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ニューモデル 2018.12.30

VWゴルフ M・ベンツCクラスで試す グランドツーリング・タイヤ

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もくじ

どんなタイヤ?
ー 「BluEarth-GT AE51」とは

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どんな感じ?
ー 「GT」の意味
ー ロングドライブで重要なのは……

「買い」か?
ー ヨコハマの掘り出し物

どんなタイヤ?

「BluEarth-GT AE51」とは

横浜ゴムのサマータイヤと言えば真っ先に「アドバン」を思い浮かべる人が多いと思うが、近年ではアドバンと並ぶ柱としてブルーアース系が存在感を強めている。ブルーアース系はその名からイメージされるとおり、省燃費を主としたブランドである。

このブルーアースに新たに追加されたモデルがブルーアースGT AE51である。前身となるブルーアースAも省燃費に加えて、ウェットグリップやドライビングプレジャーなどの走りの安心や操り心地を高めているのが特徴だが、ブルーアースGTは「グランドツーリング」が示すように高速性能をさらに高めた設計が施されている。アドバンに近いブルーアースと捉えると分かりやすいだろう。

省燃費性能面ではトレッドコンパウンドに用いられるナノブレンドゴムが特徴。転がり抵抗の減少とウェットグリップの両立ではカーボンブラックと共に補強材となるシリカの添加が有効だが、多量のシリカは凝集し(ダマになり)やすい。そこでシリカ分散剤を配合し、シリカ量を大幅に増加させたのがナノブレンドゴムである。もちろんAE51には「GT」専用配合のものが採用されている。

さらに、操安性重視のアウト側と快適性重視のイン側デザインとした非対称トレッドパターンやハードな走りで発熱を抑制するディンプルショルダーなどもAE51の特徴。スペックだけでなく、見た目の印象はスポーティラジアルのようでもあり、燃費優先でもファントゥドライブや操安性に妥協したくないドライバーには気になる存在である。

どんな感じ?

「GT」の意味

操安性等の動的性能を高めたタイヤは一般的に「スポーツラジアル」に分類される。その伝で言えば「ブルーアース・スポーツ」でもよさそうだが、何故わざわざ「グランドツーリングタイヤ」と銘打ったのか。それは試乗してみれば容易に理解できた。

ひとつはグリップ限界を極めるタイプの高性能タイヤではないこと。限界性能が低いと誤解されても困るので付け加えるが、グリップ限界は準高性能タイヤと言ってもいい。ただし、スリップ率の大きな領域でのグリップ性能まで考慮した設計ではない。要するにサーキット走行云々というような状況は想定されていない。

もうひとつは切れ味よりも安定性と安心感を軸脚としたコントロール性のよさ。すべてのタイヤに求められる要件だが、グランドツーリングではとくに重要である。

再び「誤解なきよう」になるが、ブルーアースGTの切れ味が鈍いわけではない。微小操舵の反応は良好であり、神経質な反応はない。適度に操る手応えが伝わってくる。ただ、これらはブルーアースGTの本領ではない。グランドツーリング特化を実感するのは操舵後の収束性である。

ロングドライブで重要なのは……

加減速、操舵をする度に、路面からタイヤには前後左右上下と力が加わる。これを往なしてトレッド面を適切に接地させるためタイヤは変形する。変形が大きければ遅れが出るし、元に戻る時には揺れ返しも出る。

応答遅れと揺れ返しを抑えると操縦感覚も挙動も落ち着くし、ラインコントロール性も向上する。もちろん、タイヤが受け持つ範疇なので、操縦特性は大きく変わらないが、ブルーアースGTは肌触りレベルでの雑味を取り除いてくれる。

しかも、タイトコーナーと高速コーナー、あるいは同じコーナーを速度を変えて走らせても反応や据わりが大きく変化しない。なかでも高速コーナリングでの負荷が抜けた時の揺れ返しの少なさは秀逸である。要するにワイドスイートスポット型なのだ。走行状況による操縦特性への影響は運転疲労や安心感に直結する。長距離走行では状況が変わっても馴染みよく安定した操縦感覚は絶対的なグリップ性能以上に重要である。

こういった特性なのでカテゴリーや車格に対して得手不得手がない。この試乗でもハイト系軽乗用から高速ツアラーとして定評のある欧州車、プレミアムサルーン等々を試してみたが、それぞれのクルマの基本特性の違いはあってもタイヤから受ける印象に違いはなかった。車種に対してもワイドスイートスポットなのである。

「買い」か?

ヨコハマの掘り出し物

黒い風船(浮き輪?)のように見えるタイヤだが、鉄や金属で編まれたベルトやコードの機械的構造を持つ。部位部位のゴムの厚さや形状も含めてタイヤのサス機能の特性が決定する。低転がり抵抗とグリップ力を両立したトレッドコンパウンドやパターン設計も感心させられたが、このケース設計がいい。硬いだけでなく、ダンピングが利いている。クッション(縦バネ)は硬めで、段差乗り越えで硬さを意識する部分もあるが、普段乗りでも不快感はない。

その点ではアドバン系で快適性や省燃費で優れたモデル、例えばアドバンdBとキャラが被る。もちろん、省燃費以外の総合性能ではアドバン系に及ばないが、ブルーアースGTには大きな強味がある。

コスパである。スタンダードラジアルほどではないにしても、性能や快適性のプレミアムタイヤに比べると手頃感のある実勢価格になると予想される。

マニアというほど強いこだわりがあるわけではないが、価格最優先で選ぶほど無関心でもない。だが、「自分の使い方に合った良質には相応の投資を惜しまない」というタイプのドライバーにはけっこうな掘り出し物。高速長距離走行や山岳路走行の機会も多いことが大前提であり、距離の伸びやすい使い方にもなるので燃費と合わせて一石二鳥である。

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(AUTOCAR JAPAN 川島茂夫)

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