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アウディ新EV「e-tron」、ジュネーブで公道テスト Q8/Q6との関係も示唆

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アウディ新EV「e-tron」、ジュネーブで公道テスト Q8/Q6との関係も示唆

もくじ

ー 完全電動SUV 航続距離は500km以上
ー ポルシェ・ミッションEベースゆずりの電動プラットフォーム
ー バッテリーの進歩と充電インフラの充実が発売の決め手
ー e-トロンの名はサブブランドにはならず

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完全電動SUV 航続距離は500km以上

完全電動SUVモデルの発売が待たれるなか、アウディでは自身初のピュアEVのSUVモデルとなるe-トロンへの関心を高めるため、今週のジュネーブ・モーターショーに合わせて公道テストを実施する。

この新型SUVの1群が走行するのは、ジュネーブ大学や美術・歴史博物館などの有名スポットを含む市中心部である。

テストでは250台のe-トロン開発車両が使用されることになる。これらの車両は既に昨年からテスト走行を重ねており、発売間近のこのピュアEVは最終仕上げの段階にある。e-トロンはジャガーI-PACEに続いて、今年後半には路上へと送り出される予定だ。

エクステリア・デザインについての最新予想を見てみよう。量産モデルでは、ベースとなったコンセプトモデルのe-トロン・クワトロ・コンセプトからはややトーンダウンしたものとなり、より抑制の効いたフロントと、傾斜のゆるやかなリアウインドウが与えられることになる。

しかし、コンセプトモデルで見られた、リアのテールライトまで続くラインを含めたライトデザインは、そのまま残されている。

ポルシェ・ミッションEベースゆずりの電動プラットフォーム

航続距離500km以上と予想されるe-トロンは、ポルシェのEVサルーンであるミッションEの電動プラットフォームをベースに開発されており、搭載される3基のモーターのうち2基がリアを、1基がフロントを駆動する。

このパワートレインは2015年のe-トロン・クワトロ・コンセプトでも採用されており、システム最高出力は503psと81.6kg-mとなる。これにより、0-100km/h加速は4.5秒、最高速度は制限されるものの、211km/hに達しており、量産モデルにも同様のパフォーマンスが与えられるはずだ。

さらに、このパワートレインは今年の上海モーターショーでe-トロン・スポーツバック・コンセプトとして公開された第2の完全電動SUVでも使用されることになる。このモデルにはさらに傾斜を強めたリアデザインが与えられ、e-トロン・クワトロ・コンセプトに1年遅れての市場投入が予定されている。

以前、アウディではe-トロンSUVの価格について、「装備の充実したA6程度になるだろう」と述べており、恐らく6万ポンド(911万円)程度からになる予想だ。そして第2のSUVモデルの価格はそれを上回るものとなる。

バッテリーの進歩と充電インフラの充実が発売の決め手

アウディでセールスとマーケティングを統括するディートマー・フォッゲンライターによれば、バッテリー技術が進歩し、500km以上の航続距離を確保することができるようになった今だからこそ、アウディはe-トロンの発売を決めたという。これ以下の航続距離では顧客を満足させることはできず、この距離は「きわめて重要だ」と彼は話す。

充電インフラも急速にその数を増やしており、これも2018年の発売開始を決めた大きな理由だという。「400kmから500kmの航続距離を確保するとともに、充電インフラも同じくらいの頻度で整備されている必要があります」とフォッゲンライターは話す。「その両方が2018年には実現します。バッテリーのエネルギー密度があがり、欧州や米国、それにアジアでの充電拠点の数も十分なものになるのです」

フォッゲンライターによれば、アウディはフォルクスワーゲン・グループを通じて、ライバルであるフォード、BMWやダイムラーとともに、航続距離の長いEV向け急速充電ネットワークの充実にも取り組んできたとのことだ。

「充電インフラへの投資はわれわれの役目ではありません」と彼は言う。「しかし、われわれはこういった点について、前へと進めるべく、関係者と協調しながら取り組んでいます」

さらにフォッゲンライターは、これまでの限定的な充電インフラについて、「卵が先か鶏が先か」の例えを使って説明している。つまり、これまでは充電インフラを使用するクルマの数が少なかったために、充電インフラへの投資を行う必要がなく、充電インフラの数が少なかったために、EVの数も増えなかったというのだ。「EVが無いから、充電インフラも無かったのです。しかし、今後2年間で多くの投資が行われることになります」と彼は付け加える。

e-トロンの名はサブブランドにはならず

アウディでは、BMWのiやメルセデス・ベンツのEQのような、EVモデル専用のサブブランドの立上げは選択しなかった。その代わりに、電動アウディのサフィックスであったe-トロンをそのままモデル名として使っている。この方法は、1980年代に革新的な4WDモデルを「クワトロ」と命名したのと同じように、新技術を搭載したモデルの発売を印象付けるために選ばれたのだ。

昨年e-トロンの名前について語ったさい、アウディCEOのルパート・シュタートラーは「このモデルは、単にクワトロとして知られる最初のアウディ・クワトロに匹敵するような存在です。長期的には、e-トロンの名は電動化モデルを意味するようになるでしょう」と語っている。

フォッゲンライターはe-トロンの名が、この後に発売されるEVとプラグインハイブリッド・モデルに使用されることになると話しており、その多くは、例えばA3 e-トロンのように、モデル名のあとに続いて表記される。今夏にデビューするA8からはじまるアウディの次世代モデルでは、そのすべてに電動化モデルが設定される。恐らくA8 e-トロンがその第1弾となるだろう。

最新の流行であるSUVボディはe-トロンでも重要な存在だとフォッゲンライターはいう。「多くのお客様からSUVのe-トロンはいつ発売するのかというお問合せを頂戴しています。プレミアム・セグメントにおいても一定程度の需要があるので、われわれがそういったモデルを発売する最初の例ではありませんが、必要な商品です。アウディのデザイン言語をもつ真のSUVとなります」

フォッゲンライターはさらに、e-トロンを名乗るモデルのスタイリングについて、A8からはじまる新たなマーク・リヒトのデザインとは少し違ったテイストが与えられる可能性を示唆している。

「e-トロンのスタイリングもリヒトのデザインに近いものですが、パッケージが異なります」と彼はいう。「なぜならフロントにエンジンがないからです」

e-トロンのサイズは、実質的にこのモデルがQ6となる可能性を示しているが、フォッゲンライターによれば、Q6は完全に別のプロジェクトだという。彼はQ6とはQ5をベースにした「4ドアSUVクーペ」であり、Q7の派生モデルであるQ8と同じようなスタイルを持つことになると話す。

そして、e-トロンは「4ドアSUVクーペではなく、スポーティSUV」であり、Q6でないのだという。

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