2019年にトヨタ・カムリを駆り、自身二度目のモンスターエナジーNASCARカップのシリーズチャンピオンに輝いたカイル・ブッシュが、12月2日にテネシー州で開催されたアメリカ最大のプロレス団体、WWEのRAWナッシュビル公演のなかで、24/7チャンピオンを獲得した。
長年NASCARのトップドライバーとして活躍しているカイル・ブッシュ。11月17日に行われたホームステッドでの最終戦で見事チャンピオンを獲得していたが、そのチャンピオンを祝う『チャンピオンズ・ウイーク』を、さらなる王座獲得で自ら祝うことになった。
NASCAR第36戦:カイル・ブッシュが自身2度目の栄光。トヨタは通算3度目のチャンピオン
その舞台となったのは、アメリカのみならず世界最大規模のプロレス団体であるWWEの看板番組、RAWのナッシュビル大会。WWEでは、2019年5月にWWEレジェンドのミック・フォーリーが、「24時間365日、いつでも相手をする」というコンセプトの『24/7王座』を新設し、いつでもどこでも王座戦が行われるシステムのタイトルが争われていた(番組内では結婚式や飛行機の中で王座移動があったことも)。
12月2日(日本語字幕版は12月9日にJ SPORTSで初回放送)に放映されたRAWで、観客席の最前列に陣取っていたカイル・ブッシュは、元NASCAR王者のマイケル・ウォルトリップとともにRAWを観戦。放送内でも紹介された。
そんななか、24/7王者のRトゥルースが挑戦者たちに狙われ観客席に逃げ込みブッシュとウォルトリップの足下に隠れるが、ふたりは挑戦者たちに「あっちに逃げた」と案内。Rトゥルースを救うと、トゥルースはブッシュと笑顔で抱擁をかわした。
しかし、トゥルースはウォルトリップとも抱擁をかわそうとするも、ウォルトリップはこれを拒否。上着のジッパーを下ろし出す。すると、ウォルトリップが着ていたのはWWEのレフェリーウェア。信じられない表情のトゥルースをすかさずブッシュが丸め込み、ウォルトリップが3カウント。カイル・ブッシュが24/7王座を獲得した。
NASCARとプロレスのまさかの二冠に、ブッシュとウォルトリップはその後自撮りに興じながら「モンスターエナジーNASCARチャンピオンと24/7チャンピオンだ! すごいぜ!」と大喜びしていたが、そこは24/7王座のおそろしさ。うしろから忍び寄ったトゥルースがブッシュを丸め込み3カウントを決め、トゥルースが王座をすぐに奪還した。
一瞬の王座脱落で悔しがってはいたものの、自身のタイトルの履歴にプロレス王座も加えたブッシュ。チャンピオンズ・ウイークの幕開けを派手に祝うことになった。
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