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ニューモデル 2018.9.3

VWゴルフRエステート・パフォーマンスパック 環境によって「R」で充分

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もくじ

どんなクルマ?
ー パフォーマンスパックがエステートにも登場
どんな感じ?
ー ゴルフの中で最速
ー 白眉のドライバーとの一体感
「買い」か?
ー ドイツでなければ、標準のRで充分
スペック
ー フォルクスワーゲン・ゴルフRエステート(ヴァリアント)・パフォーマンスパックのスペック

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どんなクルマ?

パフォーマンスパックがエステートにも登場

フォルクスワーゲンによれば、このパフォーマンスパックは、同社の実用性に優れた手頃なクルマの中でも、最もシャープなハンドリングを獲得したバージョンだと説明している。これが本当なら、われわれが待ち望んでいたクルマだといえるのではないだろうか。

そのクルマこそ、パフォーマンスパックを身に着けた、7.5世代といえるゴルフRのエステート(ヴァリアント)。2300ポンド(32万円)の追加になるオプションで、既にハッチバック・モデルでは選択できていた。

はじめに気づくのは、標準の18インチ「カディス」と呼ばれるアルミホイールではなく、19インチの「スピルバーグ」と呼ばれるホイールを履いていること。加えて、シルバーの「R」ロゴ付きキャリパーが目を引く、軽量なRパフォーマンス・ブレーキも装備されている。

外観上はほかの変更はなく、比較的穏やかなエクステリアデザインとは裏腹に、素晴らしいパフォーマンスを発揮するクルマであることは、標準の「R」と変わりはない。

メカニカルな部分は従来どおり素晴らしい。フォルクスワーゲン製の柔軟なEA888型2.0ℓガソリン・ターボエンジンが、7速デュアルクラッチATとハルデックス・カップリングを介して、4輪を駆動する。ちなみに、エステートRの場合、マニュアルは選択できない。4輪へのトルクの分配制御は、フォルクスワーゲン製の電子ディファレンシャルではなく、各輪のブレーキが担当している。

追加費用に見合う走りを与えてくれるのか、確かめてみたい。

どんな感じ?

ゴルフの中で最速

まずはじめに、若干だが、遅くなる可能性にも触れておこう。今後搭載されるエンジンは、新しい新排出ガス基準のWTLP(乗用車等の国際調和排出ガス・燃費試験法)に合わせるため、最高出力が310psから300psに落ちる予定になっている。窒素酸化物の排出を抑えるため、より排気系統の効率を落とした設定にならざるを得ないのだろう。

ただし、この規制に合わせられたエンジンを実際に運転してみても、実世界では、実感として遅くなったとは感じられないはず。ゴルフRの0-100km/h加速の数値は4.8秒で、追い越し加速などでも、至ってスムーズに完了できることに変わりはない。さらに中回転域のトルクも豊かで、38.6kg-mという不足ない数字を2000-5400rpmに渡って発生させる。長距離移動も安楽にこなせる設定だ。

サスペンションはGTIと同様に、フロントがマクファーソン・ストラット式、リアがマルチリンク式となる。今回のテスト車両には、850ポンド(12万円)のDCCと呼ばれるアダプティブ・シャシーコントロールを備え、コンフォートからレースまで、4種類のドライビングモードが選択可能。また、ステアリングの重さやエンジンのレスポンスなどを任意に設定できる、インディビジュアル・モードも備わっている。

加速の面でパフォーマンスパックには、もうひとつ魅力的な内容が盛り込まれている。標準のRの場合、6速か7速で加速を続けていくと、250km/hで電子リミッターが機能して、ぶっきらぼうに出力が絞られてしまう。しかし、実際はさらに加速を続けるだけのパワーを持っている。

一般道ではテストするべきではないが、パフォーマンスパックの場合、最高速度が270km/hまで高められ、実際のパワーをきっちり引き出すことが可能となる。しかも面白いことに、同じパフォーマンスパックでも、ハッチバックの方が3km/hほど遅いのだ。これは、エステートには付いていない、ダウンフォースを強めるリアスポイラーが影響していると思われる。結果として、控えめな見た目のエステートがゴルフの中で最速となる。

白眉のドライバーとの一体感

4輪駆動のゴルフRは直線加速だけではない、魅力的な走りを提供してくれているが、このエステートも変わらない。ただし、グリップ力やトラクションは、コンチネンタル・スポーツコンタクト6という高性能なタイヤを履いていても、ややハッチバックよりも劣る。ボディが大きいぶん、当然のことではあるけれど。

繊細な面での満足感も充分高い。ステアリングはクイックで情報量も豊か。大径のホイールを履いているため、わずかながら、ターンイン時のレスポンスが鋭くなっているような印象がある。コーナーの出口では、前輪駆動のライバル、セアト・レオン・クプラSTなどと比べて、後輪駆動よりの振る舞いが輝く場面。全体的な俊敏性の高さは、エステートボディをまとっていることが嘘のようだ。

そして、アルミニウム製のキャリパーを備える特別なブレーキは、バネ下重量を2kgも軽量化してくれる。フォルクスワーゲンによれば、ブレーキディスクが加熱した際、放射状に熱膨張させることで、優れた耐久性とペダルフィールを実現しているという。耐久性に関しては不明ながら、アシストが過剰気味なことを除けば、理解しやすく正確な制動力の立ち上がり方など、ブレーキに関しては不満は見つけられなかった。

ウェット路面では、パワーを掛けていくとオーバーステア気味となるが、適切なタイミングでスロットルを戻し、後輪の荷重を増やしてやることで、旋回性能を高めることも可能。かなりハイペースな走行での場合だけれど。

総じてゴルフRは、現実的な価格帯のモデルの中で、最もドライバーとの一体感のあるクルマのひとつだと思う。しかも、シャシーの限界性能付近での挙動は自然で、運転を心から楽しめる懐の深さも持っている。

最後に、気になった点をあげるとすれば、ドライビングポジションは、もっと低くても良いと思う。また、ハッチバックでは選択できる、アクラポビッチ製のスポーツマフラーと、DSGトランスミッションが、エステートでは選べない。その程度だ。

「買い」か?

ドイツでなければ、標準のRで充分

ゴルフRエステートのクルマとしてのまとまり、パッケージは高く評価できる。速く、洗練性も高く、スコダ・オクタビアと同程度のラゲッジスペースを備えていながら、走りも楽しめる。つまり、万人向けの素晴らしいグランドツアラーだといえるだろう。しかも、12.3インチのディスプレイがインストゥルメントパネルに収まり、鮮明なデジタルメーターが現代的な雰囲気を高めている。

その一方で、長く伸びるアウトバーンを頻繁に走行するドイツのドライバーにとっては、パフォーマンスパックは選択する意義のあるオプションかもしれないが、道路環境の異なる英国在住のドライバーの場合、必ずしも必要とはいえなさそうだ。

確かに性能が向上したブレーキは歓迎できる。反面、一般道では持て余してしまうだろう。19インチのホイールも、荒れた路面では繊細な足さばきを邪魔している印象がある。ハッチバック・ボディなら、妥協することもできるとは思うが、大きなラゲッジスペースを持ったエステートの場合、対価として疑問が残ってしまう。特にパッケージの価格を聞いてしまうと、標準のRのままで良い、と感じてしまうのだった。

フォルクスワーゲン・ゴルフRエステート(ヴァリアント)・パフォーマンスパックのスペック

■価格 3万8425ポンド(541万円)
■全長×全幅×全高 4595×1800×1465mm
■最高速度 270km/h
■0-100km/h加速 4.8秒
■燃費 13.8km/ℓ
■CO2排出量 164g/km
■乾燥重量 1593kg
■パワートレイン 直列4気筒1984ccターボ
■使用燃料 ガソリン
■最高出力 310ps/5500-6500rpm
■最大トルク 38.6kg-m/2000-5400rpm
■ギアボックス 7速デュアルクラッチ・オートマティック

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(AUTOCAR JAPAN リチャード・レーン)

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