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【インディカー】佐藤琢磨、運も味方に大逆転。0.0399秒差で今季2勝目!|ゲートウェイ決勝

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【インディカー】佐藤琢磨、運も味方に大逆転。0.0399秒差で今季2勝目!|ゲートウェイ決勝

 インディカー・シリーズの第15戦ボマリート・オートモーティブ・グループ500の決勝がゲートウェイ・モータースポーツ・パークで行われ、佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)が今季2勝目を挙げた。

 248周のレースがスタートするとポールポジションのジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)がトップをキープ。5番手スタートの佐藤は出遅れてしまい、軽い接触もあって13番手まで後退してしまった。

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 後方でマーカス・エリクソン(シュミット・ピーターソン)がスピンしたこともあり、早速コーションが出された。

 レース再開は7周目。ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)が2番手に浮上。さらにサンティノ・フェルッチ(デイル・コイン)がチームメイトのセバスチャン・ブルデーを交わし3番手につけた。一方、佐藤はさらに3つポジションを下げ、16番手となった。

 序盤はトップ3のニューガーデンとパワー、フェルッチが後続を引き離していく展開。中でもニューガーデンの速さが際立ち、30周が経過する頃にはパワーを1.4秒離して、単独走行状態に入りつつあった。

 佐藤は、コーナーで3ワイドになる場面でインサイドに飛び込んだが、曲がりきれずにアクセルオフ。これで失速し、大きくポジションを落とした。トップのニューガーデンが後方に迫り、周回遅れになろうかというタイミングで、佐藤はピットイン。45周終わりに最初のピットインを済ませ、最後尾まで後退した。

 燃料的には最大60周ほど走れると予測される中、タイヤが厳しいのか50周前後でピットインするマシンが続出。ニューガーデンも52周を走り終えたところでピットに入った。

 すると、なんとパワーがアウトラップでクラッシュし、53周目に2度目のコーションが出された。このタイミングでピットに入っていたフェルッチがニューガーデンの前でコースに復帰。しかし、クローズ寸前のタイミングでピットレーンに飛び込んだジェームス・ヒンチクリフ(シュミット・ピーターソン)が、さらにその前に出て実質トップに浮上した。

 すると、コーション中の65周目にスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)が緊急ピットイン。エンジンカバーを外し、クルーが冷却水の補充などの作業を行っていたが、マシンがガレージに戻された。1周遅れとなってしまった佐藤は66周を終えたところでトップオフ(燃料注ぎ足し)のため、2度目のピット作業を行った。

 70周目にレース再開。周回遅れも含めて接戦が繰り広げられる中、フェルッチが一気にヒンチクリフに接近。フェルッチはヒンチクリフにプレッシャーをかけ続けると、83周目にインサイドに飛び込み、ターン3でヒンチクリフをオーバーテイクしトップに躍り出た。

 フェルッチは単独走行でも好ペース。2番手のヒンチクリフが周回遅れに引っかかった影響もあり、フェルッチは100周目には約7秒のリードを手にした。

 この頃から各車が2度目のピット作業を実施。トップのフェルッチは115周を終えたところでビットに入った。

 121周目、このレース3度目のコーションが出された。エリクソンがウォールに接触してしまったためだ。トップオフしたことでピットのタイミングがズレていた佐藤は、この時点で5番手を走行していた。コーション中にピットインした佐藤は、13番手で隊列に復帰。周回遅れからリードラップに戻ることに成功した。

 上位陣は、コーション前にピット作業を行っており、ピットストップが最低でもあと2回必要。一方、佐藤を含めピットストップ1回で走りきれるマシンもおり、戦略が大きく分かれることになった。

 ガレージでマシンの修復作業が行われていたディクソンは、62周遅れで再度コースイン。少しでもポイントを稼ごうと周回を重ねた。

 131周目にレースがリスタートされ、アレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)がニューガーデンをオーバーテイクし4番手に浮上。しかしその直後、チャーリー・キンボール(カーリン)と接触したスペンサー・ピゴット(エド・カーペンター)が133周目にクラッシュしてしまい、再度コーションが出された。

 レース後半を見据えて、トップオフするマシンもある中、142周目にリスタート。ヒンチクリフが少し遅れ、フェルッチ、ブルデー、ロッシ、ニューガーデン、ヒンチクリフというトップ5となった。

 本来であれば、ハイペースで飛ばしてタイムを稼ぎたい上位陣だが、あまりペースは上がらずこう着状態。ロッシやヒンチクリフが175周目にピットに入ったのを皮切りに、上位勢が相次いでピット作業を行った。

 しかし、フェルッチとブルデーはステイアウト。懸命の燃費走行で188周終わりまで走り、フィニッシュまでなんとか走りきれるかというタイミングでピットインした。

 戦略が異なる”1ストップ勢”の中では、ライアン・ハンター−レイ(アンドレッティ・オートスポート)がトップに走っていたが、佐藤がスティント終盤にハンター−レイをオーバーテイク。これで暫定トップに立った。すると、その直後にピット作業を終えたばかりのブルデーがクラッシュ。190周目にこのレース5度目のコーションが出された。

 ピットタイミングの関係で、リードラップはわずか4台。佐藤やトニー・カナーン(A.J.フォイト)、エド・カーペンターの上位3台は最後のピット作業のタイミングを伺っていたこともあり、ピットレーンがオープンされると即座にピットへ。4番手でピットに入ったばかりだったニューガーデンも、再度ピットに入りタイヤをリフレッシュした。

 佐藤はトップでコースに復帰。カナーン、カーペンター、ニューガーデンというオーダーで、残り43周からレースが再開された。佐藤は絶妙なスタートでトップをキープ。さらに自己ベストを叩き出し、カナーンとの差を広げていった。

 一時はその差が2秒ほどまで広がったが、周回遅れに詰まったタイミングでその差が縮まるも、残り6周のところで前が開けた。

 しかし、カナーンを交わしたカーペンターが2番手に浮上すると、残り3周で佐藤に一気に接近。ただ佐藤も懸命の走りで隙を見せず。最後のストレートではカーペンターと横並びになるも、0.0399秒先にフィニッシュラインを駆け抜けた佐藤が、第3戦アラバマ以来となる今季2勝目を挙げた。

 4番手につけていたニューガーデンは、フェルッチとの激しいバトルの末、最終コーナーでスピン。なんとかクラッシュは免れて7位でフィニッシュとなった。レースの大部分で光る走りを見せたフェルッチが4位となっている。

 ロッシは残り19周のところでピットに入ったことで後退し、13位フィニッシュ。5位に入ったシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)がロッシを逆転し、ランキング2位に浮上している。

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