現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > アルピーヌが復活 ブランド復活の背景とピュアスポーツカー「A110」とは? 詳細解説

ここから本文です
ニューモデル 2018.6.27

アルピーヌが復活 ブランド復活の背景とピュアスポーツカー「A110」とは? 詳細解説

  • みんカラ つぶやく
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

2018年6月22日、新たに設立されたアルピーヌ・ジャポンは、2座席ミッドシップスポーツカーの「アルピーヌA110」を日本市場割当分の50台を限定で販売すると発表した。新型アルピーヌA110はグローバルで1955台生産され「プルミエールエディション」(ボディカラーはブルーアルピーヌ・メタリック)はカタログモデルの年内導入に先駆けて限定発売された。
※参考情報:アルピーヌの復活、新型スポーツカー「アルピーヌA110 プルミエールエディション」発売

今回の限定販売は、全国14店舗のアルピーヌ専売店とWEBでの受注で、購入希望者は多数が見込まれるため、抽選販売となる。購入申込みの締切は7月10日。そして7月15日にフランス大使館で駐日フランス大使立ち会いのもとで抽選が行なわれる。納車は9月頃の予定だ。

    減っているのに増えている! 「東京モーターサイクルショー」過去最多の来場者数

※アルピーヌA110 プルミエールエディション購入申し込みサイト

アルピーヌ 販売店リスト


■アルピーヌ・ブランド復活のバックグラウンド

アルピーヌが帰ってきた!というのが今回のキーワードになっている。しかし、今ではアルピーヌというブランド名を知っているのは、よほどのエンスージャストか、少なくとも60歳以上の高齢者しかいないだろう。

アルピーヌはもともとマイナーなブランドだったのは事実だ。ではなぜ、今になってのブランド復活なのか? そこにはルノー・グループのカルロス・ゴーン会長のスポーツ・ブランド展開構想がある。

元来のアルピーヌは、フランスのレーシングドライバー、ジャン・レデレが設立したルノーのチューニング、レース仕様車のブランドだ。チューニングカーや競技車両を製造し、ルノー4CVをベースにしたA106、ドフィーヌをベースにしたA108、R8をベースとしたA110を発売した。特に1963年~1977年に販売されたリヤエンジンのA110は、モンテカルロラリーで優勝し、高い評価を得た。

1973年にアルピーヌはルノー傘下となり、ルノーの一部門としてアルピーヌ・ルノーの名称でスポーツカーを少量生産し、またルノーのレース車両制作部門として活動した。レーシングマシンとしては1978年にル・マン24時間レースでアルピーヌ・ルノーA442B(2.0L V6ターボ搭載)が総合優勝を果たしている。しかしアルピーヌとしての市販モデルの生産は1995年に終了している。

その後、カルロス・ゴーン会長はスポーツカー・ブランドとしてアルピーヌの復活を企画し、2012年に「アルピーヌカー・プロジェクト」を発表した。2013年の上海モーターショーには試作スポーツカー「A110-50」を発表している。
ゴーン会長は、アルピーヌ・ブランドをイギリスのケーターハムとの合弁事業として復活させようとした。この当時のケーターハムは中東系ファンドの資本から、マレーシアの実業家の資本に切り替わっており、F1グランプリに出場していた「チーム・ロータス」は「ケーターハムF1チーム」と改名し、参戦した。
ゴーン会長はこうしたF1活動もアルピーヌのブランドの一部にしようと考えたようだが、マレーシアの実業家は多額の負債を残したまま自動車業界から去っていった。
このためルノーは負債の整理を行ない、ケーターハムが所有していたアルピーヌの株式の半分を買い取り、100%ルノーの子会社としてスポーツカー・ブランドを目指すこととなり、2012年に正式にアルピーヌカー・プロジェクトがスタートした。この時がアルピーヌの名を冠した新たなスポーツカーの開発の始まりだった。

■ルノーブランド戦略

プロジェクトの開始から3年半余経て、2016年には来るべき新生アルピーヌの姿を示す「アルピーヌ・ビジョン」を発表した。アルピーヌ・ビジョンは、オールアルミ製の量産用のボディを備えたプロトタイプカーだった。
そして市販型「アルピーヌ A110」が2017年のジュネーブモーターショーでワールド・プレミアされた。初期生産車はプルミエールエディションと名付けられ、世界で限定1955台が2018年3月からデリバリーが開始された。
カルロス・ゴーン会長は、ルノー・グループとして量販車の「ルノー」、スポーツ・サブブランドの「ルノー・スポール」、そしてピュア・スポーツカー・ブランドの「アルピーヌ」というブランド展開を構想している。ルノー・グループの好調な業績をバックに、このブランド構想は推進されているのだ。

アルピーヌはスポーツカーの生産だけではなく、レース活動も添加している。現在はフランスのレースカー・コンストラクターのシグナチュールと共同でシグナテック・アルピーヌで世界耐久選手権シリーズのLMP2クラスに参戦している。またアルピーヌA110を使用したGT4カーもアルピーヌとシグナチュールが共同して開発している。

ルノーはアルピーヌA110の量産のために、アルピーヌの本拠地であるノルマンディのディエップ工場に50億円を超える投資を行ない、工場の設備に最新設備を導入し、アルミ部品を製造する新工場も新たに設置している。

なお、A110の本格的な量産モデルは2018年のジュネーブショーに出展された「A110 ピュア」、「A110 レジェンド」の2車種で、A110 ピュアは本格的なスポーツモデル、A110レジェンドはフル装備の上級グレードと位置付けられている。さらにレース用モデルの「A110 GT4」の登場も予告されている。

■新生アルピーヌA110詳細解説

新生A110は、ヘリテージ・モデルのA110のデザインやコンセプトを受け継ぎ、超軽量でコンパクトなミッドシップ・スポーツカーとして仕上げられている。全長4205mm、全幅1800mm、全高1250mm、ホイールベース2420mmで、車両重量は1110kg。多くの本格的スポーツカーに比べ、かなりコンパクトなサイズで、しかも圧倒的といえるほど軽量だ。



ライバルとされるポルシェ・ケイマンのボディサイズはA110にかなり近いが、車両重量は1370kgで、A110より200kg重く、いかにA110が軽量であるか分かる。また86/BRZと比べても100kg軽量だ。横置きエンジンのミッドシップで問題となる前後の荷重配分は、フロント44%、リヤ56%で、低重心であることと合わせ、ピュアスポーツカーにふさわしい俊敏な運動性能の原点となっている。




なお前後荷重配分を適正化するため、ガソリンタンクは前車軸のバルクヘッド側に、横置き4気筒エンジンは後車軸より前方に搭載されている。パッケージング的には、フロントに小型スーツケースが1個入るラゲッジスペースがあり、リヤのエンジン部の後方にも小さなラゲッジスペースがある。もちろんピュアスポーツカーのため、ラゲッジスペースの小ささは問題とはならない。

軽量化のため、骨格フレーム、ボディパネル、サスペンションなど96%がアルミ製で、ボディ骨格はリベットと接着により結合されている。サスペンション系も、アームだけではなくアップライトも全てアルミ製だ。

バケットシートは通常の軽量スポーツシートの半分程度の13.1kgという軽量なサベルト製の複合樹脂のモノコック骨格シートを採用。その他に世界初のブレンドボ製の電動パーキング・アクチュエーター一体型アルミ製リヤキャリパーの採用など、軽量化を徹底追求している。

サスペンションは前後ともオール・アルミ製のダブルウイッシュボーン式を採用。そのためボンネット、リヤの高さを低く抑えることができ、デザイン的なアドバンテージとなっている。ダブルウイッシュボーン・サスペンションにより、正確なキャンバーコントロールと大きなストロークを両立させている。またダンパーには一般的なバンプラバー式ストッパーの代わりにハイドロリック・コンプレッションストップ(液圧減衰ストッパー)を採用し、フルストローク時でもしなやかさとコントロール性を確保している。




タイヤはハイパフォーマンス性能で定評のあるミシュラン・パイロットスポーツ4を採用し、フロントは205/40R18、リヤは235/40R18サイズとしている。

エンジンは日産・ルノーが共同開発した4気筒のM5系(日産の呼称はMR型)の1.8Lをベースにアルピーヌ専用にチューニングしたM5P型を搭載する。直噴ターボを採用し、圧縮比8.9で252ps/6000rpm、320Nm/2000rpmを発生。パワーウエイトレシオは4.4kg/psで、0-100km/h加速は4.5秒。ローンチコントロールも装備されている。

トランスミッションはゲトラグ製の湿式7速DCTを組み合わせている。ドライブモードは、ノーマル、スポーツ、トラックの3モードで、モードごとにエンジンのレスポンス、ステアリング・アシスト量、ギヤシフトの速度、ESCの設定、カラー液晶メーターの表示などが統合して切り替わるようになっている。

デザインは、歴史あるA110のDNAをダイレクトに受け継ぎ、ピュアであることとアイコニックであることをテーマに、全てのデザイン要素を曲線、曲面でまとめている。現在のスポーツカーにふさわしく空力的なデザインを徹底。ボディ表面をなめらかに仕上げると同時にアンダーフロアーを完全にフラット化し、さらにプロトタイプスポーツカー譲りの空力テクニックを採用している。

リヤのディフューザー効果を最大限に引き出すように、アンダーフロアが整形され空気抵抗係数は0.32と抑えながら、250km/h走行時のダウンフォースはトータルで190kg、リヤ・ディフューザーのみで85kgのダンフォースを引き出しているという。この結果、リヤのスポイラーなしで、優れた高速安定性を実現している。

フレンチタッチのデザイン、最新のテクノロジーを採用し、ドライバーの心をかきたてるドライビングプレジャーを追求したピュアスポーツカーの存在感は強い。さらに小型・軽量・低重心のという本来のピュアスポーツカーの原理を追求していることと、設定価格も魅力的である。

アルピーヌ A110 プリミエールエディション 諸元表

アルピーヌ A110 関連情報
アルピーヌ 関連情報
アルピーヌ・ジャポン 公式サイト

  • みんカラ つぶやく
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

(Auto Prove Auto Prove 編集部)

コメントの使い方

みんなのコメント

ログインしてコメントを書く

愛車無料一括査定

あなたの愛車今いくら?

車の種類を選択
事故車 商用車
お住まいの郵便番号を入力
-
※郵便番号がわからない方はこちら

※(株)カービューのページへ移動します