スーパーフォーミュラ最終戦鈴鹿では、TEAM MUGENのドライバーラインアップに変更があった。開幕戦~第3戦を戦ったダニエル・ティクトゥム、第4戦~第6戦を戦ったパトリシオ・オワードに続く、新たなレッドブル育成からの“刺客”、ユーリ・ヴィップスがやってきたのだ。
ドライコンディションで走行を開始して、3セッション目となる27日(日)朝のフリー走行でいきなり4番手タイムを記録。この躍進にTEAM MUGENの中野信治監督は太鼓判を押していた。
SF初レースに臨むヴィップス「順位は気にせず出来ることをしっかりやる」
26日(土)に行われたフリー走行で、中野監督はチームのピットウォールからではなくS字コーナーの観客席に行き、ヴィップスや野尻智紀の走りを観察していた。
その意図について彼に尋ねると、次のように語った。
「ピットガレージの中でデータを分析するのはエンジニアの仕事なので、我々はそれに対してどうこう指摘をするのではなく、違った角度で物事を見ることが重要だと思っています」
「私なんかは古い人間ですので、外に出てマシンの動きを見ることの重要性を肌で感じていました。そういった昔の感覚もありましたし、今回はユーリ(ヴィップス)が初めてドライブするということもありましたので、S字でドライバーの走りのクセなどを見ていました」
自分の目でドライバーの走りを観察することの重要性について語った中野監督。ではなぜS字コーナーを選んだのか? という疑問が浮かぶが、それについて中野監督は、“違いの出るコーナー”だからだと説明した。
「海外から来るドライバーが苦労するのはやはりセクター1、特にS字なんですよね。そして我々は彼らがなぜ苦労しているのか? というところを外から見て分析します」
「S字はラインが間違っているだとか、ハンドルを切るタイミングが遅いだとか、そういったことが非常に分かりやすいですし、違いの出るコーナーです。そういった点で鈴鹿を攻略する上でキーになるのはS字だと思っています」
ヴィップスは今季のFIA F3でランキング4位を獲得しているとはいえ、スーパーフォーミュラのマシン、そして鈴鹿サーキットは初体験。金曜専有走行、土曜フリー走行では17番手に終わり、予選でもQ1敗退を喫していた。しかしながら、日曜フリー走行では4番手タイムを記録。山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)をはじめ有力ドライバーのタイムを上回ってみせた。
この躍進について中野監督にコメントを求めると、彼からは少々意外な答えが返ってきた。
「我々の想像していた通りの結果になりました」
「予選はあのような結果(総合19番手)に終わりましたが、データを見る限りは、きちんとラップをまとめていればQ2進出ラインギリギリまではいけたかなという印象を持っていました。初めてのスーパーフォーミュラのマシンで、一番難しいと言われる鈴鹿を走ったことを考えると、ユーリは上出来でした」
「タイムをどのくらい上げられそうかというのはデータで分かっていたので、午前中のフリー走行の走りに関しては想定内です。このくらいの能力はあるドライバーだと思っていましたし、今のところミスせず期待通りの走りをしてくれています。楽しみな若者が来てくれたなという印象です」
予選では野尻がフロントロウを獲得するなど、決勝を前にしてポジティブな話題の多いTEAM MUGEN。中野監督は今季最高のレースをしたいと意気込んだ。
「野尻、ユーリともに期待をしています。今季最高のリザルトが欲しいですし、ここでの結果は来年にもつながります。来年に向けて良い流れを作りたいです」
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