現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > VWゴルフRの2.0ℓ直4搭載 セアトのホットハッチ「レオン・クプラR」試乗

ここから本文です

VWゴルフRの2.0ℓ直4搭載 セアトのホットハッチ「レオン・クプラR」試乗

掲載 更新
VWゴルフRの2.0ℓ直4搭載 セアトのホットハッチ「レオン・クプラR」試乗

もくじ

ー どんなクルマ?
ー どんな感じ?
ー 「買い」か?
ー セアト・レオン・クプラRのスペック

新車よりはるかに安い 遊べる「掘りだしもの」ホットハッチ9選

どんなクルマ?

セアト・レオンシリーズの最速モデルだ。フォード・フォーカスに対抗するための、最もパワフルで特化した最強の1台。もはやスーパーカーレベルのフォルクスワーゲン・ゴルフRと同じ2.0ℓターボエンジンを積み、他のハードウェアもパフォーマンスに特化している。ベースレベルのポルシェ・ケイマンくらいなら射程圏内に入っていそうだ。

われわれが初めてこのクルマに試乗したのは昨年末のスペインでだが、目を見開かんばかりのハイペースと高められたクイックなレスポンスが印象に残っている。

イギリス割り当て分の24台は既に完売しているが、イギリスの地でそのうち1台に試乗することが叶った。専用のアダプティブ・ダンパーや、(市販車としては)かなりネガティブなキャンバー角のセッティングなどが実際のパフォーマンスをどれほど向上させるのか試してみることにしよう。

ゴルフRから譲り受けたエンジンは310psを発生させるが、クプラRは前輪駆動で、このパワーを上手く前後で配分したりはしない。トルクをコントロールする電子デフロックはクプラ300からそのまま引き継がれている。

どんな感じ?

バンピーなイギリスのB級路だろうと、レオン・クプラRはあらゆる地点間をシートベルトとホーンのついた乗り物で可能な最短時間で移動する。

二輪駆動だから、コーナー出口でアスファルトをパワーで砕くことはない。しかしフロントタイヤは驚くほど地面に食らいつき、クルマ好きの心をときめかせる獰猛なエンジンのパワーを漏らすことなく路面に叩き込む。

過激なホットハッチはイギリスの荒れた路面状況では荒削りで不安定すぎると感じることも多いが、クプラRは専用チューンのサスペンションにより路面の割れ目で起きる振動を上手く吸収している。低速では特に硬さを感じることもあるが、速度を上げるほど路面の段差を上手く処理するようになる。ゴルフRほど寛容かと言われればそうでもないが、これは想定範囲内だ。

クプラRは明らかに、もっと燃え盛るようなテンションで運転する方が似合っている。アクセルを引きずったままコーナーに進入するとフロントはグイグイと曲がって行く。ほとんど標準の2倍ほどのネガティブキャンバー角によりフロントタイヤに荷重がかかりやすく(われわれの試乗車はノーマルのコンチネンタル・スポーツコンタクト6sのかわりに、オプションのミシュラン・カップ・スポーツ2を履いていた)、リアは多少曲がりすぎてしまう。

ホンダ・シビック・タイプRやルノー・スポーツ・メガーヌほど笑みがこぼれるような旋回性能はないが(四輪ステアリングの効果も大きい)、より無骨な印象を与えてくれるところにもしびれる。

エンジンサウンドにも合っている。エグゾーストはゴルフRよりも(音量という点で)アグレッシブで、最も上の「クプラモード」に入れている時には、スロットルオフ時に破裂音などを出す。これは他のクプラでは味わえない。

タイトなゲートの6速ギアボックスでシフトアップした時のサウンドも最高だ。イギリスではデュアルクラッチのオートマティックは準備されていないが、試乗した感覚からするとクプラRにはデュアルクラッチの方がマッチしているように思う。

ダイヤルをコンフォートモードに戻せば、(ゴルフRほどではないいせよ)スポーティなハッチバックくらいの柔軟さとミドルスペックのディーゼルくらいの従順さは得られる。

エンジンスタート時のブリッピングは、毎回史上最高にホットなレオンに乗っていることを思い出させてくれる。

「買い」か?

まずは「買えるか?」を考えるべきだ。既にオーダーし終えた24人のイギリス人や他の市場の775人のうちのひとりでなければ、中古市場に出回るまで待つ必要がある。

もし買えたとしても、その価格を正当化するのに辛い時間を過ごすことになるだろう。なにせ1台3万4995ポンド(522万円)もするのだ。同等のクイックさを持つ、より扱いやすいシビック・タイプRは4000ポンドも安く、初試乗の印象からするとシビック・タイプRの最大の脅威たるメガーヌR.S.は6000ポンド近くやすいと予想される。それからすると、クプラRは少々高過ぎるように思う。

これはもしかすると盲点かもしれない。クプラRはクラスの中で究極でもなく、最も多彩なわけでもない。

しかし、セアトマニアにとっては垂涎のモデルだろうし、見つけるには苦労するだろうことは間違いない。

セアト・レオン・クプラRのスペック

■価格 3万4995ポンド(522万円)
■全長×全幅×全高 –
■最高速度 250km/h
■0-100km/h加速 5.8秒
■燃費 16.5km/ℓ
■CO2排出量 170g/km
■乾燥重量 1453kg
■パワートレイン 直列4気筒1984ccターボ
■使用燃料 ガソリン
■最高出力 310ps/5800-6500rpm
■最大トルク 38.6kg-m/1800-5700rpm
■ギアボックス 6速マニュアル

こんな記事も読まれています

「お金なさすぎて家賃払えなくて…」大阪出身“売れっ子芸人”が高級SUV「Gクラス」を納車! 東京で“人生初”の車購入「盛山さんがベンツ購入って感慨深い」「夢あるなー」と反響
「お金なさすぎて家賃払えなくて…」大阪出身“売れっ子芸人”が高級SUV「Gクラス」を納車! 東京で“人生初”の車購入「盛山さんがベンツ購入って感慨深い」「夢あるなー」と反響
くるまのニュース
キドニー・グリルからキンクまで 「BMWらしいデザイン」とは何か 8つの特徴を紹介
キドニー・グリルからキンクまで 「BMWらしいデザイン」とは何か 8つの特徴を紹介
AUTOCAR JAPAN
3/4サイズの「セブン」は50ccの原付きカー! ワンオフで製作してナンバー取得済み。左足アクセル仕様の理由とは【マイクロカー図鑑】
3/4サイズの「セブン」は50ccの原付きカー! ワンオフで製作してナンバー取得済み。左足アクセル仕様の理由とは【マイクロカー図鑑】
Auto Messe Web
「しっとり」と「猛烈」の共存 BMW i5 M60 xドライブ 電動の旗艦が見せた幅広い守備範囲に脱帽
「しっとり」と「猛烈」の共存 BMW i5 M60 xドライブ 電動の旗艦が見せた幅広い守備範囲に脱帽
AUTOCAR JAPAN
自動車のカタログ好きは集まれ! ACC・JAPANが東京交歓会を開催
自動車のカタログ好きは集まれ! ACC・JAPANが東京交歓会を開催
driver@web
B-Max Racing Teamが厚木基地の日米親善春祭りにレースカーを展示。乗車体験やサイン会で盛り上がる
B-Max Racing Teamが厚木基地の日米親善春祭りにレースカーを展示。乗車体験やサイン会で盛り上がる
AUTOSPORT web
ホンダ「ヴェゼル」マイナーチェンジ!アウトドアスタイルの新パッケージ「HuNT」登場!
ホンダ「ヴェゼル」マイナーチェンジ!アウトドアスタイルの新パッケージ「HuNT」登場!
グーネット
メルセデスベンツ『Gクラス』にEV誕生、4モーターで587馬力…北京モーターショー2024
メルセデスベンツ『Gクラス』にEV誕生、4モーターで587馬力…北京モーターショー2024
レスポンス
マルチクラッシュ決着を突破したタイラー・レディックが今季初勝利。MJも現地で祝福/NASCAR第10戦
マルチクラッシュ決着を突破したタイラー・レディックが今季初勝利。MJも現地で祝福/NASCAR第10戦
AUTOSPORT web
藤原慎也、2026年にダカールラリー挑戦へ「自分史上最大のプロジェクト。果てしない過酷な道を走破したい」
藤原慎也、2026年にダカールラリー挑戦へ「自分史上最大のプロジェクト。果てしない過酷な道を走破したい」
AUTOSPORT web
“6速MT”もある新型「トルネオ」!? SUV風デザインが超カッコイイ! 日本でも”最高にちょうどいい“「コンパクトミニバン」とは
“6速MT”もある新型「トルネオ」!? SUV風デザインが超カッコイイ! 日本でも”最高にちょうどいい“「コンパクトミニバン」とは
くるまのニュース
ホンダアクセス、新型ヴェゼル用・純正アクセサリーを発売開始
ホンダアクセス、新型ヴェゼル用・純正アクセサリーを発売開始
月刊自家用車WEB
これからの物流の要となる小型EVトラック普及の鍵! EV充電スポットが「小型EVトラック」にも開放された
これからの物流の要となる小型EVトラック普及の鍵! EV充電スポットが「小型EVトラック」にも開放された
WEB CARTOP
横浜ゴム「GEOLANDAR X-CV」「GEOLANDAR A/T G31」がトヨタ 新型「ランドクルーザー250」に新車装着
横浜ゴム「GEOLANDAR X-CV」「GEOLANDAR A/T G31」がトヨタ 新型「ランドクルーザー250」に新車装着
くるまのニュース
スフィアライトから「純正LEDフォグパワーアップバルブ」が発売
スフィアライトから「純正LEDフォグパワーアップバルブ」が発売
レスポンス
明るい話題だけではやっていけない。メルセデスF1代表、終わらない苦戦から「チームが一歩踏み出す必要がある」
明るい話題だけではやっていけない。メルセデスF1代表、終わらない苦戦から「チームが一歩踏み出す必要がある」
motorsport.com 日本版
WRC育成2期生、初のターマック戦『クロアチア・ラリー』を完走。グラベルクルーとの連携も経験
WRC育成2期生、初のターマック戦『クロアチア・ラリー』を完走。グラベルクルーとの連携も経験
AUTOSPORT web
どこがどう違う?ボルボの最新コンパクトEV「EX30」とレクサス「LBX」を徹底比較
どこがどう違う?ボルボの最新コンパクトEV「EX30」とレクサス「LBX」を徹底比較
@DIME

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

193.7235.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

19.9219.9万円

中古車を検索
シビックの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

193.7235.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

19.9219.9万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村