大規模な山火事の影響により、開催が中止となってしまったWRC(世界ラリー選手権)最終戦ラリー・オーストラリア。この結果、ヒュンダイが2019年のWRCマニュファクチャラーズタイトルを獲得。逆転を目指していたトヨタは、そのチャンスに挑むことすらできないまま、シーズンを終えることになってしまった。
この結果を受け、トヨタ自動車の社長であり、TOYOTA GAZOO Racing WRTのチーム総代表である豊田章男氏が、プレスリリースでコメントを発表した。
■魅力的なステージの連続……テストイベントに見た、新生ラリージャパンへの期待
「オーストラリア東部で発生中の森林火災の被害に遭われている皆さまにお見舞い申しあげます。また、この瞬間も、猛火と戦っている地元消防の方々に感謝すると共に、いち早い鎮火が実現できるよう祈念いたしております」
豊田社長は、そうコメントした。
「スペインでのドライバー/コ・ドライバータイトル獲得後、もうひとつのタイトルをオーストラリアで獲得しようと、チームは最大限の努力を続けてくれていました。本当であれば、週末に、それを果たし、その喜びの中で、チームのみんなに感謝の気持ちを伝えたいと思っておりましたが、ラリー・オーストラリアがキャンセルとなり、それを実現することはできません」
「この場を借りて、今年、一緒に戦ってくれたチーム全員に私からの感謝の気持ちを伝えたいと思います。TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのみんな、一年間、ヤリスを強くし続けてくれて、ありがとう」
「全タイトルを獲って喜ぶという目標は、一年後に日本で叶えたいと思いますので、気持ちを切り替えて、また次の一年もみんなで頑張っていきましょう。現地にいるチームのみんなは、オーストラリアの地でも、すぐに気持ちを切り替えてくれていました。このことについても、お礼を言いたいと思います」
またチームは、山火事と戦う地元の人々に対して支援をしているという。そのことについても感謝する旨を豊田社長は語った。
「チームのみんなは、ラリー期間中のために用意していた食材を地元に提供したり、消防署に行って激励をしてくれたり、地元で困っている人たちのために、率先して動いてくれました」
「私もSNSで、その様子を知りました。現場の判断で、すぐに動いてくれたのだと思います。トヨタを代表するメンバーが、こうして率先して行動してくれたこと、本当に嬉しく、そして誇らしく思います。チームのみんなに、本当に感謝します。ありがとう。この素晴らしいメンバーと来年も戦っていけること本当に楽しみです」
来季は久々にWRCが日本でも開催される。ラリー・ジャパンだ。1年後に迫った母国戦へ、豊田社長は今から期待しているようだ。
「来年、ラリージャパンでは、みんなのそばに居ながら、一緒に戦えると思います。今年味わえなかった喜びを、なんとしてもみんなで味わいましょう」
「最後になりましたが、応援いただいたファンの皆さま、熱い声援を1年間ありがとうございました。皆さまが、もっともっと応援したくなるようなチームになれるよう、我々も努力を続けてまいりますので、引き続き応援いただければ嬉しく思います。皆さま、引き続き、よろしくお願いいたします」
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