米トヨタは、現地で人気SUV「RAV4」の新型を発売した。ガソリンモデルは12月に発売、ハイブリッドモデルは2019年3月に販売が開始する。スタート価格は2万5500ドル(約288万円)。
5代目にあたる新型RAV4。北米では22年前より売られており、ベストセラーSUVの1台として確固たる地位を築いている。軌道に乗れば高値安定が狙えるのが北米市場。RAV4はまさに波に乗ることができた1台で、10月の販売実績は3万4000台とモデル末期なのに絶好調だった。その意味で今回のモデルチェンジは「しなくても数は売れているが、もっと売るため」の改良といえる。
実際、改良は売れているクルマにありがちなキープコンセプトではなく、大掛かりな変更を加えたもの。“いいクルマ作り”の発想から生まれた新世代プラットフォームを採用し、エクステリアは北米でトラック&SUVの昨今のトレンドである、直線を基調としながらコーナーを切り落としたデザインを取り入れた。
新型RAV4は日本でも販売されるが、メインは北米での成功を狙ったクルマ。北米の目線では、RAV4はコンパクトSUVに位置付けられ、その上のミッドサイズSUV「ハイランダー」と比べるとボディサイズはひと回り小さい。
というわけで新型RAV4は、アメリカ色の強いトヨタ車といえるかもしれない。日本では「ハリアー」に近い大きさに位置するため、棲み分けが気になるところだが、サイズ感と用途が異なることを考えると、さほど問題ではないのかもしれない。
休みの日には荷物をたくさん積み込んで、ゆったりと長い距離を移動する、というアメリカンスタイルのライフスタイルを楽しむ人は日本にもたくさんいるわけで、そうした使い方をした時にRAV4は真価を発揮するクルマかもしれない。
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