F1第9戦オーストリアGPでホンダF1が13年ぶりの勝利を挙げたことは、2020年以降も彼らがF1に留まるための追い風となるだろう。
今回の勝利は、重要な局面で果たされたものだった。というのも、ホンダの取締役会は7月下旬にF1プログラムの将来について議論することになっているからだ。
ホンダF1に勝利をもたらしたフェルスタッペン、スタートの失敗を挽回する圧巻の走り【今宮純のF1オーストリアGP分析】
またオーストリアGPには、レッドブルのゲストとしてホンダの倉石誠司副社長が訪れていた。
レッドブル・のチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、レースが行われた日曜日に「1日中話し合いが行われる。今週末は、ホンダの経営陣が来ているのだ」と明かしていた。
「ハイブリッド時代において、ホンダが初勝利を飾ったところを副社長が目にすることができたのは素晴らしいことだ。見事なパフォーマンスだったし、彼らも非常に楽しんでいた」
レッドブル・ホンダは、2019年にレースに勝つというという信念を失いつつあったのだろうか?
「前回のフランスGPでその質問をされたとしたとしたら、我々はここオーストリアで調子を上げて勝利し、表彰台を獲得できたことを感謝しただろう」とホーナーは語った。
「(オーストリアGPの)金曜日にはマシンの進歩が見られた。予選でも、そしてレースでも進歩があったと感じていた。フリー走行2回目にクラッシュしたマックス・フェルスタッペンが、金曜日にロングランをしていないことも忘れてはならない。彼には、ピエール・ガスリーのデータしかなかった」
■「ホンダの真の献身を目の当たりにしている」
ホーナーはホンダのパフォーマンスについて、次のように語った。
「ホンダは素晴らしい仕事をしている」
「彼らはF1に復帰した際、マクラーレンとの厳しい年月を過ごすことになった。だが2018年にはトロロッソと組み、態勢を立て直した。そして進歩が始まった」
「我々はその進歩と、彼らの持つポテンシャルを目にした。それが我々がサプライヤーをホンダに変更した理由だ」
「それ以来、我々は彼らの真の献身と決意を目の当たりにしている。それが今日のレースで優勝できた理由だ。田辺さんは今日、コンストラクターのトロフィーを受け取った。彼らが注いだすべての努力によって、表彰台に日本の代表が立っているのを見るのは素晴らしいことだった」
また彼は、レッドブル・ホンダがフェラーリと戦えたことに驚いたと認め、今後もひとつひとつのレースに集中すると述べた。
「もし数戦前のことだったら、もちろん驚いた」
「マックスは2018年のメキシコで最後に勝った男であり、今年初めてメルセデスを下した男だ。これは驚異的な成果だ」
「しかし我々は、1回のレースに集中する」
「我々はホンダと優勝を達成したが、これは彼らにとって素晴らしい瞬間だった。我々はその業績を積み重ねていく。マシンからパフォーマンスを引き出し続け、プッシュを続ける。最初の目標は、まさに達成されたのだ」
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