もくじ
どんなクルマ?
ー 欧州におけるホンダ初ハイブリッドSUV
ー 3つの走行モード 制御は効率重視
画像18枚 新型スズキ・ジムニー エンジンは660cc/1500cc 予防安全技術も
どんな感じ?
ー リニアな加速 パドルで回生ブレーキ制御
ー CVTとEVの中間 7人乗りは選べず
「買い」か?
ー 実用性に優れたファミリーSUV
スペック
ー ホンダCR-V ハイブリッド 2.0ℓi-VTEC AWD SRのスペック
どんなクルマ?
欧州におけるホンダ初ハイブリッドSUV
すでに5代目CR-Vにはホンダ初の7シーターSUVの称号が与えられているが、現行モデルには、さらに欧州で販売されるホンダ製SUV初のハイブリッドモデルという肩書も加わった。
ホンダではインテリジェント・マルチモード・ドライブ(I-MMD)を、この10年間で登場したなかでもっとも重要なパワートレインだとしている。モデルラインナップ全体にこのパワートレインを展開することで、2025年までに欧州販売モデルの2/3を内燃機関のみのモデル以外にするというホンダの目標達成には、大きな弾みがつくことになるだろう。
CR-Vにディーゼルモデルの設定は無く、経済性を優先する顧客にとっては、このハイブリッドモデルが実質的な選択肢となる。つまり、このパワートレインに課せられた使命は大きいということだ。
このハイブリッドシステムでは、2.0ℓi-VTECガソリンエンジンに加えて、2基の電気モーターが組み合わされている。ひとつは184psのパワーと32.1kg-mのトルクを発揮する走行用であり、もうひとつはリチウムイオンバッテリーへの充電を行うための発電用だ。エンジンと2基のモーターは固定ギアレシオをもつダイレクトトランスミッションを介して直接つながっており、ホンダによれば、滑らかなトルク伝達を実現しているとのことだ。
3つの走行モード 制御は効率重視
EVとハイブリッド、そしてエンジンの3つある走行モードは瞬時に切り替えられ、EVモードでは完全にバッテリーからの電力供給だけで走行することが可能だ。ハイブリッドモードでは、エンジン出力によって発電機を駆動し、走行用モーターへと電力供給を行う。エンジンモードだけがガソリンエンジンからの出力を、ロックアップクラッチを介して直接駆動輪へと伝える。
この3つのモードは、それぞれバッテリーパワーを最大限有効活用できるように切り替えられ、エンジンも可能な限り最適な回転域を保つよう制御されている。ハイブリッドモードで発生した余剰出力はバッテリーの再充電に使われ、エンジンモードではバッテリーのサポートを受けパフォーマンスが向上している。0-97km/h加速は前輪駆動モデルで8.8秒、四輪駆動では9.2秒であり、最高速は駆動輪にかかわらず180km/hとなる。
ホンダでは、もっとも売れ筋となるのは今回のテスト車両でもある四輪駆動モデルとだと予想している。ガソリンとハイブリッドモデルの価格差は800ポンド(11万8000円)に留まるものの、販売比率は半々だろうと考えられており、ホンダはハイブリッドモデルの魅力をより高めるための努力を続けている。
どんな感じ?
リニアな加速 パドルで回生ブレーキ制御
EVモードで走行していると、切れ目なくガソリンエンジンが発電機を動かしたり、必要に応じて駆動を受け持ったりしながら、CR-Vハイブリッドは静かでリニアな加速を味わわせてくれるが、他のEVパワートレインほどのトルクはなく、速く走ろうと思えばガソリンエンジンの手助けが必要となる。
エンジンサウンドはより自然に聞こえるよう調整されてはいるものの、CVTのように常に高い回転域を保つ必要はなく、ほどほどの速度で走っている限りはまるでリーフブロワーのような不思議な印象だ。不快ではないが、聞こえないというわけでもない。市街地を走行している限り、ドライバーの耳に届くのは低いハミングだけだ。
床までアクセルを踏み込めば、ガソリンエンジンは回転を大きく上げるが、一旦アクセルを緩めるとすぐさま回転数は落ち、電気モーターによる駆動に切り替わる。盛大なエンジンサウンドを響かせようとすれば、ドライバーは思いっ切りアクセルを踏み込む必要があるが、そんな運転はCR-Vの優れた効率性には似合わないだろう。
変速ギアがないにもかかわらず、CR-Vハイブリッドにもパドルシフトがステアリングコラムに設置されており、このパドルを使って回生ブレーキによる発電量を制御することで、あたかもエンジンブレーキの効きが変化するように感じられ、大きな効果を発揮している。ブレーキペダル替わりにこのパドルシフトを使うことはできないが、注意深く運転すれば、比較的簡単に航続距離を最大化させることが可能だ。
CVTとEVの中間 7人乗りは選べず
CR-Vのハイブリッドパワートレインのフィールは、騒々しいCVTと完全に無音なEVの中間とでもいうべきものであり、1.5ℓガソリンエンジンよりもさらに洗練されている。
ハイブリッドシステムにより増えた車重も、乗り心地に悪影響を及ぼしてはおらず、依然として静かで快適なものだが、クラスベストのライバルと同じレベルにあるというわけではない。
それ以外の多くの部分で、ハイブリッドとガソリンモデルの違いはほとんど分からない。ファミリーSUVのセグメントにはスタイリングで個性を主張するモデルが溢れており、その点でCR-Vはやや退屈な印象を与える。
ホンダが誇るハイブリッドスーパーカー、NSXと同じダッシュマウントのギアシフトボタンをもつキャビンは広く、装備も充実している。デジタルメーターの表示内容も豊富で、走行モードの切り替えを瞬時に表示させることも可能だが、そのグラフィックデザインはやや時代遅れな感じだ。
今回テストした中間グレードとなるSRでは、レザーインテリアとキーレスエンジンスタート、パーキングセンサー、リアビューカメラ、ブラインドスポットモニタリングに7インチスクリーンを持つインフォテインメントシステムが標準となる。
低速衝突防止、レーンキープアシスト、アダプティブクルーズコントロール機能をもつ安全運転支援システム、ホンダ・センシングもすべてのCR-Vで標準だが、ガソリンモデルとは違い、7人乗りの設定はない。
「買い」か?
実用性に優れたファミリーSUV
CR-Vの保守的なスタイリングに満足出来なければ、新たに加わったハイブリッドモデルにもそれほど魅力は感じないだろう。
一方、機能性を重視するのであれば、ホンダは1.5ℓガソリンモデルに替わる魅力的な価格設定を行っている。その優れた燃費性能を考えれば、それなりの期間ハイブリッドモデルを保有することでの、ガソリンモデルに対するコストメリットは明らかだが、7人乗りモデルが選択できないことが問題となるかもしれない。
毎日の運転でガソリンモデルほどの煩わしさがない点が、ハイブリッドモデル最大の利点かもしれないが、実用的なファミリーSUVとして、CR-Vハイブリッドはライバルたちよりもその狙ったところを上手く実現している。
ホンダCR-V ハイブリッド 2.0ℓi-VTEC AWD SRのスペック
■価格 3万4545ポンド(510万円)
■全長×全幅×全高 ー
■最高速度 180km/h
0-100km/h加速 9.2秒
■燃費 18.2km/ℓ
■CO2排出量 126g/km
■乾燥重量 1672kg
■パワートレイン 1993cc 4気筒+電気モーター(2基)
■使用燃料 ガソリン
■最高出力 184ps(合計出力)
■最大トルク 32.1kg-m(電気モーター)
■ギアボックス シングルスピード・オートマティック
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