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F1ブラジルGP決勝レポート:F1史に残る乱戦。レッドブル・ホンダのフェルスタッペン優勝、トロロッソ・ホンダのガスリー2位でホンダPU勢28年ぶりのワンツーフィニッシュ!

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F1ブラジルGP決勝レポート:F1史に残る乱戦。レッドブル・ホンダのフェルスタッペン優勝、トロロッソ・ホンダのガスリー2位でホンダPU勢28年ぶりのワンツーフィニッシュ!

 F1第20戦ブラジルGPの決勝レースがインテルラゴス・サーキットで行われた。優勝したのはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)で、今季3勝目を挙げた。2位には混乱をかいくぐったピエール・ガスリー(トロロッソ)が入り、ホンダ製パワーユニット勢によるワンツーフィニッシュとなった。

 予選でポールポジションを獲得したのはフェルスタッペン。2番グリッドはセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)、メルセデス勢は2列目につけた。シャルル・ルクレール(フェラーリ)はパワーユニット交換によるグリッド降格ペナルティを受け、14番グリッドからのスタートとなった。

【動画】2019年F1第20戦ブラジルGP決勝ハイライト

 スタートタイヤに関しては、上位10台が全てソフトタイヤを選択。11番手以下はルノー、ウイリアムズの2台、ダニール・クビアト(トロロッソ)、そしてルクレールがミディアムタイヤでのスタートを選んだ。

 日曜日のサーキット上空は快晴で、絶好のレース日和。気温21℃、路面温度49℃のドライコンディションで71周の決勝レースがスタートした。

 まずはフェルスタッペンが先頭で1コーナーを抜けた。ルイス・ハミルトン(メルセデス)の蹴り出しが良く、ベッテルを交わして2番手に浮上した。

 フェルスタッペンはファステストラップを叩き出しながら早くも逃げの体勢に。3周で2秒のギャップをハミルトンに対して築き、DRS圏内に入らせなかった。

 8周目、13番手を争っていたダニエル・リカルド(ルノー)とケビン・マグヌッセン(ハース)がバックストレートエンドのターン4で接触。マグヌッセンはスピンして順位を落とし、フロントウイングを壊したリカルドは緊急ピットインを余儀無くされた。リカルドに対しては後に5秒のタイムペナルティが言い渡された。

 14番手スタートのルクレールはわずか7周で7番手にジャンプアップ。中団勢でトップにつけるガスリーに迫り、10周目にオーバーテイクして6番手に上がった。

 18周目には14番手を走っていたセルジオ・ペレス(レーシングポイント)がピットイン。ルーティンのピットストップを行った初めてのドライバーとなった。

 20周を終えて上位陣のオーダーに変更はなく、フェルスタッペン、ハミルトン、ベッテル、バルテリ・ボッタス(メルセデス)、アレクサンダー・アルボン(レッドブル)、ルクレールと続く。ミディアムタイヤのルクレールも含め、各車1分13秒台後半~14秒台前半で周回した。

 そんな中、21周目にハミルトンが動いた。上位陣では真っ先にピットインし、ソフトタイヤに交換。これにより、2回以上のピットストップを行うことが確定した。

 それに反応するように、首位のフェルスタッペンも翌22周目にピットへ。同じくソフトタイヤを履いてピットアウトしたが、その際にピットレーンでロバート・クビサ(ウイリアムズ)に引っかかってしまったこと、そしてハミルトンがアウトラップを猛ペースで飛ばしたこともあり、順位が入れ替わることとなった。

 しかし、フェルスタッペンは諦めなかった。23周目のホームストレートでハミルトンを捉えると、ターン1の飛び込みでハミルトンをオーバーテイクした。

 他の上位勢はタイヤ戦略が分かれた。ベッテルとアルボンはソフト→ミディアムとつなぎ、ボッタスはソフト→ハードへとつないだ。

 そんな中、ベッテルが28周目に1分12秒259のファステストラップをマーク。首位を争うフェルスタッペン、ハミルトンがソフトタイヤを履いて1分13秒台のタイムで周回する中、ミディアムタイヤやハードタイヤに交換したベッテル、ボッタス、アルボンがそれよりも速いペースを叩き出すという状況となった。

 それを見てか、ミディアムタイヤでステイアウトしていたルクレールは30周目にピットイン。ハードタイヤに交換して6番手で戦列に復帰した。

 その後、フェルスタッペンとハミルトンもタイムを上げ、上位6台が全て1分12秒台中盤~後半のタイムで周回を重ねていった。

 レースが折り返しを過ぎたあたりで、ドライバーたちはサーキットに吹き付ける強風によってマシンバランスに違和感を感じているようで、フェルスタッペンやボッタスが無線でチームに確認を促していた。

 42周目にはボッタスが2度目のピットイン。ハードタイヤからミディアムタイヤにスイッチした。翌周にはハミルトンもピットインし、ソフトタイヤからミディアムタイヤに交換した。

 フレッシュタイヤを履いたボッタスは早速、1分10秒698という驚異的なタイムを叩き出してファステストを更新。フェルスタッペンも45周目にピットへ入り、ミディアムタイヤを履いてハミルトンの前でコースに戻ることに成功した。

 ベッテルは49周目にピットインし、ソフトタイヤに交換。これでラップリーダーは再びフェルスタッペンとなった。

 上位を目指したい6番手のボッタスだったが、使い古したハードタイヤでペースの上がらないルクレールを交わせない。そして次第にマシン後方から白煙が吹き上がるようになり、52周目にマシンを止めてリタイアとなってしまった。

 そして54周目にはなんとセーフティカーが出動した。ここでフェルスタッペンはピットイン。ソフトタイヤに交換してハミルトンの後ろでコースに戻った。一方のハミルトンはステイアウトを選択した。

 長きに渡るセーフティカーランの後、レースは60周目に再開。フェルスタッペンは抜群のリスタートを決め、ターン1でハミルトンをオーバーテイクしてトップに立った。そしてアルボンもベッテルを交わして3番手に上がった。

 ソフトタイヤのフェルスタッペンはハミルトンに対してみるみる差を広げていく。3番手のアルボンはベッテルからの追撃を受けるが、巧みにディフェンスして前を行かせない。

 ベッテルは逆にルクレールからの攻撃を受けることとなった。そして66周目、バックストレートで両者は接触。ルクレールの右フロント、ベッテルの左リヤが壊れてしまい、共にリタイア。衝撃的な同士討ちとなってしまった。

 これで2度目のセーフティカーが出動。ハミルトンは最終盤の逆転に賭け、タイヤ交換を行う。これでフェルスタッペン、アルボン、ガスリー、ハミルトンというオーダーとなり、ホンダ製パワーユニット勢がトップ3を独占する状況となった。

 そしてレースは残り2周で再開された。ハミルトンはガスリーをあっさりと交わすと、ターン10でアルボンに仕掛けたが、接触。アルボンはスピンして大きく後退し、ハミルトンのマシンはフロントウイングの翼端板にダメージを負ってしまった。

 これに乗じて2番手に上がったのがガスリーだ。ファイナルラップ、手負いのハミルトンはガスリーにプレッシャーをかけるが、ガスリーは一歩も引かない。

 そんな中、フェルスタッペンはトップでチェッカー。オーストリアGP、ドイツGPに次ぐ今季3勝目を初のポールトゥウィンで達成した。

 そして2番手争いは最後までもつれた。最終のストレートでガスリーとハミルトンは横並びとなったが、ホンダ製パワーユニットのパワーはそれに屈することはなく、0.062秒差でガスリーに軍配が上がった。ガスリーにとってはキャリア初の表彰台。レッドブルでは適応に苦労した彼が、劇的な形で初めてのポディウムに登った。

 同時にホンダパワーユニット勢によるワンツーフィニッシュとなった。これは1991年日本GP(ゲルハルト・ベルガー、アイルトン・セナ)以来28年ぶりとなった。そして決勝日の11月17日はホンダの創業者である本田宗一郎の誕生日。運命を感じずにはいられない1日となった。

 3位にはハミルトン。フェルスタッペンと真っ向勝負を挑んだが、敵わなかった。なおハミルトンは、アルボンとの接触について審議対象となっており、スチュワードに召喚されている。

 4位以下は中団チームが続いた。4位カルロス・サインツJr.(マクラーレン)、5位キミ・ライコネン(アルファロメオ)、6位アントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)、7位リカルド、8位ランド・ノリス(マクラーレン)、9位ペレス、10位はクビアトとなった。

 アルボンは初表彰台が見えていたが、接触により14位と悔しい結果に終わった。そして今回「悔しい」では済まされない結果となったのが、同士討ちのフェラーリ。今後の彼らの関係に少なからず影響を与えることになりそうだ。

【追記】レース後、アルボンと接触したハミルトンに5秒のタイム加算ペナルティという裁定が下り、7位に降格した。これによりサインツJr.が繰り上がりで3位となり、キャリア初の表彰台を獲得した。

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