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【試乗】ガンさんこと黒沢元治が新型ルノー・メガーヌGTを徹底分析!

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【試乗】ガンさんこと黒沢元治が新型ルノー・メガーヌGTを徹底分析!

 この価格でここまで完成度の高い4WSシステムは素晴らしい!

 今回評価するのはフランス車、ルノーのCセグメントハッチバック、メガーヌのGTだ。メガーヌは2017年10月4日にフルモデルチェンジを実施。GTは、1.6リッターターボに7速EDCを組み合わせたグレードとなる。

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 早速試乗を開始しよう。まずは駐車場所からワインディング本線へと向かう路面サーフェスの荒れたエントリーロードを走行すると、ややワンダリングは気になるもののボディはシッカリとして剛性感があり、質感も高い。この剛性は、十分なダイナミクス性能を確保するさらに上のボディ剛性を確保することで達成できる、ボクが振動剛性と呼ぶ領域まで達している。

 ワインディング本線へと入り、本格的にインプレッションを開始する。まずエンジンがいい。1.6リッターターボは、十分なトルクが出ており扱いやすい。また、回転振動も上質だ。欲を言えば、もっとパワーを出してほしいと思うが、それを差し引いても合格レベルといっておきたい。

 組み合わされるトランスミッションは、左側パドルシフトを引き続けると複数段のダウンシフトが可能になるシステムを備えた7速EDC(デュアルクラッチ)。しかしこうした日本のワインディングで主に使用する2~4速のギヤ比が高い点は気になった。6速ならばこうしたギヤ比でも納得できるが、7速に刻んでいるならば、中間ギヤはもう少し低くできるし、そのほうが、この上質なエンジンをもっと上手く使えるだろう。

 そして何より素晴らしいのが4コントロールと呼ばれる4WSだ。コーナーのターンインではアンダーステアが少なく、コーナーの出口までステアバランスが一定している。さらに1つのコーナーだけでなく、低速のコーナー、高速のコーナー、上り、下りにかかわらず同じバランスでコーナリングを行うことができるのだ。

 システム的には、フロントとリヤが低速時は逆位相に、高速になると同位相にステアするという。しかし減速しながらのコーナリング、加速しつつのコーナリングでも、リヤのステア方向の切り替わりを感じるような違和感はまったくなかった。

 もっといえば速度や舵角、転舵速度以外に、まるでスリップアングルなどタイヤからの情報を検知してリヤステアをコントロールしているかのような、正確な制御を示したのだ。

 かつての4WSは、制御やブッシュの問題などで狙った動きが出せなかったり、路面からの入力によりリヤが不必要に動いたりしたため、ボクは4WS自体に否定的だった。

 しかし現在、スーパースポーツでも4WSを積極的に採用する流れにある。実際に何台もの高額な4WS装着車に乗ったが、どれも素晴らしいものだった。そして今回試乗したルノー メガーヌGTは300万円台のクルマである。この価格帯で、驚くほどに完成された4WSは初体験であり、素直に賞賛できるものだ。

 さて、もうひとつ評価したいのがブレーキだ。試乗日は12月で外気温は4度と低く、確かにブレーキには有利な条件下ではあるが、長時間ワインディングを走行してもまったくフェードは見られなかった。さらに一部路面がウエットで、ドライと混在していたが、ブレーキの踏力に対しての減速度は常にリニアでコントロール性は申し分ない。

 このメガーヌGTの最大のポイントは素晴らしい4WSだ。そして改善点を上げるなら、車両重量だろう。現状このクラスとしてはけっして重すぎることはないが、もし30~40kg程度軽量化し、1.4tを切るぐらいになれば、さらによいクルマになるだろう。

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