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MotoGPオーストラリア決勝:マルケス、“ドゥーハン超え”55勝目。ビニャーレスまさかの転倒

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MotoGPオーストラリア決勝:マルケス、“ドゥーハン超え”55勝目。ビニャーレスまさかの転倒

 MotoGP第17戦オーストラリアGPの決勝レースが、フィリップアイランド・サーキットで行われた。優勝はレプソル・ホンダのマルク・マルケス。今季11勝目だ。

 土曜日が強風に見舞われたことで、同日に予選と決勝を行うスケジュールとなった今回のMotoGP。ポールポジションはヤマハのマーベリック・ビニャーレスが獲り、ファビオ・クアルタラロ(ペトロナス・ヤマハ)、マルク・マルケス(レプソル・ホンダ)が1列目に並んだ。

■チャンピオンに転倒の2文字は無い? マルケス、弟に対抗する“スーパーセーブ”披露

 気温17度、路面温度は28℃、風は依然として吹いているが土曜日よりは弱まった状態で、27周の決勝レーススタート時刻を迎えた。

 スタートで良い蹴り出しを見せたのは、今回のレースでグランプリ通算400戦目を迎えたバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)だ。4番グリッドからホールショットを奪うとそのまま先行し、そこにカル・クラッチロー(LCRホンダ)、アンドレア・イアンノーネ(アプリリア)、マルケスが続いた。一方ビニャーレスは蹴り出しが悪く、6番手までポジションを落としてしまった。

 そしてターン2ではダニーロ・ペトルッチ(ドゥカティ)がハイサイドを喫しバイクから振り落とされると、挙動を乱してアウト側を走っていたクアルタラロのバイクにペトルッチ本人が衝突してしまい、クラッシュ。両者ともリタイヤとなってしまった。激しいクラッシュだったが、どちらも大きな怪我はなかったようだ。

 先頭を行くロッシはギャップを築くまでは至らず、クラッチローに食いつかれてしまう。そして3周目、イアンノーネをパスしたマルケスが3番手に浮上し、ビニャーレスも5番手までポジションを戻した。

 4周目、ターン2でオーダーは大きく動きいた。クラッチローがロッシをオーバーテイクし先頭に立ち、イアンノーネもマルケスを抜き返し、ロッシをも交わして2番手に躍り出た。

 そして5周目、イアンノーネはクラッチローもパスしてついにトップに浮上……しかしホームストレートで最高速に優れるクラッチローに追い抜きを許した。

 そうして先頭が争っている間に、マルケスがひたひたと迫り、イアンノーネを抜きにかかった。イアンノーネとマルケスはここからポジションを争いつつ周回を消化していくが、ビニャーレスの接近も許してしまった。

 8周目、ターン4でビニャーレスがイアンノーネを抜いて3番手に浮上。そのままマルケスのオーバーテイクも伺うと、9周目にマルケスも攻略し2番手につけた。

 そしてその勢いのままビニャーレスがクラッチローに襲いかかり、ターン4でイン側からパス。トップに躍り出た。

 先頭のビニャーレスと、2番手に浮上したマルケスは、3番手となったクラッチローに対して徐々にギャップを築いていった。そのクラッチローも4番手以下に差をつける好ペースを刻んでおり、先頭集団が分断されていった。

 4番手を争う集団ではアレックス・リンス(スズキ)が追い上げを見せ、隊列を率いる形に。ロッシがそれに続いた。しかしレースを半分消化したタイミングで、クラッチローとは3秒差と大きなギャップになってしまった。

 17周を消化する頃には先頭の2台が後続に2秒以上の差をつけており、優勝は完全にビニャーレスとマルケスの一騎打ちの様相を呈した。

 先頭の2台は静かに周回を消化していく一方、4番手争いは激しいバトルが展開された。アンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)が集団の先頭に立つと、フランチェスコ・バニャイヤ(プラマック)、ジャック・ミラー(プラマック)といったドゥカティ勢がロッシをかわしていった。

 そしてレースは残り5周に。マルケスはひたすらビニャーレスの後ろで走行を続け、前に出ようという気配も見えないままだ。

 マルケスはここから2周、ホームストレートからターン1にかけて接近してテールトゥノーズ状態まで持っていくが、オーバーテイクを仕掛けないまま、不気味なほど大人しく追走を続けた。

 すると、ラストラップに入ってようやくマルケスは動きを見せた。ホームストレートでスリップストリームを使い、アウト側から一気にビニャーレスの前に出ると、ターン1をトップで回った。

 そのビニャーレスはマルケスに必死に追いすがるが、ターン10への進入でリヤが滑ると、立て直すことができずにハイサイドを起こし、激しいクラッシュを喫してしまった。

 ライバルがいなくなったマルケスは危なげなくトップチェッカー。5連勝で、今季11勝目だ。またミック・ドゥーハンの記録(54勝)を超える最高峰クラス55勝目であり、ホンダライダーとして歴代トップの記録を打ち立てた。

 2位はクラッチロー。ファイナルラップで集団戦を制したミラーが3位に入り、見事地元で表彰台に登った。

 また奮闘を見せたのがイアンノーネだ。アプリリア移籍以来苦戦が続いていたが、6位に入賞。シングルフィニッシュを果たした。またチームメイトのアレイシも10位でトップ10に入った。

 今回中上貴晶の代役で出場したヨハン・ザルコ(LCRホンダ)は最終的に13位でフィニッシュ。ホンダのバイクに乗って初めて挑むレースだったが、ポイントを持ち帰った。

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