F1は今週、2021年型F1マシンのコンセプトを明らかにした。いわゆるグランドエフェクト効果を発生させるそのデザインは、先行車が起こす乱流が減少させ、より接近したレースの実現を目指したものだ。
ただ、各チームにも懸念している点がある。そのひとつは、今回明らかになった新デザインには、独自にデザインできるエリアが少ないという点だ。F1は各チームの技術競争という側面があり、レギュレーションの範囲内で独自のデザインを施すというのもこのスポーツの魅力のひとつと言える。
■ “グランドエフェクト”復活か? 2021年型F1マシンの最新コンセプトが明らかに
しかしながら、F1のマネージングディレクターであるロス・ブラウンは、これらの主張を支持しなかった。そして、より制限されたレギュレーションは、レースをより良くする上で重要であると語った。
「まず第一に、そういった規則にしなければ、我々は“目標”を達成できないだろう」
「全てのマシンが同じように見えるなどといったナンセンスな不満をいくつか耳にしたので、パット(シモンズ)が現行マシンのカラーリングを一緒にして、それを並べて比較してみた」
「カラーリングが一緒になると、今のマシンでも違いを見分けることはできない。見分けるにはかなりの“オタク”である必要があるし、我々のオフィスでもなんとか3つ当てるので精一杯だったよ!」
ブラウンが語る“目標”とはマシンが互いに接近し、バトルが増加することである。そのためには、各チームが行う高価で複雑な開発を制限することも重要だと考えているようだ。
「我々はこれらの非常に規範的な(新)規則によって、F1が新たな解決策を見出すと考えている。ただ、そこには規範的な中にも十分な許容範囲が存在する」
「これまでチームに(開発において)比較的自由があったことは間違いなく、今後はフラストレーションが溜まることになるだろう。ただ、彼らは『このレギュレーションは誰にとっても同じなのだから、できる範囲で誰よりも良い仕事をしよう。2秒速くすることはできなくとも、コンマ2秒速くすることはできるんだ』と思うはずだ。これこそがF1が求めているものだ」
FIAのシングルシーター部門の技術責任者、ニコラス・トンバジス曰く、これらの不満はエンジニアたちの中で声高に叫ばれているが、一方でチーム代表たちはF1の方針に比較的寛容な姿勢を見せているという。
チームからの反対意見の詳細について、トンバジスは次のように語った。
「チームの見解の大多数は、自分たちが現在グリッドのどこに位置しているか、ポジションにどう影響するかに関係している」
「そのチームの中でも、全員が同じ意見という訳ではない。F1全体の状況を鑑みて、我々の方針に理解を示してくれているチーム代表がいれば、自分たちの持ち場や自由がなくなってしまうと考えて反対するエンジニアもいたりする」
ただトンバジスは、新ルールがうまく機能しないというもっともな根拠がチームから挙げられた場合には、FIAとF1がこれを再考する余地があることを明かした。
「我々は各チームと長きにわたって話し合ってきた。そして時には我々の計画していたことが間違っていたこともあり、その際には(反対意見を)考慮して、都度変更してきた」
「それ(反対意見)が自分たちのアドバンテージを維持したいからではなく、至極まっとうなものであれば、我々もミスを認め、原点に立ち戻るつもりでいる」
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