もくじ
ー V12をフロントに
ー 分別のあるフェラーリが欲しいなら
ー フェラーリ456 GTAのスペック
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V12をフロントに
自動車メーカーが、自社の昔のカタログからインスピレーションを得ることは良くある。それだけにフェラーリがデイトナの精神的後継モデルを作り上げるのにこれほど手間取ったことは意外だ。
1992年に発表された456は、V12をフロントに積み、トランスアクスル経由で後輪を駆動するという伝統的なセットアップをついに選択した。
長いボンネット、ポップアップ式のヘッドライト、四角いテールライトと、メカ以外の部分も生まれ変わった。
英国向け価格は£146,500(1900万円)で、史上最も高価なフェラーリとなったため、マセラティの新車価格の2倍を上回る。
残念なことに456は、数年前まで£30,000(390万円)で上玉を手に入れられたが、最近はそうはいかない。今回のセレクションの中でも最も高価なモデルなのである。
ピニンファリーナのデザインしたラインは、巨大なこのクルマのサイズを上手く隠したが、3200やDB7と並べると少し見劣りするし、存在感もBMWよりやや薄い。特にリアから見るとそう感じる。
厳しすぎる意見だと思うかもしれないが、運転しやすいし。好きなクルマなのだから仕方ない。
V12エンジンはパワーがありすぎ、都市部の走行ではほとんどアイドリング程度にしか回転を上げられない。低い唸り声は凄まじいエンジンが隠されていることを仄めかすには十分だ。
ステアリングの感触や乗り心地はどうなのだろう?
分別のあるフェラーリが欲しいなら
バリアブルアシスト方式のステアリングは軽く、オートマティックギアボックスも滑らかにシフトする。サスペンションは沈着冷静に如何なる路面の凹凸も吸収してゆく。
しかし、がら空きの道路でスロットルペダルをいっぱいに踏み込むと、巨大な獣が姿を現す。442psのパワーと56.1kg-mのトルクを発生するエンジンが、まるでボディの重さがなくなったかのように、急激な勢いでクルマを押し出すのだ。
跳ね馬のことは忘れてしまおう。このクルマは、サラブレットのようなパワーを誇る巨大な馬車馬と言えるのではないか。つまりフェラーリ456は、性能面ではほかの3台を圧倒しているのだ。
あまりに完璧な走りをするため、最初のコーナーにとんでもない速度で突っ込みそうになった。急ブレーキを踏み、「今後要注意」とメモを取りたくなる。こうして制限速度内に車速を落とすと、今度は456GTの強大なグリップが際立ってくる。
われわれのテストコースでは128km/hの回転数は2500rpm止まりで、本格的なテストができない。アクセルを軽く踏み込むと回転は5500rpmまで跳ね上がり、ぐんぐん前に進んでしまう。
低速走行ではあまりひとを虜にするような走りをしないが、シフトレバーをDから3速または2速に変えると、加速性能が急変し、レスポンスがシャープになる。
制限速度が十分に速いストレートを見つけたら、このクルマの凄まじい性能を堪能できるだろうに。確かにかなり高価な買い物だが、それだけの資金をつぎ込む価値がある。
分別のあるフェラーリが欲しいなら、それに一番近いのはこのクルマなのだ。
フェラーリ456 GTAのスペック
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