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スポーツ 2019.11.2

F1メキシコGP技術解説:標高2240mに挑んだレッドブル・ホンダの冷却対策

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 高地でのレースとなるF1第18戦メキシコGPでは、ダウンフォースの仕様、出力の落ちるエンジン対策、そして冷却対策が必須となる。メキシコGPで導入された3つの対策を解説していこう。
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(1)2mm刻みで設定するフロンウイングのアジャスター

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 F1第18戦メキシコGPは全21戦の中でも、環境の特殊さで言えば屈指である。標高2240mの高地にあるため、空気は平地に比べて約20%薄い。それだけ空気抵抗が低くなるため、最大のダウンフォースを得るようなセッティングを前後のウィングに施す必要がある。

 この写真はマクラーレンMCL34のフロンウイングのアジャスターである(目盛りは2mm刻み)。空力セッティングはモナコと同じハイダウンフォース仕様にもかかわらず、空気抵抗が少ないためにモンツァ仕様とほぼ同じ効果しか出せない。

 そのためメキシコでセルジオ・ペレスが出した時速359.7kmの最高速は、モンツァでのセバスチャン・ベッテルのそれにほぼ匹敵するものだった。

(2)マクラーレンの排気口の処理方法


 酸素が薄いと、エンジン本体の出力も落ちる。それを補うため、ターボコンプレッサーにより多くの仕事をさせる必要がある。必然的にターボユニットは平地より、はるかに多くの熱を発することになる。その熱を効率良く逃がすことができないと、最悪の場合ターボが壊れてしまう。一方で空力的な影響は、最小限にしたい。そのため多くのチームは、カウル後端の開口部をできるだけ大きくする解決法を取っていた。

 マクラーレンMCL34は排気口の真上に垂直な開口部を開ける手法を取っていたが、これはフェラーリSF90を真似たものである。

(3)レッドブルRB15の冷却対策


 そして三つ目の対策が、冷却である。空気が薄い分、エンジンとブレーキ、そしてタイヤも、平地を走行する際よりはるかに冷えにくい。その中でも各チームが最も苦労していたのが、ラジエターにいかに多くの空気を流すかであった。たとえばレッドブルRB15は、リヤサスペンションのアッパーアーム部分に開口部を設けていた。

「人々が想像するラジエターといえば、サイドポンツーンが代表的だと思う。しかし今のF1マシンでは、それ以外にも至るところにラジエターが搭載されている」と、レーシングポイントのテクニカル・ディレクター、アンドリュー・グリーンは言う。

「たとえばドライバーの背後や、エンジン本体後部、あるいはギヤボックス上部といった具合に。エンジン本体だけでも、水とオイルを冷やさないといけない。そしてハイブリッドシステムでは、ジェネレーターやバッテリー、ECUを冷やすことも重要だ」

「さらにトランスミッションや油圧系も、十分に冷やさないと機能しない。F1の歴史上、ラジエターやインタークーラーの重要性は、今が一番だろうね」

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