マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が優勝、2位にピエール・ガスリー(トロロッソ)、3位にカルロス・サインツJr.(マクラーレン)が入るという大波乱の展開となったF1ブラジルGP。数多く起きた波乱のひとつが、フェラーリ勢の同士討ちだ。
71周のレースも残り6周となった66周目、フェラーリはセバスチャン・ベッテルが4番手、シャルル・ルクレールが5番手を走行していた。ターン1の飛び込みでルクレールが前に出るとベッテルもすかさず応戦し、バックストレートで2台は横並びとなった。そこで2台は接触。ベッテルは左リヤタイヤがバーストし、ルクレールの右フロントはサスペンションが完全に壊れてしまい、衝撃的な2台リタイアとなった。
■チームオーダー無視は正義か悪か……ベッテル「自分のために戦うべき時もある」
ベッテルとルクレールはレース後、アレクサンダー・アルボン(レッドブル)との接触の責任を問われたルイス・ハミルトン(メルセデス)に続いて、スチュワードに召喚されることとなった。
これに対し、チーム代表のマッティア・ビノットが次のようにコメントした。
「ふたりとも少なくとも数パーセントは(接触の)責任がある」
「ふたりはチームに対して申し訳ないと感じる必要がある。なぜなら彼らは終盤、自由にバトルをしていたからだ」
「自由な戦いの中でも、愚かな過ちはチームのために避けるべきだということは理解しているはずだ」
「そして今日、小さな接触が起こった。映像を見て分析する必要があるが、(ふたりが)ヒートアップしている時にそれをしたくはない」
「それぞれのドライバーとは既に話をしたが、今は(どちらに非があるのか)判断はしたくないし、すべきではない」
ベッテルとルクレールはふたりとも、接触の直後は無線で激昂している様子だったが、テレビクルーのインタビューを受ける際には落ち着きを取り戻していた。
「ターン3をいい感じで抜けて(ターン4で)パスしようとしていた、そして右側にあまりスペースがなかった、それだけだ」と語ったのはベッテル。彼はチームにとって残念な結果になってしまったと話した。
対するルクレールは「ベッテルが僕を少しずつイン側に追いやった。そして非常に接近した状態で彼がさらにイン側に動いた瞬間、接触した」と状況を説明した。
そしてルクレールは最後にこう付け加えた。
「僕たちはふたりとも、この一件を水に流せるような“大人”な人間だと信じているよ」
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