■どんなクルマ?
かつてのスバルの地位は、WRCの栄冠によって築かれてきた。
スバル・レヴォーグがマイナーチェンジ 「熟成」重視 その評価は? 試乗記
しかしSUVにフォーカスを絞ると、独自の価値を高めてきていることがわかる。現に2012年から毎年、販売台数の記録を塗り替えているのだから。
日本製のSUVであるXVは、新型インプレッサともどもスバルグループの新たなグローバルプラットフォームを展開するうえで、重要な役割を担っている。
満を持して登場した新型XVは、フレッシュさが加わった見た目のなかに、リファインが加わったエンジンとトランスミッションを搭載した新たなプラットフォームを採用し、前モデルでは果たし切れなかった強靭さを備えた。
■どんな感じ?
XVをさっそく試乗 第一印象は?
前のよりもダイナミックさが増したこのクルマのテストは、少しのサーキット走行とオフロードテストとした。
やはり新しいシャシーのお陰があってか、コーナーへのターンインはパリッとしていて、前のモデルよりも俊敏。
車体はほど良くロールし、ステアリングも重すぎず、かといって軽すぎない。ただし伝わってくるフィードバックは限定的ではある。
自然吸気の2.0ℓボクサーエンジンは、実に80%ものパーツを設計しなおし、効率重視となっているが、レスポンスが良いとは言い難い。
しかしムチを入れるとレブまで静かに吹ける。BMW X1のような洗練されたドライビングを体感できた。
欧州で戦うには2.0ℓディーゼル必須
ミッションは、マニュアルの設定はないものの新開発のCVTは7.8kgも軽いし、何よりスムーズだ。
しかしパドルシフトを使って7速オートマのようなギアチェンジを再現するようなことはしないほうが良いだろう。小手先だ。
スバルは、かつての2.0ℓディーゼルエンジンを載せるつもりはないらしい。そのため先述の2ℓボクサーエンジンか、より小さな1.6ℓのガソリンエンジンを選択しなければならないが、われわれ英国の消費者とメーカーとの乖離が生じているのはまさにこの点だ。
望んでいるのは何を隠そうディーゼルエンジンであり、スバルが聞く耳を持ってもいいくらいの声は上がっているはずである。
改善点もあり
一般的なXVの購買層は試さないかもしれないが、このクルマの本領が発揮されるのはほかのスバル車同様「悪路」である。
新たなXVは4駆が標準装備で、それに「Xモード」を備えている。これは滑りやすい路面でのコントロール機能を指すのだが、混戦状態のライバルたちのなかでも秀でていると感じた。
一方でもっと改善すべき点があるのも事実。
タッチスクリーン式のインフォテインメントシステムは、なにが装備されているのかわかりづらく、もっとセットアップされた品質の高いものにすべき。
ただ「アイサイト」の名称が冠された自動ブレーキシステムは優秀で、クラッシュテストでは日本車トップの性能を誇るのでユーロ圏でも高評価を獲得するだろう。
室内空間も広々ではある。ただし荷室はあまり大きくない。
■「買い」か?
間違いなく前のモデルよりも良くなっている。
英国仕様や価格設定についてのアナウンスはないものの、ライバルと比較して、オフロードでの走破性を鑑みても決定打に欠ける。
ただ、ディーゼルエンジンを載せたモデルを用意すれば、欧州で戦えるだろう。
スバルXV 2.0i リニアトロニック
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