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初代レクサスLS(日本名:セルシオ) 中古車購入ガイド(1)

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初代レクサスLS(日本名:セルシオ) 中古車購入ガイド(1)

もくじ

ー 独創的:モノマネなんて言わせない
ー レクサスLS どんなふうに育ってきた?
ー LSの中古車 購入時の注意点
ー 専門家の意見を聞いてみる
ー 知っておくべきこと
ー いくら払うべき?
ー 掘り出し物を発見

レクサスLSがモデルチェンジ LS500/LS500h 価格や装備を徹底解説

独創的:モノマネなんて言わせない

LS400はレクサス初のクルマだ。そして、ラグジュアリーカーの世界を震撼させた素晴らしいクルマでもある。この歴史のひとかけらを£500(7万4千円)で手に入れられると、ジョン・エヴァンスは言うのだから、気になってしまうではないか。

18年物で走行距離は22万マイル(35万km)。「たった今、3000マイルの欧州旅行から帰ってきたばかりですが、快調そのものです。このクルマ、£800(12万円)でいかがですか?」とエヴァンス。

このクルマとはレクサスLS400、日本初のラグジュアリーカーである。Mk4、つまり第2世代LS400 のフェイスリフト版だ(LS400には2世代あり、それぞれがフェイスリフトしている)。

284psにパワーアップされた可変バルブタイミング付きV8エンジン、5速オートマティック、改良済みのサスペンションを持つこのクルマには、衛星ナビとパーキングアシストも付いている。全部動きますよ、とエヴァンスは誇らしげ。

£800(12万円)、クルマとしては安いが、財布から取り出すとすれば高い。売り上げとエンジニアリングにおいて大成功を収めたクルマであるが、ちょっと片目をつぶれば£500(7万4千円)のやつもそんなひとのために見つけてしまった。

そんなレクサスのLS。デビュー当初からどのような歴史をたどってきたのだろう?

レクサスLS どんなふうに育ってきた?

LS400が登場した1990年、BMWやメルセデスのお偉いさんたちは、神経質そうな表情だった。

対する新ブランド、レクサスの生みの親であるトヨタは、この処女作でこれまでの支配階級を打ち負かそうと考えた。6年間、まさに無尽蔵の開発費を使って、トヨタはほとんどの面でライバルたちより優れたラグジュアリーカーをつくりあげた。

最初のLS400は245psの4ℓV8を搭載し、4速オートマティックで後輪を駆動した。0-100km/hは8.5秒程度で最高速度は250km/hである。

より重要なのは、とても静かで非常にスムーズなことである。装備は豊富で、ハイライトはメモリ付き電動レザーシート、環境制御システム、クルーズコントロール、それにサンルーフ。やわらかく、水に浮かんだような乗り心地や軽いステアリングは万人向けではないけれど、組み立て品質には誰も文句を言えないだろう。

発売わずか2年後の1992年、レクサスは50カ所以上の変更を伴うフェイスリフトを行った(それがMk2だ)。シャープになったステアリングとサスペンションから照明付きバニティ・ミラーに至るまで、変更は多岐に及ぶ。

レクサスはこれらの改善にも満足せず、1994年には第2世代のLS400(つまりMk3)を発売する。ボディはより長くより強くなり、防音性は向上し、サスペンションとブレーキも改善された。

エンジンは263psとなり、0-100km/hは7.5秒。シートはより快適になり、デュアルゾーンの環境制御システムも搭載された。

しかしユーザーはとても飽きっぽいので、1997年にはフェイスリフト版のMk4が登場する。先に述べたように、284psのV8エンジンと5速オートマティック・ギアボックスが主な改良点である。このモデルは、やがて2000年にLS430へと発展してゆく。

LS400は今や市場にあまり残っておらず、あったとしても、とんでもない距離を後にしたものばかりだ。

購入に際してはフロント・サスに注意し、エンジンとトランスミッションがスムーズで静かなものを選ぶこと。各部の点検も怠らず。さあ、クルマの歴史の一片を楽しもうではないか。より詳しい情報を以下でお伝えしよう。

LSの中古車 購入時の注意点

エンジン

雑音が聞こえるようなら、はいさようなら。タイミング・ベルトとウォーター・ポンプは10万マイル(16万km)ごとに交換すること。

あとはタイミング・カバー後ろからのオイル漏れを確認すること。そこはカムとクランクシャフトのシールなので、オイル漏れがあれば交換。

バルブ・カバーのガスケットは8万マイルほど使える。ホース類が硬くもろくなっていないか要確認。ベルト・テンショナーとアイドル・プーリーからの音にも注意。

ボンネットは重いので、サポート・ストラットが折れる恐れもある。

トランスミッション

フルードとフィルターは毎年交換すること。変速はほとんど気づかないほどスムーズなはずである。トラブルはまれ。

サスペンション、ステアリング、ブレーキ

スピード・ハンプのゆるみをチェックすること。多くの場合、フロントのストラット・ブッシュのへたりが原因。フロントのアッパー/ロワー・ウィッシュボーンのジョイントは壊れやすい。初期モデルでは、フロント・ホイールのベアリングが音を立てやすい。アンチロールバー・ブッシュからのきしみ音も要チェック。スプリングは突然破断することがある。また、初期モデルではパワー・ステアリング・フルードがオルタネータの上にこぼれ落ちることが多い。フロント・ブレーキ・ディスクの歪みは共通の問題である。

電装類

スタートしづらかったり、走りがラフな場合は、ECUのキャパシタが壊れている恐れがある。計器盤の針やLEDが壊れていても修理可能である。

ボディ
ボディ表面の腐食をチェックすること。スペア・タイヤとカーペットを外してトランク底面を確認し、水が溜まっていればトランクの防水シールが劣化しているので交換する。そんなに高くはない。

インテリア

レーザーのハンドルとギア・シフトレバーは擦り切れているかもしれない。また、注油が必要かもしれないので、空調ファンの動作を確認。

専門家の意見を聞いてみる

バリー・サンサム
自動車愛好家でオーナー


「LS400 を8台、LS430を5台、持ってました。LS400 は本当に信頼性が高いんです。だから故障保険なんか掛けたことないですね」

「37万9000マイル(60万km)走ったやつも買ったことがありますけど、エンジンは本当にスイートでしたね。あと、レクサスのディーラーは最高です」

「昨晩、最後のLSを売ったばかりなんです。430に替えたんですけど、もう後悔しているくらいです。かみさんも他のクルマには乗りたくないっていうんです。430を買ったことを正当化する理由が必要です」

知っておくべきこと

英国では1998年6月にリコールが1件あった。ボンネット下で火災の恐れがあるというもので、1995年4月から1997年6月までに製造されたクルマが対象。車台番号は00024691から00094983まで。20年以上たっているので、修理されている見込みが高い。

いくら払うべき?

£500~995(7.5万~15万円)

初期型で走行距離の長いやれた個体で、車検と部分履歴がついたクルマになるが、中には1998年登録で走行距離35万kmの魅力的なやつもある。

£1,000~1,995(15万~30万円)

お買い得品が多い。無傷の1995年登録、走行25万kmが£1,200(18万円)、程度のいい1996年、26万kmが£1,500(22万円)、1995年登録で走行13万kmと距離の少ないのが30万円。

£2,000(30万円)以上

17万km走行の1998年車が£2,900(43万円)というのが最高額。ただ、そうすると£2,000(30万円)ぐらいから始まるLS430が買えてしまう。

掘り出し物を発見

レクサスLS400 登録1994年、走行18万km、価格£1,899(28万円)

個人販売のチラシに載っていた2通の正式なサービス履歴書によれば、このクルマは2オーナーで、各オーナーとも同じレクサスディーラーでメンテナンスを受けている。最後のメンテナンスは17万5000kmのとき。2018年2月までの車検付。

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