MotoGP第12戦イギリスGPのMoto3クラス決勝が行われ、Leopard Racingのマルコス・ラミレスが今季2勝目を挙げた。
雨でレースが行えなかった昨年とは違い、好天に恵まれたイギリスGP。気温は28℃、路面温度36℃というコンディションのもと、全17周のMoto3決勝レースのスタート時刻を迎えた。
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ポールポジションスタートのトニー・アルボリーノ(VNE Snipers)が良いスタートを切り、ホールショットを奪った。一方で2番グリッドのロレンソ・ダラ・ポルタ(Leopard Racing)、3番グリッドのラウル・フェルナンデス(Sama Qatar Angel Nieto Team)は蹴り出しが悪く出遅れてしまった。
4番手スタートの佐々木歩夢(Petronas Sprinta Racing)は堅実にスタートを切って4番手につけ、そこに小椋藍(Honda Team Asia)も続いた。
ダラ・ポルタが早くもアルボリーノをかわしてトップに浮上し、そのまま先頭でオープニングラップを終えた。隊列はダラ・ポルタ、アルボリーノ、ジョン・マクフィー(Petronas Sprinta Racing)、佐々木、小椋といった順だ。
3番手のマクフィーは佐々木からプレッシャーをかけられるが、巧みなライン取りを見せ、佐々木はオーバーテイクできない状態が続いてしまった。
3周目に入る頃には集団から6台が抜け出してきてトップグループを形成。その後方ではアロン・カネット(Sterilgarda Max Racing Team)とアルベルト・アレナス(Sama Qatar Angel Nieto Team)の2台が絡む転倒が発生。ターン13のイン側でアレナスが転倒したことで、そのアウト側を走っていたカネットが巻き込まれる形だった。アレナスはリタイアとなったが、カネットはポイント獲得を目指してレースを続けた。
先頭集団では佐々木が6番手にポジションを下げる中、代わりに小椋が4番手に浮上。小椋はそのままマクフィーもかわし、3番手に浮上したかに思えた。しかしマクフィーが再び小椋をパスし、更に小椋がやり返す……という展開が続き、3番手争いは激しさを増した。
7周目にはアルボリーノが先頭のダラ・ポルタにチャージをかけ始めた。そして8周目にはトップが入れ替わり、アルボリーノが隊列を引っ張った。
先頭集団の最後尾ではジャウマ・マシア(Bester Capital Dubai)が接触も辞さない走りで激しくアタック。ポジションを徐々に上げ始めた。
残り10周、小椋がしかけた。ターン16でインを突くとそのまま先頭に浮上。次周にはアルボリーノにポジションを奪い返されてしまったものの、一時的にトップを走った。
残り6周のターン3でマシアが大きくコースオフ。一方その前方では5番手につけていたラミレスが小椋に仕掛けて4番手を奪っていった。
アルボリーノは残り5周の段階でついにダラ・ポルタを捉えた。しかし、ここでラミレスも速さを見せて、ダラ・ポルタらとスリーワイドに。このバトルはラミレスに軍配が上がり、ラミレスがトップに躍り出た。
先頭のラミレスとアルボリーノらは次の周でも激しくやり合い、アルボリーノが再び先頭に浮上。残り周回は3周だ。しかしラミレス、ダラ・ポルタは全く引かず、アルボリーノとの激しいバトルがファイナルラップまで続いた。
最終ラップの2~3コーナーでトップ3の差が詰まると、ラミレスが2番手に浮上。先頭を行くダラ・ポルタはターン8のブレーキングでワイドに膨らんでしまうミスを犯し、これでラミレスがトップに立った。ダラ・ポルタは、さらにアルボリーノにも先行を許してしまった。
結局ラミレスは先頭を守りきり、トップでチェッカーを受けた。ラミレスにとっては、カタルニアGP以来、今季2勝目となった。
2位はアルボリーノ。ダラ・ポルタのミスを見逃さず順位を上げた。3位はダラ・ポルタ。最終ラップでのミスが響いた。ただ、ランキング争いのライバルとなっているカネットが13位でレースを終えたことで、ポイント差が14にまで拡大した。
日本勢は、中盤以降先頭グループに加わった鈴木竜生(SIC58 Squadra Corse)が食らいつき、最終的に5位。そして佐々木は6位でフィニッシュした。
ルーキーの小椋は先頭を伺う走りをするなど、存在感を示したが、後半はポジションを下げ10位でチェッカー。チームメイトの鳥羽海渡は20位、真崎一輝(BOE Skull Rider Mugen Race)は26位となった。
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