元WGPライダーで現在は下半身不随になりながらも4輪レースなどで活躍する青木拓磨。今年の6月に開催されるル・マン24時間レースにはLMP2からエントリーし新たな挑戦に臨む。
東京・六本木で開催中の日本レース写真家協会(JRPA)の報道写真展「COMPETITION」でのJRPAアワード2019特別賞の贈呈式に出席するため会場を訪れた青木拓磨は、障害を持った方々に夢を諦めないことの大切さを伝えていきたいと語った。
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1990年代の2輪レースにおいて世界的に活躍した“青木三兄弟”の次男である拓磨。1998年にテスト中の転倒で下半身不随となってしまい、2輪レースの第一線からは退くことになったが、その後もレーサーとしての活動を続け、現在は4輪レースやラリーにドライバーとして参戦している。
さらに三男の治親が中心となって立ち上げた団体「サイドスタンドプロジェクト(SSP)」のサポートを受け、昨年の鈴鹿8耐では手だけの操作で乗ることができるように特別仕様が施されたホンダCBR1000RRで22年ぶりにライディング姿を披露。その後、10月のMotoGP日本GPや11月の鈴鹿サウンド・オブ・エンジンでも、ファンの前でオートバイに乗る勇姿を披露した。
そんな拓磨だが、2020年は新たな挑戦が待っている。4輪のル・マン24時間レースにLMP2クラスからエントリーすることが決まっているのだ。
「今年はヨーロピアン・ル・マンシリーズに初戦のカタルニアから参戦して、第2戦のモンツァを経て、6月にル・マン24時間という大きな大きなレースに参戦させていただきます」
そう語った拓磨。今回の特別賞贈呈式には“青木三兄弟”で登場したのだが、1998年の事故の後も諦めずにトライを重ねてきた結果、レース人生という点ではふたりを超えるキャリアを積み重ねることになった。
「本来、私はこの3人の中で一番早く2輪レースを退いたというか、強制的にドロップアウトという形でバイクのレースの表舞台から少し離れるということがありました」
「2020年のル・マン24時間に参戦することが決まっています。もしかすると、レースのキャリアという部分では彼らよりも長くなってしまったのかなと思っています」
今年はル・マン挑戦やヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(ELMS)への参戦もあり、海外で活動する機会も増えている拓磨は、ヨーロッパで障害を背負った人たちが参加できるレースの現状などを説明。日本でも“サイドスタンドプロジェクト”を通じて、多くの人がバイクに乗れる機会が増やしていきたいと語った。
「フランスやイギリスでは障害を負った人たちのレースが行なわれていて、ハンディレースとして確立しています。そういった部分で日本でも怪我を負った人がもう一度チャンスを掴むことができる環境づくりができていけばと思います」
「こうしたSSPの活動を通じて“諦めなければ何かできる”、“希望が持てることの素晴らしさ”をもっと色んな人に伝えていければ最高なのではないかなと思います」
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