WRC(世界ラリー選手権)の2019年シーズンではオット・タナクがドライバーズタイトルを獲得したトヨタ。11月20日(水)には『TOYOTA GAZOO Racing WRC2019シーズンエンド取材会』が行なわれ、チーム代表のトミ・マキネンと3台のヤリスWRCを駆った面々が出席した。
まずはトヨタ自動車 GR統括部 モータースポーツ推進室 室長の市川正明が2019年シーズンの成果について報告。トヨタとして25年ぶりにドライバーズ、コ・ドライバーズのタイトルを獲得したことに触れつつも、リタイアが多かったこともあってマニュファクチャラーズタイトルを逃したとして、2020年は『もっといいクルマづくり』を目指し、同年の最終ラウンドとして復活する日本ラウンド“ラリージャパン”で祝杯をあげたいと力強く意気込みを語った。
■2020年愛知・岐阜で開催のラリージャパンへ……テストイベントで見えた課題
またチーム代表のトミ・マキネンは、タナクのドライバーズチャンピオンを祝福した上で、参戦3年目の今季も多くの学びがあったとして、総じて良いシーズンだったと振り返った。
マキネンはヤリスWRCがどのラリーでもスピードを発揮していたと評価していたが、この意見にはドライバーたちも同調した。トヨタの10号車を駆ったヤリ-マティ・ラトバラは昨年のマシンと比較して進歩を感じている様子で、次のようにコメントした。
「個人的には難しいシーズンだった」
「確かに技術的な問題もあったが、ヤリスWRC自体は十分なパフォーマンスがあった。それはタナクがチャンピオンを獲ったことで証明されている」
今季からチームに加入したクリス・ミークは、自らの少年時代である1990年代に活躍していたトヨタの一員になれたことに喜びを感じたと語った。彼はさらにこう続けた。
「(コース周辺の山火事によって中止となった)最終戦ラリー・オーストラリアが開催されていれば、僕たちはもうひとつのタイトル(マニュファクチャラーズタイトル)を手にすることができただろう」
「結果はついて来なかったけど、良いシーズンだったと思う」
WRCでは2004年からセバスチャン・ローブが9連覇、2013年からセバスチャン・オジェが6連覇するなど、15年間にわたって“ふたりのセバスチャン”がシリーズを席巻していた。そんな中でローブとオジェを下して王者となったタナクは、悲願のタイトルを獲得した喜びを口にした。
「何よりも、夢が叶ったという感じだ。これまでのキャリアでは困難もあったけど、トヨタという非常に素晴らしいチームでタイトルを獲れて非常に嬉しい」
「昨年もいくつかのラウンドでは圧倒的な速さを見せることができていたけど、今年はどのラリーでも最速タイムを出せるようなマシンになり、シーズンを通して自信を持って臨むことができた。全体的なパッケージとして改善されたんだ」
「プレッシャーはもちろんあったけど、それを乗り越えてこうして王者になれた。良いシーズンだったと思う」
なお、タナクは既に今季限りでのトヨタ離脱を表明しており、2019年のマニュファクチャラーズチャンピオンに輝いたヒュンダイから来シーズンを戦う。
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