」がオークションに登場
希望価格は2億円超え!? 国産スーパーカーの最高峰 新品同様のレクサス「LFAニュルパッケージ」がオークションに登場
VAGUE
バイク王のコーポレートサイトが見やすく全面リニューアル!
バイク王のコーポレートサイトが見やすく全面リニューアル!
バイクブロス
データシステム、60プリウス用「サイドカメラキット」を新発売
データシステム、60プリウス用「サイドカメラキット」を新発売
月刊自家用車WEB
初代カブ「C100」イメージが復活! スーパーカブC125にニューカラー登場、45万1000円で3月28日発売
初代カブ「C100」イメージが復活! スーパーカブC125にニューカラー登場、45万1000円で3月28日発売
モーサイ
クルマよりも豊富なバイクのエンジン形式 ロータリーは復活しない?
クルマよりも豊富なバイクのエンジン形式 ロータリーは復活しない?
バイクのニュース
【特集「乗るなら今だ!心昂る、V8エンジン」(5)】箱根へのドライブもまた楽し。クーペとスパイダーでマクラーレン 750Sの「普段着的性能」を味わい尽くす
【特集「乗るなら今だ!心昂る、V8エンジン」(5)】箱根へのドライブもまた楽し。クーペとスパイダーでマクラーレン 750Sの「普段着的性能」を味わい尽くす
Webモーターマガジン
フォーミュラE参戦を決めたヤマハ。ローラを“チームメイト”に「より高い技術を使って、より高い順位を目指す」
フォーミュラE参戦を決めたヤマハ。ローラを“チームメイト”に「より高い技術を使って、より高い順位を目指す」
motorsport.com 日本版
富士スピードウェイで「オールナイトFUJI」、今年のスーパー耐久24時間レースは夜も楽しめる
富士スピードウェイで「オールナイトFUJI」、今年のスーパー耐久24時間レースは夜も楽しめる
レスポンス
「ENNE T250 下取りキャンペーン」を開催!
「ENNE T250 下取りキャンペーン」を開催!
バイクブロス
建設機械のEV化が加速中! 好調な日本メーカーに舶来のボルボ・グループはどう挑むのか?
建設機械のEV化が加速中! 好調な日本メーカーに舶来のボルボ・グループはどう挑むのか?
THE EV TIMES
ダイハツ、認証不正で稼働停止の「トール/ルーミー」 4月19日から生産再開
ダイハツ、認証不正で稼働停止の「トール/ルーミー」 4月19日から生産再開
日刊自動車新聞

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

408.1583.4万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

13.0362.3万円

中古車を検索
リーフの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

408.1583.4万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

13.0362.3万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村