F1第14戦イタリアGPの予選Q3は、“茶番劇”とも言える近年稀に見る奇妙なセッションとなった。
イタリアGPが開催されるモンツァ・サーキットは、F1カレンダーの中で最もストレートスピードが重視されるサーキットのひとつと言える。そのため、各車は先行車のスリップストリームを有効活用することで、ストレートでマージンを稼ぎたいという思惑があった。
■F2モンツァレース1:松下信治、“完璧な”レースで今季2勝目を挙げる。佐藤は12位
結果的にQ3終盤では各チームが互いに牽制しながら、残り2分弱というギリギリのタイミングで一斉にコースインし、最終アタックへと向かっていった。
コースに出てからも牽制は続いた。先頭でコースインしたニコ・ヒュルケンベルグが第1シケインをオーバーランすると、その後ろにつけていたランス・ストロール(レーシングポイント)は彼を追い越さないようにスローダウン。その後ろのマシンも同じく隊列の先頭に出ることを嫌がりスローダウンしたため、たちまち大渋滞となった。
各々がベストなボジショニングでアタックに入ろうと、スロー走行で様子を伺った結果、時間は刻々と過ぎていき、シャルル・ルクレール(フェラーリ)とカルロス・サインツJr.(マクラーレン)を除いた全てのマシンがコントロールラインを越える前にチェッカーフラッグを受けてしまった。これはすなわち、タイムアタックに間に合わなかったことを意味する。
こういった現象はFIA F3の予選でも起こっていた。F3は30台という大量エントリーに加えて、F1のようなノックアウト方式ではなく30分1セッションの計時方式をとっているため、終盤には十数台による大渋滞が発生。各車とてもタイムを更新できるような状態ではなく、なおかつ危険であったことから、セッションは数分を残して赤旗終了となっていた。その後、実に17台ものマシンにスロー走行によるグリッドペナルティが科され、レース1のグリッドは大シャッフルされる結果となった。
FIAはF1ドライバー各位に、予選でのスロー走行がF3同様ペナルティの対象となる可能性を告げていた。そして予選終了後、Q3最終盤の一件が審議中であることを明らかにした。
最終的にポールポジションを獲得したルクレールは「ポールには満足しているけど、最後にゴタゴタが起こってしまったことは残念だ」とコメントした。
ストロールが今回の予選を“コメディ”のようだったと表現した一方で、ルイス・ハミルトン(メルセデス)は前戦ベルギーGPでの自身のコメントを復唱し、スリップストリームを得るためにスロー走行をすることは安全でないことを改めて主張した。
「現在のシステムはクレイジーだ」とハミルトンは語った。
「全員が(他車の)後ろについて良いポジションを得ようとして、時間切れになった。おもしろいよ。最初のアタックでポールポジションが決まって、僕たちは時間切れなんだから」
「アウトラップは僕たち全員にとって危険なものだった。みんなスローダウンしていたので、各々誰が近くにいるのか分からなかった。リスキーだったよ」
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
ふたりの偉業達成に、影薄まるドゥカティ勢。ドルナ買収による今後とレースの健全性/MotoGPの御意見番に聞くアメリカズGP
5年ぶり開催のF1中国GP、路面は再舗装ではなくペイントしただけ? 複数のドライバーが不安視。サインツJr.「特殊な状況で処理されているみたい」
日本GPでは2台が接触する不運も。今季絶不調のアルピーヌF1、ファミン代表がチームを鼓舞
ランス・ストロールがトップ。ピアストリ、フェルスタッペン続く。角田裕毅は12番手|F1中国FP1速報
【MotoGP】苦戦するヤマハへの残留決めたクアルタラロ、24歳という若さも一因に? 31歳で移籍のマルケスが指摘「彼にはまだ時間が残されている」
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?