トヨタは、カムリをフルモデルチェンジし、全国のトヨペット店、トヨタカローラ店、ネッツ店(東京地区は東京トヨタでも販売)を通じて7月10日に発売した。
カムリは、1980年国内専用モデル「セリカ カムリ」(FR車)として誕生し、1982年には、FFレイアウトを採用した現在の車名「カムリ」として一新し、グローバルに販売を開始した。カムリはこれまで、「トヨタのグローバルミッドサイズセダン」として、米国15年連続乗用車販売台数No.1獲得をはじめ、100カ国以上の国や地域で販売し、累計1800万台超えを達成している。
新型カムリは、「性能」「智能」を突きつめることで「官能」をもたらす心揺さぶる上質セダンをコンセプトに、TNGAに基づきプラットフォーム、ユニット、電子系など全ての部品をゼロから開発することにより、エモーショナルで美しいデザイン、意のままの走り、上質な乗り味を実現した。また、運転のしやすさを追求したHMI(Human Machine Interface。人間と機械が情報をやり取りするための手段、装置、ソフトウェアなどの総称)、上質で仕立ての良い室内空間、最新の予防安全装備の充実など、新たな上級ミッドサイズセダンとして進化させた。
●1. 走りを予感させるエモーショナルで美しいデザイン
<外形デザイン>
TNGAに基づきエンジンおよび乗員レイアウトを下げることで、低重心シルエットのエモーショナルで美しいデザインを実現した。フロントは、トヨタ独自のキーンルックの進化により個性を際立たせ、スリムなアッパーグリルと、立体的で大胆に構えたロアグリルを対比させることで、低重心、ワイドなスタンスを強調。さらにBi-Beam LEDヘッドランプは、3層に重なったLEDクリアランスランプで、横方向への広がりと奥行きのある高い質感を表現する。
サイドは、低く構えたフードとフェンダー、低いベルトラインにより、タイヤの存在感を強調。低重心感を表現するとともに、ルーフの後端を延長し、広い居住空間と伸びやかなプロポーションを両立させた。さらに、サイドウインドウをコンパクトな形状にすることでキビキビとしたスポーティな印象を見る者に与える。抑揚豊かな面と、シャープなボディラインからなるグラマラスな造形もポイントだ。
リヤは、ワイドスタンスによるスポーティさに加え、ショルダーを張り出した安定感のある造形で上級な車格を感じさせるスタイルを表現。さらに、ライン発光が印象的なLEDランプでワイド感と上質感を追求した。ちなみに、ボディカラーは、プラチナホワイトパールマイカ(オプション)、グラファイトメタリックの新規開発色を含む、全7色を設定している。
<インテリア>
スポーティなコックピット空間と広がり感の両立を狙っている。TNGAに基づき、部品の小型化やレイアウトの見直しでインストルメントパネルの厚みを抑えたほか、エンジンフード、カウル、ベルトラインを下げ、視界を良くするなど、新しいパッケージによるスポーティかつ広がり感のある空間を実現した。
先進のインターフェイスと造形の融合にもこだわり、ディスプレイ(ナビゲーション、カラーヘッドアップディスプレイ、マルチインフォメーションディスプレイ)の相互リンクによる情報表示により、ドライバーの操作動線と視線移動を最適化することで、運転に集中できるコックピットを実現。また、ナビゲーションとヒーターコントロールパネルが一体となったセンタークラスターパネルには、フラッシュサーフェスデザイン(段差や見切りが限りなく少なく面一に近い仕様)を採用。先進のインターフェイスを搭載していることが一目で伝わる特徴的なデザインにした。
素材の見せ方や豊かな風合いにこだわり、上質な空間を演出。継ぎ目のない金属調加飾などの部品構成や、複数の色・素材を効果的にコーディネートする「フレックスコーディネーション」、宝石のタイガーアイをイメージしたオーナメントパネルなどは、特に仕立ての良さが表れている部分だ。
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