最近、話題をさらっている次期「トヨタ スープラ」。スープラといえば、かつてトヨタのフラッグシップスポーツとして高い人気を集めながらも、2002年に生産を休止。だがこの時代、流行の変化に翻弄されたのはスープラだけでなく、他にも多くのスポーツカーが姿を消した。
以後、スポーツカーの市場環境が追い風となった兆しはあまりないが、それでもトヨタは「86」の後継車を生み出し、そして今回の「スープラ」の復活と、運転の楽しさをウリとするエモーショナルなスポーツカーに力を注いでいる。
さて、このたび2019年の発売を前に、新型スープラ情報が徐々に明らかになってきたのでお知らせしよう。情報ソースは、グッドウッド・フェスティバル・スピードで実施されたスープラ開発責任者の多田哲哉氏のインタビュー。トヨタはその興味深いコメントの数々を明らかにしたのだ。
まず開発責任者が強調する新型スープラの特徴は「音」だそうだ。排気音をはじめ、メカが奏でる官能的なサウンドにこだわりを持って開発した模様。いわく「アクセルオフとブレーキングの組み合わせにより、異なる音を楽しめる」とのこと。グッドウッドでの走行イベントでは、それを実践し、現地のファンを魅了した。さらにインタビューでは、こんな興味深いコメントも。
「(ハイブリッドではない)純粋なガソリンエンジンによる官能的な音を楽しめる最後のトヨタ車かも」と。これは先進技術の開発を推進し、自動運転やAIの道筋が見えてきているトヨタのエンジニアだからこその、誇張ではない率直なコメントと受け取れるだろう。
他では、6気筒エンジンを搭載すること、ラインアップのすべてがFR車となること、パッと見てスープラであるとわかるデザインを採用することが今回のインタビューから明らかになっている。
多田哲哉氏といえば「86」も担当し、トヨタのスポーツモデル全般をとりまとめる立場にあるエンジニアである。発表によれば、新型「スープラ」の開発にかけた時間はなんと6年。長い期間をかけた理由を「絶対に成功しなければならないから」と語る。
その成果のひとつとして、ボディ剛性は「86」の2倍にもおよび、カーボンボディを持つ「レクサスLFA」に匹敵するレベルという。次期スープラ、作り手のこだわりはハンパない!?
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