現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > 小林可夢偉、日本人初デイトナ24時間連覇! マツダ振り切り10号車キャデラックが2年連続優勝

ここから本文です

小林可夢偉、日本人初デイトナ24時間連覇! マツダ振り切り10号車キャデラックが2年連続優勝

掲載 更新 1
小林可夢偉、日本人初デイトナ24時間連覇! マツダ振り切り10号車キャデラックが2年連続優勝

 アメリカ・フロリダ州のデイトナ・インターナショナル・スピードウェイを舞台に、1月26日のスタートから24時間に渡って繰り広げられた戦いが現地27日13時40分にフィニッシュを迎え、ウェイン・テイラー・レーシング(WTR)が運営するコニカミノルタ・キャデラックDPi-V.Rの10号車キャデラックDPi-V.R(ランガー・バン・デル・ザンデ/ライアン・ブリスコー/小林可夢偉/スコット・ディクソン組)が2年連続で総合優勝を飾った。

 大雨による途中中断や最後は天候の回復が見込めないことから赤旗でのレース終了となった2019年大会とは対照的に終始、晴天に恵まれた今季のデイトナ24時間。IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の2020年シーズン開幕戦として行われたイベントには4クラスから計38台がエントリーした。
 
 その内、総合優勝を争うDPiクラスは8台が出走。レースではポールポジションを獲得したマツダチーム・ヨーストの77号車マツダRT24-Pが序盤戦をリードしたが、可夢偉が乗り込んだ10号車キャデラックがこれを逆転する。
 
 中盤にはマスタング・サンプリング・レーシング/JDCミラー・モータースポーツの5号車キャデラックDPi-V.Rも首位争いに加わり、トップでレース折り返しを迎えた。しかし、後半戦に入るとふたたび10号車キャデラックがスピードを発揮。可夢偉からバン・デル・ザンデにつなぎながら2番手以下を全車周回遅れにしようかという勢いでリードを広げていく。
 
 スタートから18時間過ぎ。WTRにとってはうれしくないフルコースコーションが導入され、ラップダウンとなっていた77号車マツダ、55号車マツダRT24-Pを含む上位4台のギャップがリセットされることに。この直後10号車キャデラックはピットレーン出口の赤信号を無視したとして60秒のストップペナルティを受けて順位を落とし、代わって5号車キャデラックがトップに浮上する。
 
 首位から一転、周回遅れの総合5番手となった10号車キャデラックだがレース開始から19時間が経過してまもなく、コース上で発生したGEARレーシング・パワード・バイ・GRTグラッサーの19号車ランボルギーニ・ウラカンGT3 Evoが炎上するアクシデントによるコーションでリードラップに復帰する。

デュバル駆る5号車キャデラックが首位でレース折り返し。マツダ勢は3、4番手/デイトナ24時間 決勝12時間後

 リスタート後はブリスコーが自らのミスを挽回せんと55号車マツダ、77号車マツダを相次いでオーバーテイク。フィニッシュまで残り4時間となった段階で迎えたルーティンピットイン後には、トップを走る5号車キャデラックを再逆転し総合首位に返り咲いた。

 レース最終盤はブリスコーから代わった可夢偉が、2番手に順位を上げた77号車マツダに対するギャップをじりじりと広げその差を約20秒から50秒以上にまで拡大していく。最後は5スティント連続走行となった可夢偉が2番手に65秒の大差を持ってトップでチェッカーを受け、チームにデイトナ2連覇をもたらした。この勝利で可夢偉自身も日本人初のデイトナ2勝目を連勝で達成する偉業を成し遂げている。
 
 なお、今大会はグリーンフラッグ下の走行時間の歴代最長記録を更新するなど落ち着いたレース展開となったこともあり、優勝した10号車キャデラックは2018年に、キャデラックDPi-V.Rによって記録された最多周回数808ラップを大きく上回る833周を記録。こちらも新レコードとして記録されることとなった。

■大健闘のマツダ、最後までキャデラックを追い詰める

 テストから好調な走りをみせ優勝が期待されたマツダチーム・ヨーストは中~終盤にかけて10号車の後塵を拝したものの、77号車がチームにとって初めての24時間レース完走を首位と同一ラップの総合2位表彰台を獲得する形で果たした。

 総合3位はロイック・デュバルが力走を見せた5号車キャデラック。アキュラは2019年シリーズ王者の6号車が4位となり、JDCミラー・モータースポーツの85号車キャデラックDPi-V.Rが5位に入っている。終盤ペースに苦しんだ55号車マツダは総合6位でフィニッシュ。レース序盤のクラッシュから復帰した7号車アキュラARX-05は総合8位で完走した。

 LMP2クラスは、序盤からレースの大部分をリードしたPR1マティアセン・モータースポーツの52号車オレカ07・ギブソンにマシントラブルが発生したのを受けて、レース終盤にリードを奪ったドラゴンスピードの81号車オレカ07・ギブソン(ベン・ハンリー/ヘンリク・ヘドマン/コリン・ブラウン/ハリソン・ニューウェイ組)が逆転優勝を飾った。
 
 最終スティントまで激しいトップ争いが繰り広げられたGTLMクラスでは、ポルシェGTチームとの激闘を制したBMWチームRLLの24号車BMW M8 GTE(ジョン・エドワーズ/アウグスト・ファーフス/チェズ・モスタート/ジェシー・クローン組)が栄冠を奪取。チームにとっては昨年の25号車に続く2連覇となった。
 
 予選ワン・ツーからスタートしたポルシェ勢はラスト数分までチーム内バトルで観客を沸かせ、最終的に912号車ポルシェ911 RSRがクラス2位、僚友911号車ポルシェが3位表彰台を獲得している。
 
 GTDクラスは日本にゆかりのあるドライバー2名が終盤までトップ争いを展開。最後はアンドレア・カルダレッリ駆るポール・ミラー・レーシングの48号車ランボルギーニ・ウラカンGT3 Evo(マディソン・スノー/ブライアン・セラーズ/コリー・ルイス/カルダレッリ組)が、マルコ・マペッリ操るGRTマグナスの44号車ランボルギーニ・ウラカンGT3 Evoを逆転してクラス優勝を飾った。

 44号車ランボルギーニはクラス2位。同3位にはWRTスピードスター・アウディスポーツの88号車アウディR8 LMSが入った。
 
 日本車勢はマイヤー・シャンク・レーシングの57号車アキュラNSX GT3 Evoがクラス8位、道見真也も乗り込んだ86号車アキュラNSX GT3 Evoはクラス10位でフィニッシュした。エイム・バッサー・サリバンのレクサスRC F GT3は12号車がクラス12位、NASCAR王者カイル・ブッシュがラインアップに加わった14号車はクラス9位でレースを終えている。
 
 開幕戦を終えたIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の次戦第2戦セブリング12時間は3月18~22日、フロリダ州のセブリング・インターナショナル・レースウェイで行われる。“スーパーセブリング”と呼ばれる同レースはWEC世界耐久選手権とのダブルヘッダーイベントだ。

こんな記事も読まれています

日産自動車、北京モーターショーで4車種の新エネルギー車のコンセプトカーを公開
日産自動車、北京モーターショーで4車種の新エネルギー車のコンセプトカーを公開
月刊自家用車WEB
FIA F2バルセロナ・インシーズンテストがスタート。初日はマクラーレン育成ボルトレートが最速
FIA F2バルセロナ・インシーズンテストがスタート。初日はマクラーレン育成ボルトレートが最速
AUTOSPORT web
高速道路でクルマが故障! 「謎の△」無いと罰金6000円!? 使い方わからない人も多い「三角表示板」とは
高速道路でクルマが故障! 「謎の△」無いと罰金6000円!? 使い方わからない人も多い「三角表示板」とは
くるまのニュース
こんないいクルマあるなら日本で売ってよスズキさん! 乗りたい欲が抑えきれない「海外専売モデル」4台
こんないいクルマあるなら日本で売ってよスズキさん! 乗りたい欲が抑えきれない「海外専売モデル」4台
WEB CARTOP
あえて今、「マニュアル車」という選択肢! “電動化時代”におけるその存在意義とは
あえて今、「マニュアル車」という選択肢! “電動化時代”におけるその存在意義とは
Merkmal
マツダ「CX-80」を世界初公開! 最上級3列シートの新型SUV、日本での発売はどうなる?
マツダ「CX-80」を世界初公開! 最上級3列シートの新型SUV、日本での発売はどうなる?
くるくら
三菱自 欧州モデルASXのデザインを一新し、機能を拡大
三菱自 欧州モデルASXのデザインを一新し、機能を拡大
Auto Prove
三菱「新型パジェロ」!? 登場“2026年”か!? 復活待望の「本格SUV」はタフ顔&高級感アゲアゲに? 大胆デザインの予想CG登場
三菱「新型パジェロ」!? 登場“2026年”か!? 復活待望の「本格SUV」はタフ顔&高級感アゲアゲに? 大胆デザインの予想CG登場
くるまのニュース
唯一無二の存在感をレゴで再現 「レゴテクニックKawasaki Ninja H2R」発売
唯一無二の存在感をレゴで再現 「レゴテクニックKawasaki Ninja H2R」発売
バイクのニュース
500%も! akippaがゴールデンウィークの駐車場混雑を予想
500%も! akippaがゴールデンウィークの駐車場混雑を予想
レスポンス
【ブレイズ】電動3輪スクーター「EVデリバリー」が豊橋農業協同組合に導入
【ブレイズ】電動3輪スクーター「EVデリバリー」が豊橋農業協同組合に導入
バイクブロス
ディーゼルは「オワコン」なんかじゃない! 「水素×ディーゼル」もアリのカーボンニュートラルに向けた可能性
ディーゼルは「オワコン」なんかじゃない! 「水素×ディーゼル」もアリのカーボンニュートラルに向けた可能性
WEB CARTOP
テスラ CO2削減に貢献するモデル3、モデルYの価格を引き下げし、超高性能グレード「パフォーマンス」も追加発売
テスラ CO2削減に貢献するモデル3、モデルYの価格を引き下げし、超高性能グレード「パフォーマンス」も追加発売
Auto Prove
ヤマハ、復活へ向けて本腰。MotoGPスペインGP翌日のヘレス公式テストで”ニューマシン”をテストへ
ヤマハ、復活へ向けて本腰。MotoGPスペインGP翌日のヘレス公式テストで”ニューマシン”をテストへ
motorsport.com 日本版
駐車枠の予約に詳細な満空情報! 普段見慣れたSA・PAがもの凄い勢いでいま進化している
駐車枠の予約に詳細な満空情報! 普段見慣れたSA・PAがもの凄い勢いでいま進化している
WEB CARTOP
マツダ「和製スーパーカー」実車公開! 「ロータリー・ミッドシップ」降臨に衝撃! 斬新「RX500」幕張に登場で反響集まる
マツダ「和製スーパーカー」実車公開! 「ロータリー・ミッドシップ」降臨に衝撃! 斬新「RX500」幕張に登場で反響集まる
くるまのニュース
フェラーリF1、マイアミGPでSF-24のカラーリングを変更。2種類のブルーを取り入れたスペシャルバージョンを導入へ
フェラーリF1、マイアミGPでSF-24のカラーリングを変更。2種類のブルーを取り入れたスペシャルバージョンを導入へ
AUTOSPORT web
苦戦から一転。RBリカルド、F1中国GPでは「速さを感じていた」決勝ではあえなくストロール追突でリタイア
苦戦から一転。RBリカルド、F1中国GPでは「速さを感じていた」決勝ではあえなくストロール追突でリタイア
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

1件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村