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ル・ボーセ モータースポーツ、今季いっぱいで活動終了。坪松代表が経緯語る

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ル・ボーセ モータースポーツ、今季いっぱいで活動終了。坪松代表が経緯語る

 かつてスーパーフォーミュラなどにも参戦し、現在も国内の様々なカテゴリーに参戦しているレーシングチーム「ル・ボーセ モータースポーツ」が、今季いっぱいで活動を完全に終了することを表明。坪松唯夫代表に、その経緯を訊いた。

 1989年に活動を開始し、FJ1600を皮切りに国内の各カテゴリーに参戦してきたル・ボーセ モータースポーツ。“若手ドライバーの育成”を大きなテーマに掲げ、スーパーFJやF4、F3など国内の各カテゴリーに挑戦してきた。2011年にはスーパーフォーミュラの前身であるフォーミュラ・ニッポンにも挑戦し、4シーズンにわたって参戦。現在はスーパー耐久のST-3クラスにフル参戦しているのを始め、FIA-F4やスーパーFJにもエントリーしており、国内モータースポーツでは欠かすことのできないレーシングチームである。

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 そんな中、スーパー耐久第5戦が開幕する直前に、坪松代表が今季限りでル・ボーセ モータースポーツのレース活動を終了することを明らかにした。突然の発表だったこともあり、関係者の間でも驚きの声が上がった。

「休止ではなく、活動をやめます。“ル・ボーセ モータースポーツ”という名前もなくなる予定です。基本的に誰かにチームを譲るという考えはないです」

 そう語った坪松代表。活動終了という決断をした経緯をこのように説明した。

「これまで若手の育成をメインにやってきましたが、僕も今55歳です。これからあと10年を今まで以上のモチベーションを持ちながら(若い)ドライバーたちと対峙して出来るか? ということを考えました。ひとつの大きな要因はそこでした」

「あと2~3年はできる自信はありますが、自分が65歳になる10年後となると状況も色々変わってきます」

「様々な変化に対応して、自分の強い意識も持ちながら、若い子たちと向き合わなければいけない……。これはすごくパワーが必要なことです」

「今は出来ていますけど、これを10年後も同じモチベーションでとなると……難しいなと思いました。そう考えると、あと2~3年しか出来ないのであれば、“線”を引くという部分では、自分の身体と会社が健全な状態である今なのかなと思いました」

「よく“燃え尽きるまでやる”という言葉がありますが、僕はある意味それは不完全燃焼ではないのかなと思います」

「ずっとダラダラやって、いつの間にか消えていく……のではなくて、辞める時は綺麗さっぱり辞める。自分の生活のスタイルとして“オン”と“オフ”をきっちり分けているので、そういうやり方(辞める時は綺麗さっぱり辞める)をすることはずっと決めていました」

 また坪松代表は、シーズンが終了していないタイミングで発表をしたことについても、しっかりとした理由があったという。

「実はレースウィークにわざわざ合わせて発表しました。そうすれば、みんなにちゃんと挨拶もできるし、説明もできます」

「あと、この時期であればスタッフやドライバー、あと来年うちに来ようと考えていた若い子たちの選択肢が増えることになります。シーズンオフになってから発表するのと、スポンサーさんを含めてすごく迷惑をかけてしまいます。そういった部分もあって、このタイミングで(しっかり意思表示を)やろうと思いました」

「そしてここで発表することで、我々がダラけないで最後までやっていけるのではないのかなと思います」

 スーパー耐久とFIA-F4に関しては予定通り今季の最終戦まで戦い、スーパーFJは12月の日本一決定戦がル・ボーセ モータースポーツとして最後のエントリーするレースとなる予定だという。坪松代表は、今までと変わらず一生懸命やっていきたいと語った。

「特別なことは何ひとつなくて、『いつものように同じレースをする』だけです。アニバーサリーでも何でもないですからね。自分はどんな仕事をしていてもそうなんですが、自分自身に出す課題は常に同じです。“一生懸命やる”ことです。それは今までと変わらず最後までやっていきたいです」

「ただ、若い子たちには(これからを)託す部分もあるので、残りのレースを通してしっかりと向き合って、ドライバーを含め若いスタッフの子たちが、あと10年後もこういう業界で働いて、みんなを引っ張ってくれているような存在になってくれていれば嬉しいですね」

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