意外な落札額も グッディング・ペブルビーチ
モントレー・ウィークのオークションを締め括ったグッディング・ペブルビーチ。
ランチア・デルタ・インテグラーレ蘇る 限定20台の「フューチャリスタ」
落札額のトップ10入りを果たした1967年フェラーリ330GTCスペチアーレ(写真水色)は、500スーパーファストに似たスタイリングを持ち、リアウインドウはトンネルバック・スタイルとされた特別なスタイルが特徴で、4台のみが製作された。
2016年のグッディング・スコッツデイル・オークションにおいて4億1261万円で落札されたのはブラックだったが、今回は別のオーロラ・ブルーの個体となる。価格高騰のピークを越えたこともあり3億8192万円に留まった。
また、ロードカーのプロトタイプとなる1966年ディーノ・ベルリネッタGTプロトティーポ(写真黄色)が姿を見せ、歴史的価値を考えると安いといえる3億4496万円で終えている。
さらに、NART率いるキネッティのスペシャルオーダーで製作されたフェラーリ365GTB/4デイトナNARTミケロッティ・スパイダーが姿を見せたが、ノーマルのデイトナ・ベルリネッタ並みの6407万円で終えてしまったのは意外だった。
一方でレーシングマシンの出品車両は、ポルシェが良い結果を残した。
ル・マンカー ポルシェの強さ
グッディング・ペブルビーチ・オークションには、’50年代から現代までのル・マンカーも用意された。注目はポルシェだ。
本命といえる1966年フォードGT40 Mk-Iはシェルビー・アメリカンのプロモーション・カーでレース・ヒストリーが無いことから予想落札額の3億9200万円~4億4800万円に届かず流札。
1967年フォードGT40 Mk-IVはカンナム・シリーズのみの参戦というヒストリーとブランドの絶対的な弱さからこちらも流れてしまった。
このほか1975年ガルフ・ミラージュGR8はル・マン参戦のヒストリーを持つが、純レーシング・マシンだけに腕が必要で走行できる場所が限られメンテも大変なことから流札に終わってしまった。
一方で1959年ポルシェ718RSK(写真銀)はアマチュアでも乗れることから4億1888万円で落札。2007年ポルシェRSスパイダー(写真黒)は5億513万円で落札されるなど、ポルシェ・ブランドの強さを物語る結果となった。