フェラーリ488 GTB
488 GTBはたしかにスリルだけをとればスペチアーレにおよばないが(来たる488ピスタが待たれる)、670psもあればそうとう速いことにはちがいない。
値段表には18万3000ポンド(2706万円)と載っているが、あまりに引く手あまたなので、2年おちで4000-5000km走行のクルマでも中古車市場では20万ポンド(2958万円)もの値がついている。
マクラーレン720S
フェラーリ488 GTBという強敵を打ち負かしてスーパーカークラスの王座を射とめ、なんとマクラーレンから3台目となる5つ星の栄誉に輝いた。テスト記事でも、「いまこのマクラーレンが、488、フォードGT、ランボルギーニ・アヴェンタドールSとウラカンLP610-4の上に君臨する」と書いたものだ。
いまのところ、中古車価格は23万ポンド(3400万円)からとなっている。
メルセデス・ベンツ Sクラス
メルセデスS-クラスについては、白状したいことがある。まあ当時も書いたのだが、5つ星の評価は性能や合目的性とはなんの関係もなく、航続距離についてあたえたものだったのだ。
しかし、いまやシリーズ中もっともお値うちなのがこのS400ハイブリッドだ。新車価格の半分、3万4000ポンド(502万円)くらいで手にはいる。
フェラーリ458スペチアーレ
ベースの458イタリアはたしかにスーパーカーのカテゴリーに新しい基準をつくったといえる。だがひとびとを虜にするスペチアーレがあらわれたとたん、見かたは「458のよくないほう」にかわってしまった。
こまったことに、この硬くて速いスペチアーレに乗ると副腎がこねくり回されてアドレナリンがあふれ出すので、これこそが458だとコロリとまいってしまうのだ。実際スペチアーレはあまりにもスペシャルなので、テスター陣も「こんなクルマがマラネロからふたたび出てくるだろうか」と気になったほど。
当時の新車価格は25万ポンド(3697万円)だったが、いまでは30万ポンド(4436万円)に近づきつつある。スペチアーレの魅力の証だ。
ロールス・ロイス・ファントム
もっとも最近の5つ星車となる新型ファントムは、テスターのことばを借りれば「世界最高のクルマ」だ。価格は36万ポンド(5324万円)からだが、ロールスの例になぞれば年ごとに価値は大きくさがっていくはずだから、グラッときたなら貯金をはじめよう。
BMW 320d スポーツ
われわれの掲げる5つ星の条件は、「あざやか、このうえない、ほぼかんぺき」なことだ。2012年のこと、短所のひとつやふたつもものともせず、まさに条件にピッタリにみえたのがこのBMW 320dスポーツだ。
6年たったいま、320dは8000ポンド(118万円)そこらで買える。グレードはエフィシェント・ダイナミクスが多いので、スポーツを見つけるにはいろいろと漁りまわることになるだろう。
それでも辛抱強くさがせば、多少やれてはいてもよく手入れされたクルマが1万ポンド(147万円)以下で見つかる。N47型ディーゼルエンジンはタイミングチェーンが弱点なので、交換済みか確認しておきたい。
ジャガーXFR
2009年、ジャガーは予想だにしなかったレベルの性能、機動性と巡航快適性をそなえたXFRを、スーパーセダンのカテゴリーに送りだしてきた。
さすがに10年もたてばあらゆる点で後れをとってはきたが、そのかわり1万2000ポンド(177万円)から手に入る。5つ星リストのなかでもっともお買い得な部類にはいることはまちがいない。
レンジ・ローバー・スポーツSVR
ジャガー・ランド・ローバーの新部門スペシャル・ビークル・オペレーションズが送りだしたはじめてのクルマながら、持てる力をすべてそそいだその出来栄えは5つ星を勝ちえたことでおわかりだろう。
新車は9万6000ポンド(1420万円)だが、初期型の中古車はいま6万8000ポンド(1005万円)前後になっている。
テスターの意見
5つ星にはまず異論がでないのがふつうで、もちろんそういうクルマはまれだ。だがこれはちがった。レンジ・ローバー・スポーツに553psはあまりに品性に欠けるし不必要、価格も高すぎるという声がでたのだ。
ただそれは好みの問題だ。合目的性でみれば、このSUVは満点といえよう。
ベントレー・ベンテイガ・ディーゼル
5つ星を取ってまだ1年だから、新車価格の13万5800ポンド(2008万円)という大金が貯まっていなくてもしかたない。だが、6400km走行の初期型で12万7950ポンド(1892万円)というのも1台あったことはお知らせしておこう。
ポルシェ・ケイマン (981型)
2005年発表の初代ケイマンはあらの探しがいのないクルマだったが、スタイルだけはちょっと力感に欠けた。せっかくのミドシップ・レイアウトのクーペなのに、見た目が心を打つとはいいがたかったのだ。
8年後に登場した2代目モデル981は、乗って楽しく、おまけに小型スーパーカーのような風情さえたたえるようになった。リアまわりや下半身にあたえられえた、鍛えられた筋肉のようなふくらみが、さもクルマの成り立ちをあらわすようだ。
われわれは5つ星をさずけるにあたり、「知るなかで最速のスポーツカーというわけではないかもしれないが、どれほど速いかよりどう速いかを重視するひとには、ケイマンはこのクラス文句なしの横綱だ」とそえた。この評価は2.7ℓのベースグレードと3.4ℓのSの両方にあたえたもので、高いほうがいいとばかりに背のびすることはないとかんがえた。
それはいまもおなじだ。Sはたしかに速いが、運転の楽しさは大差ない。いまの中古車相場も3.4の3万6000ポンド(532万円)からに対し、2.7は2万9000ポンド(428万円)からとなっている。
特に明らかな弱点もないので、購入にあたってはろくに整備もされず雑に乗られていないかとか、事故による損傷などがないかをたしかめよう。熱心なオーナーはサイドウォールにN1/N2/N3などと印のあるポルシェ認証タイヤしかはかないことも、頭にいれておくと良いだろう。
マクラーレンP1
P1デビューのとき、マクラーレンはこのハイブリッド・ハイパーカーでドライバーズカーの世界一をとるとぶち上げた。墓穴を掘ったなとおもったらとんでもない。
それでも、P1はのちのち当時最高のドライバーズカーとして歴史にきざまれるのだろうか? 最終候補に残るのはまちがいない。ただ当のマクラーレン自身が1番だと信じて疑わないこのP1の不幸は、918スパイダーとラ フェラーリという、方向性も価格も似かよったハイパーカー勢が前後して出てきたことだった。
それぞれ単独のテストではP1はこれら3台の先駆車のなかで最速だったが、だからといって世界一のドライバーズカーということはできない。だがマクラーレンの言いぶんのぜひはともかく、P1は圧倒的な性能と仕上げのよさ、そして目をみはる機動性でテスターを打ちのめしたのだ。
「クルマを100台もっていたとしても、たいていはP1のキーをとることになるだろう」とテスト記事では書いた。たった375台という限定生産で絶対的なカリスマ性をもつクルマだけに、新車価格の86万6000ポンド(1億2800万円)よりむしろ今のほうが高いのはとうぜんだ。じっさいは2倍はかかるだろう。
ただ、年ごろにさしかかったP1には問題がひとつのこっている。バッテリーの経年劣化と、おそらく莫大になるだろうその交換費用だ。ことによると、それが相場上昇の歯止めになるかもしれない。
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