もくじ
ー 世界で人気のボディカラーは
ー 欧州 エフェクトが新バリエーション生む
ー アジア がぜんホワイト 有彩色の重要性も増
ー 北米 今日の無彩色の多様性、将来を見据え
世界で人気のボディカラーは
BASF(本社:ドイツルートヴィッヒスハーフェン)のコーティングス事業本部は、「BASF自動車用OEM塗料カラーレポート」を1月9日に発表した。
この中で2018年の自動車市場におけるカラー分布のグローバル分析を提供している。
ホワイト、ブラック、グレー、シルバーの無彩色のクルマが引き続き市場を席巻しており、これらの色が世界中で生産されるクルマのほぼ80%を占めている。
中でも、ホワイトは最も人気。北米では4台に1台以上、ヨーロッパでは3台に1台、アジア太平洋では2台に1台以上がホワイトとなる。
一方、シルバーの人気は前年に比べてわずかに減少した。
幅広い有彩色の中では、ブルーが最も人気があり、レッドがそれに続く。これらの有彩色は、コンパクトおよびサブコンパクトカーのような、より小型の車種において人気がある。
有彩色の比率は、大型車では大幅に減少。また、前年に比べてホワイトとブラックの人気が大幅に上昇した。
それぞれのエリアごとに、よりくわしい結果を見ていこう。
欧州 エフェクトが新バリエーション生む
ヨーロッパではほぼ5台に1台がグレー。ブラックに取って代わった2番目に人気のある色だとBASFは説明する。
購入者は、明るいグレーから暗いメタリックのアントラシット(消炭色)まで110種類以上の中から選ぶことができる。
ブルーはさらに多くの選択肢がある。約140もの色数が、ブルーをこの地域で最も多様な色域にしている。2018年には、シルバーを抜き、11%のシェアを持つヨーロッパで4番目に好まれる色となった。
メタリックやパール効果も、クルマの特徴ある外観に大きく貢献。2018年には、全車両の2/3にメタリックやパール系塗料が施された。
クルマが大きければ大きいほど、よりメタリックやパール系塗料が採用される傾向もある。
ブラックやグレーのような暗い色は、ほとんどがメタリック効果を持つように配合され、それにより、明るい色は主にソリッドカラーとなっている。
BASFのコーティングス事業本部オートモーティブカラーデザインヨーロッパのトップであるマーク・グートヤールは、「自動車のエフェクトのあるコーティングは絶えず進化しており、新しく刺激的なアイデアによって形作られています」と述べている。
アジア がぜんホワイト 有彩色の重要性も増
ホワイトは、他のどの地域よりもアジア太平洋地域で人気がある。
新車の53%はホワイトであり、その人気は前年に比べて大きく伸びた。
有彩色の中では、依然としてレッドが一番人気。
しかし、ブルーはその差を縮めつつある。また興味深い点として、SUVではブラウンは引き続き人気があるが、減速の兆しを見せており、この車格においてのブラウンの重要性は過去のものになりつつある。
アジア太平洋地域の自動車購入者は、自分たちの色の好みを、動向やライフスタイルに結びつけるようになってきているとBASFはいう。
「たとえば、メタリックやスパークリングのブラックは、いくつかの車格で人気が高まっています」
「サブコンパクトカーでも、輝きの強いシルバーやグレーなどが増えています」とも。
これは、より幅広い色のパレットが出現した中国市場で見られる傾向だという。
「有彩色の多様性は顕著で、ほとんどすべての車格でレッド、ブルー、イエロー、ブラウン、ゴールドが使われています。中国の消費者は、以前よりも簡単に、自分の好みの色をクルマで表現できるようになりました」と、オートモーティブカラーデザインアジア・パシフィックのヘッドである松原千春は述べる。
北米 今日の無彩色の多様性、将来を見据え
2018年も、無彩色は依然として北米で最も人気のある自動車用カラーであり、北米における生産の約75%を占めた。
無彩色の中では、ホワイトが主導的なポジションを保っている。
無彩色以外では、消費者は、特にピックアップおよびスポーツカーにおいて、レッドに対する親近感の高まりを示した。多様なブルーのカラースペースは、前年とほぼ同じだった。
過去10年間にわたり、クロスオーバー(CUV)は、北米において圧倒的に人気のある車種となっている。CUVは、安全性や運転の利便性などのSUVの特性と、燃費などのその他の利点を有しており、幅広いドライバーに魅力的な機能を提供している。
ここでもホワイトが一番人気で、ブラックとグレーが続く。ブルーとレッドの人気は、同程度。
BASF北米オートモーティブカラーデザインのヘッドであるポール・チョーニーは、「CUVの大きな車体表面をコーティングする際、業界では、車両の使用目的に沿った適切な視覚表現と、それをブランドイメージに結びつけることを目指しています」と述べている。
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