ダブルタイトル6連覇を達成したにもかかわらず、F1からの撤退が噂されるメルセデスF1チーム。チーム代表のトト・ウルフは、メルセデスの親会社であるダイムラーの貢献度を下げることができれば、メルセデスはF1に長期参戦することができると話した。
現行レギュレーションでこれ以上ないほどの成功を収めたメルセデスは、2021年に行なわれるレギュレーション変更を前に、F1から撤退するのではないかと推測されている。ただ現時点では、メルセデスはF1から撤退する兆候は見せていない。
■トト・ウルフ、F1代表就任を改めて否定。メルセデス代表を辞する”魅力”なし
2019年のF1最終戦アブダビGPにダイムラーの重役が訪れ、表彰式ではダイムラー役員のブリッタ・シーガーがコンストラクターズトロフィーを受け取っている。
今年10月にメルセデスが発表した2018年の収支報告によれば、ダイムラーからメルセデスF1チームへの出資額は約6430万ポンド(約92億円)だった。しかし、パワーユニットのカスタマー供給における収益から2530万ポンド(約36億円)ほどをダイムラーが受け取っている関係で、純粋な出資額は4000万ポンド(約57億円)ほどに相殺されている。
3億3840万ポンド(約483億円)にも及ぶチームの収益のうち、分配金やスポンサー料が大部分を占めており、ダイムラーの出資がそれほど大きな影響を持っているわけではないのだ。
ウルフは、メルセデスがF1で収めてきた成功によって得られた価値が、参戦継続を勝ち取る上で大きな要素だと考えているが、チームの将来について何らかの保証があるとは口にしていない。
「モーターレースにおける活動について、責任者は私だ」と、ウルフは語った。
「しかし自動車業界は変化しており、全ての活動についてよく検討する必要があるということを認めている人間でもある」
「F1とモーターレースは、我々にとってDNAの一部だと言えるような活動だと考えている。メルセデスにとって初めてのクルマは、レースカーだったんだ」
「私はもっと効率的に、より強固なビジネスにする必要があると考えている。ダイムラーからの、我々の活動に対する寄与を減らす必要がある。それを達成できれば、我々はF1に長期的に参戦するだろう」
メルセデスは、1954~1955年にF1にワークス参戦していたものの、ル・マン24時間レースでの大事故をきっかけにモータースポーツ活動を休止。2010年に、ようやくF1へワークス体制での復帰を果たした。
2012年の中国GPでニコ・ロズベルグがメルセデスにとって57年ぶりの勝利を挙げると、2013年にはコンストラクターズランキング2位を獲得。2014年にパワーユニット・レギュレーションが導入されると、そこから前人未到のダブルタイトル6連覇を達成した。
「F1は、ダイムラーグループ全体の中でも、投資に対するリターンが最も高い活動のひとつだ」と、ウルフは述べた。
「我々は10億以上のリターンを生んでいる。我々がやっていることは、素晴らしいエンターテイメントであると同時に、テクノロジーでもあると思う。最も効率的なハイブリッドエンジンを開発し、ブランドにスポーツのイメージを与えている」
「2014年以降の旅で、我々は成功を収め、メルセデスのブランドイメージを変えていく一助となってきた」
「もちろん、市販車やスタイル、テクノロジーが最も重要な部分だが、F1グランプリに勝つことで、ブランドの認識を変えていく上で小さな貢献ができたと思う」
「そして、それが(ダイムラーの)役員がアブダビに来た理由だ。F1は前向きな活動であり、実際にダイムラーが恩恵を受けているんだ」
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