VW、新小型SUV「T-Cross」投入か T-Rocの弟分、ポロと技術共有

もくじ

ー T-Cross、T-Rocの弟分に
ー GTIの導入予定は？
ー Rラインやカブリオレは

T-Cross、T-Rocの弟分に

フォルクスワーゲンT-Crossは2018年後半に発表され、ブランドから発売される19の新しいSUVモデルのうちのひとつとなる。

SUVの大量投入により、フォルクスワーゲンの販売台数の40％をSUVが占めることになると予想される。

T-Crossは、昨年のジュネーブ・モーターショーで発表された、オープントップのT-Cross ブリーズ コンセプトから着想を得て作られた。

T-Rocよりも一回り小さな弟分といえる存在で、ライバルは日産ジュークなどが挙げられる。

予想では2019年前半に発売で、価格は1万7000ポンド（245万円）以上。これはちょうどセアト・アローナと、一回り大きなT-Rocの中間の価格帯だ。

生産バージョンには全幅にわたるグリルやサイド・ウインドウ・グラフィック、広いホイールアーチが設けられ、T-Rocやさらに大きなティグアンと似た、独特で無骨なデザインとなるだろう。

プラットフォームはフォルクスワーゲングループの新しいMQB A0で、現在は、コンパクトSUVや、新型ポロを含むハッチバックモデルでも用いられる。ポロとは技術の共有も多く行われ、T-Crossはエンジンラインナップも一部共有することになるだろう。

GTIの導入予定は？

英国フォルクスワーゲンの広報が以前AUTOCARに語ったところによれば、電動化の研究に安定して投資するためにSUVのラインナップを増やす必要がある。

しかし、電動化の波がT-Rocのクラスに訪れるのはまだ先だ。ゴルフ初となるマイルドハイブリッド・バージョンの発売は2019年だし、プラグインハイブリッドのポロGTEも存在していない。

T-Crossブリーズ・コンセプトを見ると、今後の展開が予想できる。1.0ℓ3気筒ガソリンターボを搭載し、112ps、17.8kg-mのパワーを7速DCTを介して前輪に伝える。おそらく英国の場合、市販バージョンでは、このユニットは、4気筒ツインターボと併売されるのだろう。

コンセプトカーは0-100km/h加速が10.3秒、最高速は188km/hで、燃費は24.0km/ℓ、CO2排出量は115g/kmと公表されている。実際のラインナップにも、このような燃費志向のユニットは用意されるだろう。

ホットな上級クラスのモデルもこのスペックで、とはいかないだろうが、「赤い血の流れた」パフォーマンス・モデルが登場するかはまだわからない。300ps程度を発揮するT-Roc Rが登場するのは確定だが、T-Crossについてはまだ何も判明していないのだ。

新しいポロGTIのハードウェアをT-Crossに流用することも可能だろうが、フォルクスワーゲンは最近、GTIの名が与えられるのはホットハッチにだけだと発表しており、T-Cross GTIが登場することはなさそうだ。

Rラインやカブリオレは

以前目撃されたT-Crossの開発車両は、スカンディナヴィアでウィンター・テストを行っていた。

昨年初頭には、フォルクスワーゲンは20インチタイヤを履いたT-Cross Rラインをニュルブルクリンクに持ち込んでおり、上級グレードではスポーティなデザインが採用されるはずだ。

T-Crossや最近登場したT-Rocは、ティグアンや新型トゥアレグと共に、フォルクスワーゲンが精力的に拡大しているSUVラインナップの一員となる。

T-Rocには、ホットバージョンのRラインやカブリオレバージョンがそれぞれ2019年、2020年に追加される予定だ。

T-Rocよりも一回り小さいT-Crossについては、ポロにもGTI以上にホットなバージョンがないことや、コンバーチブルの市場規模があまり大きくないことを考えると、どちらのバージョンも準備されないだろう。

フォルクスワーゲンは2020年までに19のSUVモデルを発売する予定だ。1番目のモデルはT-Rocだったわけだが、ヨーロッパで19モデルすべてが販売されるわけではない。

例えば、アトラスは北米や中国市場に特化したモデルとなる。