生粋のドラッグレーサー、マスタング コブラジェットの最新型が発表

米フォードは、「マスタング」をベースにしたドラッグレース向けオフィシャルチューニングカー「マスタング コブラジェット」の2018年モデルについて、その概要を明らかにした。

50余年の歴史を持つフォード伝統のスペシャリティーカー、マスタング。“ポニーカー”の愛称でも知られ、高い性能に比して手頃な価格、スポーティーなスタイリングで幅広い世代に親しまれてきた。

この最新型にメーカーのチューンナップ部門「フォード パフォーマンス」が徹底的に手を入れ、ドラッグレース向けにプロダクションカー史上最高のパワーとスピードを追求したのが今回発表されたコブラジェットだ。

実は、このコブラジェットのネーミングはベースモデルに並ぶ歴史を持ち、その元祖は50年前にレース界を賑わした初代まで遡る。ドラッグレースは短距離の直線加速を競う米国発祥のモータースポーツだが、大排気量エンジンが奏でる轟音と立ちこめるタイヤスモークでファンを魅了してきた。その伝統を支えてきた1台がコブラジェットというわけだ。

モデルネーム50周年という記念すべき年に発表された新型は、スーパーチャージャーで過給される5.2リッター“コヨーテ”V8エンジンを積み、独自の4リンクフロントサスペンションとリジッドリアアクスルを採用。車内にはレース用のロールケージが張り巡らされ、FIA公認のレース用シートが備えられる。

レースに特化したこれら装備が奢られた最新版コブラジェットは0-1/4マイルを8秒台半ばで駆け抜け、そのトップスピードは240km/hに達するというから、ジェットのネーミングにふさわしい性能といえるだろう。

ドラッグレース参戦者にとって待望の1台となりそうなコブラジェットだが、その生産台数は68台限定となる。詳細なスペックの公開と受注開始は今夏が予定されている。