2019年のF1第20戦ブラジルGPは、ホンダにとって歴史的な1日となった。
ポールポジションからスタートしたレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは、メルセデスのルイス・ハミルトンに何度か前に立たれる場面があったものの、その度にストレートエンドで抜き返すなど“真っ向勝負”で蹴散らし、今季3勝目を自身初のポールトゥウィンで達成した。
■レッドブル・ホンダの直線スピードに、ベッテル&ハミルトン驚く
今年のブラジルGPは、レース中盤から終盤にかけて大波乱の展開となった。バルテリ・ボッタス(メルセデス)のトラブル、フェラーリまさかの同士討ち、そしてハミルトンとアレクサンダー・アルボン(レッドブル)の接触……その混乱に乗じて2番手に上がったのが、トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーだった。ガスリーは予選でも中団勢の最速タイムをマーク。決勝では脱落する上位陣を尻目に、残り2周で2番手まで浮上したのだ。
そんなガスリーは最終ラップ、ハミルトンの猛追を受けた。接触によりフロントウイングの翼端板を壊しているとはいえ、相手は今季のチャンピオンチーム&ドライバーだ。そして最後の直線、2台は横並びに。万事休すかと思われたが、ホンダパワーユニットを搭載するトロロッソのマシンは驚くほどにストレートで伸びを見せ、0.062秒差でハミルトンを下したのだ。
これにより、ホンダは1991年以来28年ぶりのワンツーフィニッシュ、そしてブラジルGP優勝を成し遂げた。ホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターは、今回の結果を受けて喜びのコメントを寄せた。
「アイルトン・セナ選手の母国初優勝となった1991年以来のブラジルGP優勝を果たすことができました。チームの素晴らしい戦略と合わせて、フェルスタッペン選手の本当に果敢かつ冷静なレース展開の判断により勝ち取った勝利だと思います。シーズン終盤での3度目の優勝はまたひとつ、私たちに大きな力をくれると思っています」
「また、初表彰台となったトロロッソのガスリー選手についてもすべてを出し切り、チームに今年2度目となる表彰台を獲得してくれました。終始力強い走りで、最後はハミルトン選手を振り切っての2位は我々、そして彼にとって大きな自信につながるものだと思います。特に今シーズンは苦しんできただけに、本当におめでとうという思いです」
今回のレースではライバル勢も舌を巻くほど、ホンダ製パワーユニット(PU)搭載車の直線スピードは際立っていた。田辺TDもこの結果には満足しているようだ。
「今回は両チームが非常にコンペティティブなマシンを仕上げてくれたことはもちろんですが、我々のパワーユニットもドライバーに力を与えることができたと思っています」
「今日は次の最終戦、そして来シーズンにつながる非常にいいレースになりました。最後に、この結果を今日が誕生日の本田宗一郎さんに捧げます」
そしてガスリーに次ぐ3番手でフィニッシュしていたハミルトンは、アルボンとの接触の責任を問われ、レース後に5秒のタイム加算ペナルティを受けた。この結果、マクラーレンのカルロス・サインツJr.が繰り上がりで3位となり、サインツJr.にとってはキャリア初、マクラーレンにとっては2014年以来5年ぶりの表彰台となった。
マクラーレンと言えば、ホンダがF1活動に復帰した2015年から3年間に渡ってPUを供給していたチーム。残念ながらその3年間では表彰台を獲得することはできなかったが、田辺F1TDは最後にひと言、次のようにコメントを締めくくり、かつての仲間を祝福した。
「また、表彰台を獲得したマクラーレンにもおめでとうの言葉を送ります」
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