MotoGP復帰5年目を迎えるスズキは、レース関連業務を担当する“スズキレーシングカンパニー”(SRC)を設立したことを今年の1月に発表した。このSRCは、ホンダの二輪レース部門を担当するホンダ・レーシング(HRC)をお手本として、設立された組織であるようだ。
SRCの設立はスズキのMotoGPプロジェクトにリソース管理の自治権を与えることを目的としているという。またSRCは、MotoGPに加えて世界耐久選手権やAMAスーパーバイク選手権といった他のモータースポーツプログラムも監督することになる。
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これまで、チームマネージャーのダビデ・ブリビオによる要望は浜松のスズキ本社に伝達され、そこで最終的な決定が下されていた。こうしたコミュニケーションと決定に必要以上に遅れるが生じることは、チームにとってハンディキャップともなる。しかし、今回このSRCが誕生したことで、これまで以上に業務が円滑に進んでいくことになるだろう。
ただ、SRCが生まれたことで、スズキがMotoGPでサテライトチームを持てるかどうかはまだ分かっていない。スズキGSX-RRをサテライトチームへ供給するという話は、これまでにも噂に上がったことがある。例えばマルクVDSと契約を検討していたと言われるが、結局はスズキ本社がその体制拡大について反対し、交渉は頓挫したと言われる。
ブリビオは2018年の終わりに、サテライトチームを持つことは未だに“目標”であり、MotoGPにおける優先事項のひとつだと認めていた。そして、昨シーズンにアレックス・リンスとアンドレア・イアンノーネが、合計9回の表彰台を獲得という良い結果を見せたことは、ブリビオがサテライトチームへのマシン提供を本社へのプッシュする手助けとなるだろう。
なおSRCは、HRCと役割は似ているものの、立ち位置は若干異なる。HRCはホンダ本体をは別法人として設立されているが、SRCはあくまで”社内カンパニー”としての位置付けになるようだ。
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