鈴鹿サーキットを53周して争われる予定だった2019年のF1日本GP。しかし計時システムの不具合により予定より早くチェッカーフラッグが振られたことになってしまい、52周終了時点の順位で最終結果が確定することになった。
これにより、最終ラップでクラッシュしてマシンを止めたセルジオ・ペレス(レーシングポイント)は、そのクラッシュが”起きなかったこと”のようにみなされ、結局9位2ポイントを獲得することができた。彼にとっては実に幸運な出来事だったと言えよう。
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現在のF1スポーティング・レギュレーションでは、レースの終了について次のように規定する一文がある。
「いかなる理由にせよ先頭車両が所定の周回数を完走する前、または規定の時間が経過する前にレース終了の合図が出された場合は、その合図が出される前に先頭車両がラインを最後に横切った時点でレースは終了したものとみなされる」
※JAF発行のF1スポーティングレギュレーション日本語訳第43条1項より抜粋
今回の件について尋ねられたフェラーリのセバスチャン・ベッテルは、motorsport.comに対して次のように語った。
「熱心に、早く行こうとしたのは僕だけじゃなかったね」
そう冗談を言うベッテル。彼はスタートでフライングしかけ、審議対象となったが、ペナルティを免れた……これと今回チェッカーが1周早く出てしまったことを掛けたのだ。
「ドライバーの観点から言えばとても明確なことだ。チェッカーフラッグは出ていなかった」
ベッテルは真面目にそう語った。
「ピットボードには、周回に関する情報が示されている。そしてダッシュボードでもあと何周残っているかが分かるようになっているんだ」
「残り1周という表示を見たし、無線で『これがファイナルラップだ』と伝えられた。混乱があったにも関わらずね」
「その背景はよく分からないけど、マシンに乗っている限りは問題はなかった。チェッカーフラッグは出ていなかったんだからね」
ベッテル曰く、チェッカーフラッグはドライバーにとって、究極のシグナルだという。そしてそれはレギュレーションの上でも同じであるべきだと主張する。
「去年のカナダでも問題が発生した。チェッカーフラッグが振られるのが早すぎたんだ」
「現状では、タイミングシステムが最優先だ。それは分かっている。でも本来ならば、実際のチェッカーフラッグが優先されるべきだと思う」
「ふたつのうちのどちらかを間違えてもいい。でも僕らドライバーにとっては、チェッカーが実際に振られたら、レースを続けるべきではないということだと思う」
「現在のルールでは、チェッカーフラッグが早くに振られてしまったとしても、レースはおそらくまだ続くだろう。それは間違っている。全体的に、もっと良い形にできると思うよ」
フェラーリのチーム代表であるマッティア・ビノットは、チェッカーフラッグのシグナルを確認した後も、フェラーリとしてはドライバーたちにその周(53周目)の終わりまで、しっかりとレースを続けるようにと指示したという。
ベッテルも、彼のチームメイトであるシャルル・ルクレールも、コクピットからチェッカーフラッグが出されていることを示す電子パネルの表示は見えなかったという。そのため、全力で走り続けていたのだ。
「チェッカーフラッグのシグナルが早くに出てしまったことは、我々がやることには影響を及ぼさなかった」
そうビノットは語る。
「これはFIAの側で見直されるべきことだと思うし、将来に向けた改善方法も探らなければいけない」
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