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ジープ・コンパス、9速AT×ディーゼル試乗記 SUVとして実力低し キャシュカイ/ティグアン優勢

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ジープ・コンパス、9速AT×ディーゼル試乗記 SUVとして実力低し キャシュカイ/ティグアン優勢

■どんなクルマ?

コンパス>レネゲード

なぜSUVが世界で人気なのか 「売れるから」以外の「事情」とは?

ジープはSUVの重鎮。にも関わらず先代のコンパスが販売終了した2015年以来、ライバルであった日産キャシュカイ(日本名:デュアリス)やフォルクスワーゲン・ティグアンとわたり合うようなクルマをラインナップしてこなかった。

コンパスより小さいSUV、レネゲードの成功で味をしめたジープは、生産台数30万台突破すべく新しいクルマの開発に着手する。

フィアット500Xのように、ベースとなるレネゲードをストレッチさせ、補強した、それが新しいコンパス。2016年時点で、コンパスはレネゲードよりも1万4000台多い販売を見込まれている。

2016年にロサンゼルス・モーターショーでお披露目され、欧州仕様車は2017年ジュネーブ・モーターショーでヴェールを脱いでいるものの、英国では手に入れるまでもう少しの間、2018年の1月まで待たなければならない。

ちなみに販売の多くを占めるであろうスタンダードモデルは、中堅のディーゼルエンジンと、4WDシステム、それから9速オートマティックという組み合わせが好まれるだろう。


■どんな感じ?

困ったことが、たくさんある

トレードマークである7つの穴を持つグリルや、台形のホイールアーチなど、ジープらしさは健在である。

しかし端正なルックス、色分けがなされたルーフなどをもってしても、目に留まるかと言われると微妙なところだ。

さて、内装に目を移そう。ダッシュボードは「Uコネクト」と呼ばれる、8.4インチのスクリーンで左右が隔てられていて(安いモデルだと5インチや7インチのスクリーンもある)、これがナビゲーション、エンターテインメントシステム、そのほか空調システムも司っている。

ただこれがクセモノで、すべての操作はタッチスクリーンでしかできないため使いにくい。音量調節のツマミや、エアコンのコントロールパネルくらいあってもいいのでは? と思った。

シートに関しては快適で、ホールド感も申し分ない。また広さも調節可能ときているので、運転席からの視認性も万人受けするだろう。

バックカメラや、コーナーセンサーも備わっているが、後者に関しては感度が良すぎるため、都市部での運転ではうるさくて疲れる。

いっぽう後方空間は広く、見晴らしもいい。ただしパノラミックサンルーフは大人のことを考慮したとは考え難く、乗り込む際に頭が当たらないように前かがみになる必要がある。


走らせても、つらい

荷室空間は日産キャシュカイの430ℓを上回る438ℓ相当の空間を獲得しているが、フォルクスワーゲン・ティグアンは615ℓである。リアのトノカバーを外すには手間が掛かり、リアシートも完全には倒れないという点を鑑みると、完璧とはいえない。

ジープはコンパスに(われわれが望んでいるような)オフロードの走破性を持たせようと躍起になっている。しかし実際のところコンパスが走るのは、たいてい舗装されたオンロード。

そのため138psのエンジンはある意味妥当あもしれない。ただうるさいのと、荒いアクセルワークをしてもライバル車はそうではないのに、コンパスは唸る。

また9速オートマは消費者の期待しているスムーズさはなく、オンボロのクルマに乗ったときの感覚と似ていた。ギアボックスはちゃんと仕事をしているのだろうか。

ステアリングは極めて軽い。ただ、コーナリングではライバル車のセアト・アテカは落ち着いていた印象だったが、コンパスはのたうち回るような感じ。

つまりよっぽど綺麗な舗装路が続く高速道でもない限り頼りないといえる。


■「買い」か?

なにかひとつ優れたところが必要

ジープ・コンパスはこれまでアナウンスされていたように環境性能をアップさせたクルマである。ただし、オートマのモデルではマニュアルに比べ10g/kmのCO2を余分に排出するそうだ。

もちろん価格設定が確定しないことには何とも言い難いが、マニュアルでディーゼルエンジンのほうが良さそう。

コンパスは決して大きくはない。悪路走破性と環境効率を考えられてはいるものの、オフロードの性能は、あくまで客寄せパンダ程度のものである。

ジープ・コンパス・マルチジェット140リミテッド

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