もくじ
ー 電動化のパイオニア
ー 米国だけでなく世界を見るべき
BMW i3レンジエクステンダー 欧州販売終了へ 日本/北米では継続
電動化のパイオニア
シボレーがボルトを発表したおよそ10年前、われわれは「未来はここから始まる」と述べた。
当時レンジエクステンダー・ハイブリッドのパイオニアであり、将来のクルマ像だと捉えられていた。しかし、ここにきてGMはそのラインナップから外す決断をしたのだ。
皮肉にもボルトは現在開催中のLAモーターショーで展示されている。しかし、GMは今後サルーン、特に小型のものを廃止して行く意向を示している。ボルトもコンパクトサルーンゆえそれを免れることはできないようだ。そのドライブトレインがいかに未来志向であるとしても。
ボルトはその設計思想を見ても、明らかに必要なモデルだ。今や2世代目となり、さらに賢く効率的になった。まさにこれこそGMが作るべきクルマではないか。
ボルトが2010年に発売された当時は溢れんばかりの情報がもたらされ、市場の興奮も凄まじいものがあった。このクルマは米国政府の支援下にあったGMだけでなく、デトロイト全体も救ったといえる。ビッグ3は今でも世界をリードする技術を持っていることを示したのだ。トヨタ・プリウスやテスラと並ぶクルマだ。
米国だけでなく世界を見るべき
つまり、GMは明らかにボルトの扱いを間違えている。たしかにこのドライブトレインやレンジエクステンダーのコンセプトは若干古くなっているかもしれない。設計思想こそ優れているが、足りないのはその現実化の手法だ。バッテリーが無くなるとエンジンがノイズを立てて働く様は洗練性に欠ける。
この点において、通常のPHEVや大容量バッテリーを搭載するEVは優れている。GMがEV版のボルトを残した理由はここにある。
GMはボルトの扱いを世界的に考えていない。欧州ではシボレー・ボルトとしてだけでなく、ヴォグゾール/オペル・アンペラとしても販売されている。一方GMの本拠地米国市場はこのようなクルマを求めていないのだ。ガソリン価格は安く、サルーンよりもSUVを求めている国において、テスラほどの差別化をできていないことも問題だ。
ボルトに対する今回の決断はその内容よりもその時期が問題だ。この2世代目モデルは登場からわずか数年しか経っていないのだ。GMはボルトの2代目をレンジエクステンダーではなく通常のPHEVまたは完全なEVにするという選択もあったはずだ。
そうは言っても、ボルトは過去のクルマに分類されることが決定してしまった。電動化のパイオニアであり続けることなく。
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