FIA世界耐久選手権(WEC)2019/20年シーズンの開幕前に行われるプロローグテストに向け、EoT(技術均衡値)が発表された。トヨタのTS050 HYBRIDは、昨シーズンと比べてマシンの最低重量が14kg増加した。
EoTはハイブリッドシステムを搭載するトヨタと、搭載していないプライベーター勢のパフォーマンスを均等化するための、性能調整の一種だ。7月23日(火)、24日(水)にバルセロナで行われるプロローグテストを前に発表された最新のEoTでは、TS050の最低重量が918kgとされている。
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これは、昨シーズンの第4戦富士~第7戦スパでの904kgと比べると14kg増となる。トヨタは、”スーパーシーズン”として争われた昨年、開幕戦から第3戦ル・マン24時間レースまでワンツーフィニッシュを達成。ホームレースに先立ち、26kgの重量増を受け入れていた。
ただ、先月行われたスーパーシーズン最終戦ル・マン24時間レースでは、放出できるハイブリッド・エネルギーが相対的に少なくなる影響を踏まえ、車両最低重量は888kgとされていた。
一方、プライベーター勢の車両最低重量は、自然吸気(NA)エンジン車両(レベリオン)が824kg、ターボエンジン車両が833kg(ジネッタ)と、昨年のスパから変更はない。
また、燃料流量についてもトヨタが80kg/h、プライベーター勢は115kg/hで変わらない。
EoTはいつでも変更される可能性があるため、9月に行われるシルバーストンでの開幕戦で、これらの条件が変わっている可能性は残されている。
また、ポルシェがLM GTE Proクラスに新しく導入する911 RSRのBoP(性能調整)も発表された。
グッドウッドで発表された新しい911 RSRは、95%が新設計だという。ただ、テストに向けたBoPでは、クラスチャンピオンに輝いた昨年型よりも最低車重が15kg重くなっている。また、エアリストリクターも0.5mm直径が小さくなっている。
911 RSRが新しいマシンであることを考慮すると、BoPはこれからさらに調整されていくことになるだろう。一方でフェラーリ488 GTEとアストンマーチン ヴァンテージGTEのBoPは変更されていない。
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