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三菱アウトランダー 日本未導入のディーゼルに試乗 PHEVの特長、再認識

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三菱アウトランダー 日本未導入のディーゼルに試乗 PHEVの特長、再認識

もくじ

どんなクルマ?
ー 影は薄くても7人乗りをラインナップ
ー ディーゼルの経済性はライバル並

メルセデス・ベンツAクラス新型 価格 内装 発売時期 実車画像

どんな感じ?
ー 至って平均的なダイナミクス性能
ー 車内は広いが、装備や質感には不満

「買い」か?
ー PHEVに代わる秀でた特長がほしい

スペック
ー 三菱アウトランダー「4」ディーゼル4WDスペック

どんなクルマ?

影は薄くても7人乗りをラインナップ

三菱アウトランダーのディーゼル版は、アウトランダーPHEVと比べると影の薄い兄弟。化石燃料を燃やすディーゼル版が位置するカテゴリーは、競合モデルでひしめいている。

一方で、数少ないSUVのプラグインハイブリッド版として、アウトランダーPHEVの存在感は際立っている。

2017年、PHEV版と同様に、ディーゼル版もマイナーチェンジを受けた。フロントがマクファーソンストラット、リアがマルチリンクとなるサスペンションは見直され、路面への追従性が改善されている。また車内のノイズ侵入に関しても、注意深く詰められた様だ。

パワートレイン以外でのPHEV版とディーゼル版との違いとしては、まず実用性の部分があげられるだろう。PHEV版は5シーターのみとなるのに対し、ディーゼル版なら5シーターに加えて、7シーターの選択も可能となる。

ディーゼルの経済性はライバル並

そして価格差も小さくない。ディーゼル版のエントリーモデルなら、5シーターで2万5955ポンド(395万円)からで、7シーターなら2万8769ポンド(438万円)から。われわれがテストした7シーターのディーゼル版で、ATと4輪駆動の組み合わせなら、3万4055ポンド(517万円)だった。

PHEV版は、政府からの補助金は含んでいないものの、エントリーモデルで3万5330ポンド(537万円)からとなる。税金面でも優遇はされるのだが。

一方で、PHEV版なら53kmほどを電力のみで走行する事が可能だが、147psと36.7kg-mを発生するディーゼルも充分に経済的と言えるだろう。今回のテスト車両での燃費は17.2km/ℓだ。ちなみに日産エクストレイルの燃費は16.9km/ℓ、スコダ・コディアックは17.5km/ℓとなる。

全体的には良く見える様なクルマでも、改善するべき箇所はあるもの。

アウトランダーの場合はどうだろうか。

どんな感じ?

至って平均的なダイナミクス性能

紙面上のデータは悪くなく見えても、実際に一般道へ出ると額面通りの期待には沿わない場合が多い。この競合モデルが乱立するカテゴリーにおいては特に、実際に走り込んで、長所と短所をあぶり出してみたい。

例えばエンジン。力強さは充分で、アウトランダーの大柄なボディを停止状態から高速道路の制限速度まで、短時間に加速させることができる。しかし、アクセル開度に関わらず発生する盛大なノイズには、心の準備をしておく必要があるだろう。

比較的穏やかな定速走行でも、ロードノイズと風切り音は無視できるレベルではない。

車高が高いプロポーションとボディサイズを考慮しても、ダイナミクス面でも際立ったところがないアウトランダー。高速コーナーでのボディロールも、SUVと呼ばれるクルマとしては一般的なもの。特に酷いわけでもないけれど。

ステアリングの重さは適切で、不安感なくアウトランダーの向きを変えていけるが、中心付近の遊びがいくらか多すぎる印象。

アップデートされたサスペンションは、路面の小さな乱れもスムーズにいなし、乗り心地は悪くない。ただ、突然の窪みやわだちから受ける振動は、それなりだ。

何か秀でた部分があるわけではないが、カテゴリーの平均的な内容とは言えるだろう。

車内は広いが、装備や質感には不満

一方で車内空間は、平均的な身長の家族と荷物の量なら、特に不満を感じないはず。

5名乗車時で591ℓの容量のラゲッジスペースは荷物も積みやすく、3列目のシートを展開した状態でも、128ℓの積載空間が確保されている。

2列目シートでも足元には余裕があるし、ヘッドルームも広々。小さい子供がいる家族の利用状況に熟知している三菱の開発チームが、車内を作り込んでいるように思える。

しかし、キャビンの質感は安っぽいプラスティックが溢れ、デザインも良いとは言えず、上質とは程遠い仕上がり。フォルクスワーゲン・グループのSUVモデルや日産エクストレイル、ルノー・コレオスのインテリアとは異なる居心地だ。

そして、インフォテインメント・システムも備わるものの、ライバルと比較すると、その内容は時代遅れ。一応、カーナビゲーションやデジタルラジオ、ブルートゥース接続機能は備わるが。

「買い」か?

PHEVに代わる秀でた特長がほしい

比較的大型の7シーターのSUVとして、三菱アウトランダーは基準となる部分を抑えてあるとは言える。室内は広く、実用性も高い。乗り心地は比較的快適だし、比較対象となるようなモデルと比べても、燃費も悪くない。

しかし、PHEVというパワートレインと、補助金という魅力を外してしまうと、この至って平均的な仕上がりのアウトランダーに注目を集めることは難しいと思う。

特に近似する価格帯には、素晴らしいインテリアに優れた技術、高い洗練性を備えた7シーターのSUV、日産エクストレイルやスコダ・コディアックなどが存在するのだから。

三菱アウトランダー「4」ディーゼル4WDのスペック

■価格 3万4055ポンド(517万円)
■全長×全幅×全高 4695×1810×1710mm
■最高速度 190km/h
■0-100km/h加速 11.6秒
■燃費 17.2km/ℓ
■CO2排出量 154g/km
■乾燥重量 1610kg
■パワートレイン 直列4気筒2268ccターボ
■使用燃料 軽油
■最高出力 147ps/3500rpm
■最大トルク 36.7kg-m/1500rpm
■ギアボックス 6速AT

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