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「新型スバル フォレスター Trust in Forester」常に燃費をよくする制御を取り入れたe-BOXERエンジン

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「新型スバル フォレスター Trust in Forester」常に燃費をよくする制御を取り入れたe-BOXERエンジン

フルモデルチェンジしたスバルのSUV「フォレスター」を公道で試乗することができた。新型フォレスターは大きく分けてe-BOXERというハイブリッドと2.5Lの自然吸気エンジンを搭載するラインアップで、2.5Lモデルはすでに7月19日から発売されている。だが、予約受注の約40%がe-BOXERという注目度の高いモデルがいよいよ、9月14日に発売される。一足先に公道でそのe-BOXERに試乗できたので、早速お伝えしよう。

気になるハイブリッドモデルの基本システムはXVに搭載しているタイプと同様の仕組みで、CVTのトランスミッションの中にモーターを組み込み、エンジン出力側のプライマリー側にモーターを搭載しているタイプだ。構造や仕組みについては別の機会に記載するが、ここではハイブリッド感がどの程度なのかをお伝えしよう。

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スバルのハイブリッドシステムへの基本的な考え方は、当たり前だが燃費を重視している。熱効率がいいところでエンジン、モーターを使ってクルマを走らせ、熱効率が良ければ、燃費がいいということを狙っている。熱効率とは、熱として投入されるエネルギーが機械的な仕事に変換される仕事量を意味し、つまり、熱効率のいいポイントを如何に外さないで運転できるか?という制御ロジックを考えているわけだ。

通常、エンジン(ICE)は熱効率のいいところから悪いところまで使い、幅広い範囲で運転されており、その最も熱効率のいいポイント周辺だけで運転できるのが理想なのだ。だが、実際は加減速があり、要求トルク量も変化するので、常に最善のポイントでエンジンを運転するのは不可能だ。そこで、モーターを使って、エンジンの効率が悪いゾーンに入るときは、入らないようにエンジン出力を落とし、その落とした出力をモーターで補い、燃費をよくするというのが基本的な考え方なのだ。

それを実際のフォレスターで運転してみると、どうなるのか? 運転モードには「SI-DRIVE」があり、Sモードはスポーティな走りができ、Iモードがインテリジェンスな効率のいい運転になるというのが、スバルの全モデルに共通する専用制御だ。

Sモード、つまりスポーツモードで走行すると、モーターのアシストがフルに発揮され、ターボとは違うレスポンスのいいトルク感のあるブースト加速を体験する。だが、その間約2秒程度。つまり、市街地走行時の中間加速の時にその威力が感じられる。30km/h程度で走行中、アクセルを踏み込むとグググッとモーターのアシストを受けながら力強く加速をするのだ。その後モーターのアシストは終わりエンジンだけの加速になる。

一方、Iモードを選択すると、このアシスト感はない。なぜか?

ドライバーが30km/hから加速させるために、アクセルと踏み込む。イコール要求トルクが決まる。この時、エンジンが反応してしまうと先ほど説明した熱効率の悪いゾーンに入り込んでしまう。そうならないように、エンジンは効率のいいポイントをキープしながら、ドライバーからの要求トルクに足りない出力をモーターで補う、という制御ロジックで切り抜ける。

だから、ドライバーは思った通りに加速はしているものの、モーターのアシスト感はなく、「普通」に加速しているわけだ。だが、実際はモーターがアシストしているので縁の下の力持ち的仕事をこなしているのだ。これが先ほどのスポーツモードであれば、エンジンは熱効率の悪いゾーンに飛び込むことを承知の上、モーターもアシストするので2つのパワートレーンがフルに使われるので力強い。従ってモーターアシスト感があり、逆に、Iモードではエンジンが一生懸命には働かず、不足分だけモーターが補うレベルなので、アシスト感がない、ということになるのだ。

さらに、アイサイトを使ったドライビングアシスタンスのACCで、ECO-C(クルーズ)は、スイッチを押すとこの機能が稼働する。最大限モーターアシストを使って、できるだけエンジンを使わないようにするモードで、燃費がよくなる仕組みというわけだ。

とは言え、搭載するバッテリー容量は小さく、また電圧も118Vと高電圧ではあるが、フルハイブリッドモデルと比較すると電圧も低い。そして昇圧も行なっていないので、出力も小さいというわけだ。一般的なハイブリッドは300V程度で、要求トルクによって昇圧され、500V前後に電圧が上がり電流を下げている。しかしフォレスターでは、そうした制御は行なっていないマイルドハイブリッドに近いシステムになっている。

つまり、e-BOXERの特徴としては、常にガソリンを消費するエンジンを、如何にガソリンを使わせないで走るか?という狙いのモーター制御を搭載しているので、誰が乗っても、どんな運転をしても燃費はいつも同じ、というのがe-BOXERの特徴というわけだ。

もう一つのモデルの自然吸気2.5Lエンジンは、リニアトロニック(CVT)と組み合わされている。FB25型のエンジンは、滑らかで、力強さもあり非常に乗りやすい。車両全体が滑らかでしっとりとした乗り味に仕上がっているのだ。

従って、休日に長距離ドライブがメインであれば2.5Lの自然吸気がマッチし、近所のチョイノリが多いといった方にはe-BOXERがいいという選択肢になるだろう。<レポート:高橋明/Akira Takahashi>

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