現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > ダニエル・リチャルド F1ドライバーは夢の仕事 2019シーズンはどのチームに?

ここから本文です
ニューモデル 2018.7.8

ダニエル・リチャルド F1ドライバーは夢の仕事 2019シーズンはどのチームに?

  • みんカラ つぶやく
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

もくじ

ー 破格のオファー 検討には多くの要素
ー モナコの勝利 特別な力
ー 夢の仕事 ワールドチャンピオンに向けて
ー 番外編:ホームグランプリ勝利へ ハミルトンにひとこと

    999台限定、アウディR8の2WDモデル「RWS」はクワトロと別モノ

破格のオファー 検討には多くの要素

最高に贅沢な悩みには違いないが、ダニエル・リチャルドが直面している契約問題は本当に答えを出すのが難しい。いま、フランスGPが行われたポール・リカールで自らジュースを絞りながら、われわれのインタビューに答えてくれているこの28歳のF1ドライバーに対して、マクラーレンが1シーズンの契約金としては破格とも言える1500万ポンド(21億8400万円)のオファーを出したというニュースが、ほんの数時間前に飛び込んできた。

なんという金額、そしてなんというチームだろう。しかし、ことはそう簡単ではない。この移籍が意味するのは、リチャルドがこれまでに上げた7勝すべてを支えてくれたチームを去るということだ。そして、天才的空力デザイナー、エイドリアン・ニューウェイの独創がもたらすレッドブルだけのエアロダイナミクス上のアドバンテージを諦めるとともに、丈夫なノーメックス製グローブのような、このオーストラリア人ドライバーの快活なキャラクターに相応しいイメージをもつスポンサーを離れ、F1チャンピオンの座へと近づけてくれるマシンへも別れを告げる必要に迫られることになる。


悩みはそれだけではない。レッドブルは来シーズンからホンダ製パワーユニットを積むが、このパワーユニットはようやくその能力を発揮し始めたとはいえ、昨シーズンまでのマクラーレンは、破滅的な初期トラブルに悩まされ続け、依然としてトップ集団に追いつくことが出来ていない。さらに、チームはリチャルドの僚友であるマックス・フェルスタッペンを優遇する構えを見せており、この若きオランダ人ドライバーは十分な戦闘力をもつクルマを別にしても、その成熟したテクニックで、ミハエル・シューマッハのようにF1界を支配する準備が出来ているようにも見える。

さらに面倒なことに、今シーズンのマクラーレンがルノー開発のハイブリッド・パワーユニットを積む一方、レッドブル自身は、このフランス製V6ユニットが、フェラーリやメルセデスのレベルには達していないと公然と非難したうえで、このパワーユニットを見限ろうとしているのだ。

今シーズンの戦いを有利に進めているチームも、2019年に搭載するパワーユニットを明らかにしていないなか、F1ドライバーとしての円熟期を迎え、シーズン終了後にはレッドブルとの契約が切れるリチャルドが、来るべき2019年の開幕戦をどのチームで迎えるか、「まだ最終的に決めた訳ではない」と話すのも当然だろう。

モナコの勝利 特別な力

しかし、フランスGPでレッドブルが用意した豪華絢爛なモーターホームにいるリチャルドは、こうした状況を気にしているようには見えない。「個人的に最も難しい決断だったのは、自分が何者かも分からないまま、オーストラリアを離れ、欧州へと向かったことでした」と彼は話し、F1ドライバーはみな生まれながらにして、鋼のような自信をもっているのだろうという大方の見方を覆す。「当時は自分の能力に自信が持てなかったのです」

もちろん、彼には十分な実力があった。そして、彼のファンにとって重要なのは、それがマクラーレンでも、メルセデスでも、例えフェラーリであろうとも、リチャルドが戦闘力のあるクルマのシートを見つけるということなのだ。

驚くべきことだが、その生まれ持った感覚によって、リチャルドのブレーキング・テクニックは他のF1ドライバーと比べても卓越しており、十分な闘争心も併せ持っている。

今シーズン、これまでに上げた2勝は、中国GPでの逆転勝利に続いて、マシンに大きなトラブルを抱えながらも勝ち取ったモナコGPでの勝利だ。ほんの一瞬、いつもの笑顔から真剣な顔つきになって、リチャルドはモナコでの勝利を人生で最高の瞬間だったと語り、「ショックから解放」されたあと、直ぐにそれが「特別な力」に替わるのを感じたと話す。想像する事しかできない感覚だろう。


ルイス・ハミルトンが2013年シーズンに向けてメルセデスへと移籍した時のように、モナコGPの勝利はリチャルドの価値を高めることになるに違いない。「ルイスは非常に上手くやりましたね。偶々かも知れませんが、彼はそのことを予期していました。私の場合はどうなるか分かりません」とリチャルドは笑う。

「それでも、同じようなことは起こり得ると思います」

これまでのところ、マクラーレンのニュースについて「多少の魅力は感じる」とリチャルドは話しており、活字にすると自惚れたコメントだと思うかも知れないが、実際には決してそんな風には聞こえないのだ。

それよりも、表彰台でレーシングブーツからシャンパンを飲みことで勝利を祝うことの方が不遜であり、F1レーサーとしてお金を稼ぐ自分たちが、どれほど幸運な存在かということを明確に理解しているようだ。その攻撃的ともいえるレーススタイルによって、リチャルドはわれわれの多くが求めるレーサー像を体現してもいる。

夢の仕事 ワールドチャンピオンに向けて

なかにはF1ドライバーであることを十分に楽しんでいないように見える人々がいると言いつつ、「まさに夢の仕事です」とリチャルドは話す。一方で、リチャルドも、主にF1ドライバーとしての仕事の70%がメディア対応に費やされることで、この仕事に変化が生じていることを認めており、サーキット外での活動の負担は非常に大きいと話している。ハミルトンに聞いてみれば、マクラーレンのドライバーを務めていた間、どれほど絶え間ないスポンサー関連の活動に苦労したかを語ってくれるだろう。

「レースでは順位に関係なく全力を出し尽くすのみです」というのが、このオーストラリア人F1ドライバーのレースへのアプローチ法であり、タイヤが何よりも重要だと教えられた後であれば、なおさらこの考えは素晴らしく聞こえる。それでも、最新のF1マシンがもつ驚くほどのパフォーマンスに関するパラメーターの数々を考えれば、偏った見方だと思うかも知れない。

「つねに一定の献身が求められます」と、2.4ℓV8全盛の時代にF1でのキャリアをスタートさせたリチャルドは話し、「しかも、現在のスピードでは、ミスが許される余地はより狭くなっているのです」ともいう。さらに、彼は続けて、ドライバーが許容する以上にF1マシンは速くなっており、その桁外れのダウンフォースによって、いくつかのコーナーでは8Gもの負荷がかかるのだという。安定を失ったリアをコントロールするために、タイヤを無駄に使うことなく、ブレーキを残したままコーナーへと滑り込んでいくために、ダニエルはフォーミュラ・ルノー時代からのドライビングスタイルを変える必要があった。


最近のF1ドライバーでは必ずしもそうでない場合もあるが、リチャルドが生粋のカーガイであることは、お金に糸目をつけずに選ぶ3台がそれを証明している。「フェラーリ250 SWB、フェラーリF40とアストン マーティン・ヴァルキリー」というのが彼のチョイスだ。タイムマシンがあれば、1980年代のターボエンジン全盛のF1に戻りたいと彼はいう。Hパターンのマニュアルギアボックスと明らかなオバーステアの時代であり、「SNSもなく、たわごとを聞く必要のない時代です」とリチャルドは話している。

ドライバーズランキングで、リチャルドは、チームメイトを抑えつつ、フェラーリとメルセデス勢に割って入る形で、タイトル争いの先頭グループに位置している。「これまで、与えられたチャンスはすべて活かしてきました」と彼は話す。昔ながらのやり方で、カートに始まり、ジュニアフォーミュラを経て、昨年のアゼルバイジャンGPで見せた3台抜きに象徴される、322km/h以上のスピードでイン側からオーバーテイクを見せる才能を磨いてきたのだ。

もし、この週末のシルバーストーンで、リチャルドがドライブするレッドブルRB14がさらなるチャンスを彼にもたらすとしたら、人々が思うよりも彼はワールドチャンピオンのタイトルに近づいているのかも知れない。

番外編:ホームグランプリ勝利へ ハミルトンにひとこと

ハミルトンは昨年のホームグランプリに勝利しており、この週末5度目の勝利を飾ることが出来れば、ジム・クラークとならんでのホームグランプリ最多勝利者となる。


ハミルトンにとっての良いニュースはシルバーストーンが、メルセデスのパワフルなエンジン向きのコースであり(1周のうち60%以上でフルスロットルとなる)、より硬めのタイヤが好まれる(ピレリは2018年シーズンで初めてはハードコンパウンドを準備するようだ)ということだろう。つまり、セバスチャン・ベッテルのフェラーリは今年すべてのサーキットで有利に戦いを進めてきたが、ハミルトンにも勝機があるということだ。

  • みんカラ つぶやく
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

(AUTOCAR JAPAN 編集部)

コメントの使い方

みんなのコメント

ログインしてコメントを書く

(株)カービュー関連サービス

メールマガジン メールマガジン

愛車無料一括査定

あなたの愛車今いくら?

車の種類を選択
事故車 商用車
お住まいの郵便番号を入力
-
※郵便番号がわからない方はこちら

※(株)カービューのページへ移動します